山梨学院パブリシティセンター
天皇杯全日本サッカー選手権
〜山梨代表の山梨学院大オリオンズ初戦敗退〜
〜福島代表の福島ユナイテッドFCに完敗〜

日本サッカー界最大のトーナメント「第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会」1回戦が9月1日、甲府・山梨中銀スタジアムで行なわれた。初出場の山梨県代表山梨学院大学オリオンズと5回目出場の福島県代表福島ユナイテッドFCが対戦した。山学大Cチームのオリオンズは、県大会でユースリーグ優勝の帝京三高と社会人3チームを下し出場権を獲得した。対戦相手の福島ユナイテッドは、福島市をホームタウンとするJリーグを目指すチーム。大震災と財政難の逆境の中でプロを目指す選手集団は強かった。開始23秒に先制点を奪われ、元ヴァンフォーレ甲府の久野純弥に2点を決められるなど、前半だけで8点を奪われた。後半は一人少ない人数で良く守ったが終盤に2点を追加され、0 −10の大差をつけられ天皇杯初戦で敗退した。
天皇杯"は、プロ・アマを問わず、高校以上のすべてのチームが参加できるサッカー日本最強チーム決定トーナメント。大正8年に「ア式蹴球全国優勝競技会」として始まり、終戦後の昭和23年に天皇杯が下賜され、第31回大会から「天皇杯全日本サッカー選手権大会」となった。第52回大会(1972年)に「地域大会」が導入されオープン化されて以降、参加チームが急増、毎年5000近いチームが出場する92年の長い歴史を持つ大会。現在の試合方式は、1回戦で都道府県代表チームが戦い、2回戦からVF甲府などJ1・J2チームが出場する方式、4回戦以降の組み合わせは、3回戦終了後に抽選で決定される。

第92回天皇杯全日本サッカー選手権1回戦(9/1)於中銀スタジアム 
≪山梨学院大オリオンズvs福島ユナイテッドFC≫
● 山梨学院大 0
前半 0−8
後半 0−2
10 福島ユナイテッド ○

開始わずか23秒、バックパスをカットされ先制点を奪われてしまった。立ち上りにミスから失点したことで、山学大オリオンズは浮き足立ってしまった。プロを目指す集団の素早い動きと圧力に押され、パスがつながらない。攻撃に出ようと前掛かりになった所でボールを奪われ、カウンター攻撃から次々に失点した。0−2の前半9分にFW羅戴勲(1年 韓国)がGKと一対一となる場面を作ったがわずかに外れ、前半唯一の決定機を逃した。セットプレーからも福島に得点を奪われ、前半だけで0−8と大差をつけられた。前半42分にDF遠藤準弥(2年 千葉国際)が2枚目のイエローカードで退場処分となり、後半は劣勢の上に一人少ない人数での戦いとなった。だが、後半は一人少ないことで守備の意識が高まり、しっかり守った。DF陣の連携が機能、GK畠山睦(2年 山梨学院高)もファインセーブを連発、チャンス場面を演出するところまではいかなかったが、終盤まで対等に戦った。36分と37分に立て続けに得点を奪われ、結果的には0−10の大敗。30本のシュートを打たれ、山学のシュートはわずか3本に抑えこまれた。勝った福島ユナイテッドFCは、1週間後の8日、中銀スタジアム13時キックオフで、ヴァンフォーレ甲府と対戦する。

洞沢秀作主将(3年 山梨学院高)「ここまで点を取られたのは、人生で初めて。何も出来なかった、ボールを持たせてもらえなかった、ショックです。ゲームキャプテンとして声を掛けなければいけない所で下を向いてしまった。死に物狂いでやって、1年後ここで変わった姿を見せたい」。畠山睦選手「Bチームのペガサスが負けた時に、俺たちが天皇杯県代表になるんだと話し合い、代表権を獲得したことは嬉しかった。しかし、立ち上りの先制点で相手に呑まれてしまい、自分たちのサッカーが出来なかった。集中力に差があった。悔しいが、こういう舞台を経験したことを糧にしたい」と振り返った。この試合の監督を務めた町田秀三コーチは「力負けです。前半8失点の中6点は、消極的なプレーから取られた。消極的な気持ちが試合を左右してしまった。後半は、失うものは何もないと前向きにプレーしてくれた。山梨代表として出場し、皆さんに申し訳ない。高い勉強代になったが、次につなげなければ意味がなくなる」と話し、10月から始まる川手杯での巻き返しを誓った。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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