
第62回関東大学女子バスケットボールリーグ戦が9月1日開幕した。2部の山梨学院大バスケットボール部女子の対戦相手は東京医療保健大学、東京・五反田の同校体育館で初戦を戦った。試合前半は、医療保健大の3ポイントシュートに苦しみやや劣勢の3点差で折り返したが、後半は、逆に山学大がペースをつかみ、野田の3ポイントシュートなどで残り7分には48−43と5点差をつけてリードした。この流れで試合を運べば完全に勝てる試合だったが、自分たちに流れが来ている時に、フリースローを2本とも外すなど、ミスからリズムを崩し、付け入る隙を与えて同点に追いつかれてしまった。延長戦は相手に先行され、オールコートに切り替えたが、最後は55−65と突き放されリーグ開幕戦を落とした。
山学大女子が所属する2部リーグ戦は、16チームがA・B二つのブロックに分かれて9月に1次リーグを行い、10月の2次リーグで最終順位を決める。上位2校に1部・2部入れ替え戦の出場権が与えられ、上位3校にインカレ出場権が与えられる。"常勝常笑軍団"は入れ替え戦とインカレ出場獲得を胸に2か月間の戦いに挑む。
第62回関東大学女子バスケットボールリーグ戦 開幕戦
≪山梨学院大vs東京医療保健大≫(9/2)医療保健大体育館 |
● 山梨学院大 55 |
1P 17−22
2P 14−12
3P 16− 9
4P 5− 9
延長 3−13 |
65 東京医療保健大 ○ |
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山学大のスターティングメンバーは、主将の4番F占部夢乃(4年 福岡・東海大五)、7番F菅原絵梨菜(1年 愛知・桜花学園)、11番G野田桃香(2年 静岡・飛龍)、12番G阿部真衣(3年 岡山・就実)、16番C荻原由佳(1年 栃木・宇都宮文星)の5人。これに17番F木工理恵(2年 福井・足羽)、18番F安田侑杜己(2年 栃木・宇都宮文星)、5番C小川由希(4年 福井・足羽)らが途中から随時交代出場した。
試合の前半は、随所に山学らしいいいプレーを見せながらも1Pは17−22、ハーフタイムは31−34と相手の3ポイントシュートに苦しみ、やや劣勢の3点差で折り返した。しかし、後半は開始早々から指令塔の阿部・野田を中心に荻原、占部、菅原が連携、途中出場した木工、安田、小川らが踏ん張り、野田がいいところで3ポイントを決めるなど逆転に成功、47−44とこの試合初めてリードして3Pを終えた。最終4Pの前半は完全に山学ペースだった。残り7分には48−43と5点差をつけてリード、この流れで試合を運べば完全に勝てる試合だったが、もっと引き離せるところでフリースローを2本とも外し、イージーミスをして付け入る隙を与え、相手が息を吹き返してしまった。 バスケットは流れとともに勝利の女神が行ったり来たりするゲーム。勢いに乗った医療保健大に一気に同点に追いつかれ逆転されてしまった。山学は、焦りから無理な体制でシュートを放ち、外れ、リバウンドを取られた。残り1分に何とか同点に追いつき、残り37秒でマイボールに持ち込んだ。ここで決めれば勝ちだったのだが、大事な勝負を決める場面で決め切れなかった、力不足だ、まだ努力が足りない。延長はわずか5分間の戦い、相手に先行されたが3ポイントで逆転した。しかし、ここから行けなかった。逆にゴール下フリーを許し、立て続けに失点した。オールコートに変えたが相手の勢い止められず、ファオルでフリースローを連続して与え、最後は55−65と突き放されて敗れた。
試合後、
梅嵜英毅監督は選手に対し「必死さが足りない。足りないからディフェンスに穴き、得点を許した。合宿から繰り返し、繰り返しやって来たことが出来ていない。必死になって守れば何かが起こる。点が取れない時こそしっかり守らなければだめだ」と指摘し「次の試合は必死に守れ」と指示した。
占部夢乃主将は「自分たちの流れの時に攻め切れずに、最後の最後で自分たちのミスから向うに得点されてしまった。悔しいけれど、結果を受け止めて練習に取り組みたい。来週の相手日大は身長が大きい相手だが、自分たちの特徴であるスピードを生かしたプレーで泥臭くルーズボールとリバウンドを奪い競り勝ちたい」と語った。取材に対し
梅嵜英毅監督は「医療保健大は去年から乗っている相手、競り合いになることは想像していた。選手には4点から5点の戦いになると言って来た。第4クォーター残り7分で5点リードした時が勝負だったが、自分らでリズムを崩した。1年の菅原と荻原は良く頑張った、1、2年の下級生がやれることはこれで実証できた。あとは占部以外の4年生にも奮闘してもらわないと苦しいかなと思う、1週間でしっかり調整して来週に臨みたい」と話し、この日は出番のなかった上級生に奮起を求めていた。
山学大チーム今後の日程は、8日(土)日大、9日(日)玉川大、15日(土)江戸川大、16日(日)関東学院大、22日(土)国武大、23日(日)第7戦大妻女子大戦まで対戦相手が決まっており、1次リーグの成績を受けて10月6日(土)から2次リーグの順位決定戦を戦う。昇格とインカレを賭けた、心をより熱く燃やしたチームが勝つ戦いは、2カ月間続く。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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