
第65回秋季関東高校野球山梨県大会3日目の9月8日、新チームに切り替わった山梨学院高野球部が初の公式戦に臨み、古豪の甲府工と対戦した。来春のセンバツ甲子園につながる大会の初戦マウンドには、背番号1をつけた左腕梅原隆斗が上がった。梅原はスライダーを中心に打たせて取るタイプのピッチャー、1・2回は無難に打ち取ったが、3回に3連打から押し出しとエラーで2点を取られ、6回は先頭打者に四球を与え2死から2塁打を許し3点目を奪われた。打線は甲府工のエース高野翔に6回まで沈黙したが、7回に奮起し一気に3点を返し同点に追いついた。だが、8回に登板した2番手の羽田健人が踏ん張れず4点目を献上、8回途中から3番手として肩と肘の故障で戦列を離れてい た坂本秀仁が5月以来となる公式戦に登板、まずまずのピッチングを見せた。しかし、あと1点が取れなかった、山梨学院高の秋は初戦で終わった。
秋季関東高校野球山梨大会≪山梨学院高vs甲府工高≫(9/8)甲府・小瀬球場
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甲府工業高 |
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山梨学院高 |
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バッテリー 梅原・羽田・坂本−結城(山学)、高野−野田(甲工)、
2塁打 大下、安並(山学)、野田(甲工)
安打 山学5・甲工10、失策 山学1・甲工3、
秋の大会初戦、山梨学院高のマウンドには左腕の梅原隆斗(2年)が上がった。梅原はスリークォーターから、125キロ前後の速球を見せ球にして、110キロ台のスライダーと、100キロ台のチェンジアップを投げ分ける典型的な打たせて取るタイプのピッチャー。初回と2回は無難に打ち取ったが、3回に捕まった。1死から2番・3番・4番に3連打され、満塁から押し出し、さらにショートのエラーで2点を取られた。4回・5回は三者凡退で立ち直ったかに見えたが、6回に先頭打者に四球を与えてしまい、送りバンド後の2死から9番に2塁打を許し3点目を奪われた。打線は、1年の時からエースの甲府工高野翔に6回までヒット1本に抑えられていたが、7回裏に高野を捉えた。この回先頭の新主将5番大下拓馬(2年)が2塁打で出塁、1死から7番田中郁也(2年)がセンター前タイムリー、2死後に代打金城義(1年)がレフト前タイムリー、1番安並大輔(2年)レフトオーバー2塁打と続き、一気に同点に追いついた。だが、8回に登板した右 腕羽田健人(2年)が踏ん張れなかった。連打で1死1・3塁のピンチを招き、ショートゴロの間に決勝点となる4点目を献上、さらにヒットを許したところで降板、3番手として左腕坂本秀仁(2年)が急遽マウンドに上がった。坂本は、1年の時に東海大甲府戦に登板しプロに進んだ高橋周平を抑えた力を持つが、今春に肩と肘を痛めてしまった。5月から治療と別メニューで調整していたが、先週の練習試合で肩を慣らし、4か月ぶりに公式戦に登板した。まだ万全な状態ではないが、走者を出しながらも9回表を零点に抑え、復活の手応えをつかんだ。
大下拓馬主将は「力が足りなかった。秋から冬にしっかり体を作り、夏を目指したい」と話し、
坂本秀仁投手は「野手は出来ているチーム、あとはピッチャーだけなので、自分がしっかりしなければいけない」と語った。
須田喜照監督は「今の力では甲子園に行くレベルではない。県大会ベスト8が精一杯のチーム、どん底の状態です。この現状をチームで受け止めて、どん底から来年の夏に這いあがって行けるチームを作って行く必要がある」と振り返った。
文(M.T) カメラ(八巻和夫)
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