山梨学院パブリシティセンター
関東大学テニスリーグ 最終日
〜山学大テニス部が最強リーグで"準優勝"獲得〜
〜創部7年目で最高峰大学対抗王座進出を決める〜

創部してわずか7年目の山梨学院大テニス部女子が、学生テニス界最強リーグ「平成24年度関東大学テニスリーグ戦1部リーグ」で、早大・慶大などの伝統校と対等に戦い、創部初の準優勝を勝ち取った。リーグ戦優勝・準優勝チームには"王座"(全日本大学対抗テニス王座決定試合)への出場権が与えられるため、大学日本一を決める"王座"への出場も合わせて決めた。リーグ戦は9月4日から12日までの間に1部の6校が総当りで各5試合を戦う過酷な短期決戦。女子優勝は5戦全勝の早大、山学大と慶大が3勝2敗で並んだが、直接対決で慶大に勝った山学大が2位、3位慶大、4位亜細亜大、5位専大、6位駒大となった。昨年までは夢であった"王座"を勝ち取った選手たちは、テニスの聖地 東京・有明テニスの森公園のナイター照明の下で、監督・コーチ・主将を次々に胴上げして喜びを爆発させた。
山梨学院大テニス部女子は、2006年に強化育成クラブとして部員6人で誕生した。関東大学テニスリーグ5部からスタート、初年度5部優勝、2007年4部優勝、2008年3部優勝、2009年2部準優勝入れ替え戦勝利で最短最速で1部に昇格した。2010年1部4位、2011年1部5位、創部7年目の今年は、8月のインカレに10選手を送り込むチームに成長、リーグ戦の目標を"王座"に定め、出場選手は全力プレー、応援に回るものは全力応援、大会運営に当たるものは全力支援をモットーに、20人のチーム全員で戦った。

4日の初戦で、優勝10回を誇る伝統校亜細亜大に4勝3敗で勝利して波に乗った。インターハイ上位選手が集結する6日の第2戦早稲田大戦は1−6で敗れたが、8日の第3戦駒澤大は7−0と圧倒、10日の第4戦慶応大との大一番に4−3で勝利した。慶大戦を乗り越えた時点で、早大が最終戦で敗れない限り2位になることが確定した。そして、向かえた最終日12日の最終戦、専修大とリーグ戦最後の戦いをした。

平成24年度関東大学テニスリーグ最終戦
山梨学院大VS専修大 (9/12) 於有明テニスの森公園
  勝敗 山梨学院大   専修大
D1 岡田優里
久次米夏海
3−6
3−6
下川 花
入江真子
D2 田村実里
泉水玖瑠美
6−7
6−3
6−7
難波沙樹子
金子真理子
S5 久次米夏海 3−6
6−1
6−0
多田奈央
S4 下道愛里紗 3−6
4−6
中束涼子
S3 岡田優里 4−6
6−7
金子真理子
S2 田村実里 6−1
6−7
4−6
入江真子
S1 松田望実 3−6
6−3
6−3
難波沙樹子
総計 D0−2
S2−3

午前10時から行なわれたダブルス戦2試合は、善戦しながら一歩及ばず2連敗となった。特に、D2田村実里(3年 神奈川・弥栄)泉水玖瑠美(3年 神奈川・弥栄)組みの試合は、ファイナルセットのタイブレークまでもつれる大接戦となり、勝利まであと一歩だったが惜しくも敗れた。

シングルスは、最初にS5久次米夏海(1年 大阪・城南学園)とS4下道愛里紗(2年 福井・仁愛女子)の2試合が午後2時前から同時進行で行なわれ、久次米勝利、下道敗退となった。S3岡田優里(2年 三重・四日市商)の試合は、午後3時過ぎに始まり、コートチェンジを含め3時間40分に及んだラリー戦の末に惜敗した。午後3時過ぎからのS2の試合で、田村実里が物凄い戦いをした。第1セット途中で足首を捻挫したにもかかわらずテーピングで固めて試合を続行、このセットを6−1で奪った。第2セットから次第に痛みが増したが、田村は顔色一つ変えずにコートに立ち続けた。結果的には思う動きが出来ずにフルセットの末に敗れたが、最後まで痛い素振りも、足を引きずることもしなかった。インターハイの時に見せたハードスケジュールをこなす鉄人振りといい、最悪の状態でも最後まで諦めないで戦う姿勢が仲間たちに勇気と感動を与えた。最後のS1の試合は午後4時過ぎに始まり、山学大松田 望実(4年 鳥取中央育英)と専修大難波沙樹子のNo1対決となった。松田は第1セットを取られたが、ここから逆襲に転じて逆転に成功、エース対決を制しインカレベスト16の力を見せつけた。試合終了時間は午後7時、最終戦も激闘9時間に及んだ長い1日だった。専大に2―5で敗れ、リーグ戦最終成績は3勝2敗となったが、早大が亜大に勝利した段階で山学大の2位が確定した。捻挫後も試合を続けた田村実里選手は「チームの勝利に貢献したくて続けたが、第2セットから痛みがひどくなり、後半は攻めれなかった。悔しいが、王座に行けることになり嬉しい」と話し、羽川沙織主将は「専修に負けた点を反省して、王座には穴がないようにして臨みたい」と戦いを振り返った。有明に駆けつけて後輩たちのプレーを見守った第1期生の元主将三浦麻奈美さんは「何もない所からスタートして、私たちの時は1部に上がることしか出来なかったが、もう王座に行ける強いチームになった。強い後輩たちに感動しています」と喜びを語った。

試合後、選手を集めた富岡好平監督は「暑く厳しい戦いを戦い抜いたファイティングスピリッツに感心しました。王座で最後に早大と戦えるよう頑張ろう」と話し、倉田祐子コーチは「最終戦で負けたのは課題、個人個人が自分の課題を克服して、王座を笑って終われるように」と励まし、三好勲コーチは「目標であった王座を決めた皆を誇りに思う。この1年の成長に自信を持つように。ただ、自分たちはまだ成長途中、王座に出る事は最大の目標である日本一に挑む第一歩」とさらなる高みを目指す努力を求めた。選手たちは、感謝の気持ちを込めて、富岡監督・三好コーチ・倉田コーチ・前田トレーナー・羽川主将を次々に胴上げしてチーム全員で喜びを共有した。

すべてのコートの試合が終わった午後8時過ぎ、ナイター照明の明かりの下で閉会式が行われた。女子最終成績は、優勝早稲田大、準優勝山梨学院大、3位慶応大、4位亜細亜大、5位専修大、6位駒澤大の順となった。男子最終成績は、優勝早稲田大、準優勝法政大、3位慶応大、4位明治大、5位日本大、6位亜細亜大となった。女子準優勝の山学大に賞状とトロフィーが贈られ、代表の4年生5人の胸に銀メダルが輝いた。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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