山梨学院パブリシティセンター
全日本学生レスリング選手権 最終日
〜金澤勝利が二冠に輝き文部科学大臣杯を獲得〜
〜鈴木惜敗準優勝、原口健闘準優勝、雨宮3位〜

文部科学大臣杯2012全日本学生レスリング選手権大会(インカレ)が8月26日、大阪・堺市金岡公園体育館で最終日を向かえ、グレコローマンスタイルの4回戦から決勝までが行われた。山学大勢のうち、フリースタイルを初制覇した金澤勝利(120s級)が、グレコローマンでも見事に初優勝を果たした。決勝戦は山学史上初の同門対決となったが同僚の原口卓也を一方的に押し切った。金澤は2年からは苦闘の連続だったが、最後のインカレで先輩のムジコフ・ボリス以来となる2人目の二冠学生王者となり、大会最優秀選手に贈られる文部科学大臣杯を受賞した。健闘した原口が準優勝となった。フリーで3位だった主将の鈴木友希(84s級)が決勝に勝ち上り、あと一歩で優勝の惜敗準優勝と なった。また、新人の雨宮隆二(60s級)が準決勝まで進み1年で3位の表彰台を獲得した。
≪グレコ120s級決勝 金澤勝利vs原口卓也)≫
グレコ120s級の決勝戦は、山学大レスリング史上初の同門対決決勝となった。樹徳館で毎日練習している金澤勝利(4年 岩手・種市)と原口卓也(4年 福岡・三井)が対戦した。力の差は歴然としていた。1Pも2Pも金澤が一方的に攻め、原口に付け入る隙を与えず押し切った。金澤は1年の時に全日本大学選手権96kg級で優勝したが、2年から勝てなくなり、減量にも苦しんだ。高田監督のアドバイスで3年途中から120kg級に階級を上げ一段と厳しい練習に取り組んで来た。金澤勝利選手は「2年の時に成績が落ちて、周りから「次は取る、次は取れる」と言われて、ここまで来るのが苦しかった。今回はラストチャンス、取るしかないと臨んだ。4年間一緒の原口が決勝に上ってくるとは思わなかったが、最後は山学大が1位、2位になり本当にうれしい。4年間は長いようで短かった。出来れば卒業後もレスリングを続けたい」と喜びを語った。原口卓也選手は「自分は組み合わせに恵まれ、チャンスを逃さないように頑張って決勝に進むことが出来た。負けてばかりで苦しい4年間だったが、先輩に鍛えて頂いたおかげで、最後のインカレで2位になれた、先輩や仲間に感謝します」といかつい顔をほころばせた。

≪グレコ84s級決勝 鈴木友希vs横澤 徹(拓大)≫
フリーでは3位に終った主将の鈴木友希(4年 青森・八戸工大一)は、悲願の優勝を胸に決勝のマットに上った。1Pは両者ポイントなしで1分30秒が経過しグランドの攻防に入った。赤の鈴木が上から攻め、相手をローリングして2-0としたが、相手陣営のチャレンジが認められ、ノーポイントに変更され1Pを落とした。続く2Pも両者ポイントなしから30秒のグランドの攻防に入った。今度は鈴木が守りの体制、回されて0-2とされた直後の残り10秒にバックを取り、場外際でローリングして逆転したと思われたが、場外と判定されポイントなし、山学側がチャレンジしたが、今度は認められず惜敗となった。鈴木友季選手は「1Pは取ったと思ったが、足が触ったと判定され覆ってしまった。2Pも際どい判定だったが、優勝したかったので悔しい。これで終わりではない、まだチャンスはある、次にリベンジする」と闘志を燃やし続ける。

この他の山学勢では、雨宮隆二(60kg級 1年 韮崎工)が準決勝まで勝ち上り3位の表彰台に上がった。また中村風太(84kg級 3年 佐倉南)が準々決勝まで進み5位となった。雨宮隆二選手は「準決勝の相手(松澤力也 日体大)はJOC杯の時に決勝で負けた相手でリベンジするつもりで行った。勝てる試合だったが、下を選んで守りきれなかった、作戦ミスです。同じ韮崎工出身の米満先輩が金メダルを取ったので、同じように世界を目指し2代目になりたい」。雨宮は甲府市の出身、山梨から世界に飛躍するために山学大でトレーニングに励む。

高田裕司監督は「金澤がフリーもグレコも取って、大会の目玉である文部科学大臣杯を頂けたことは、本人も嬉しいだろうが、我々も嬉しく思っています。キャプテンの鈴木もフリーとグレコの両スタイルに出てどちらも3位以内の成績でキャプテンとして頑張ってくれた。フリーは3階級決勝に進み、久しぶりに優勝者を出した。まずまずの戦いをしてくれた」と4日間の戦いを総括した。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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