山梨学院パブリシティセンター
全日本学生柔道体重別選手権 1日目
〜山部佳苗学生界に敵なし貫禄の2連覇達成〜
〜78s級の1年生西田香穂が準優勝獲得〜

平成24年度全日本学生柔道体重別選手権大会(男子31回・女子28回)が9月29日、東京・日本武道館で開幕した。大会は体重別の学生日本一を決める個人戦の最高峰舞台。山梨学院大からは、推薦組と関東大会を突破した男子10人、女子13人が2日間の大会に出場する。初日は、男子は軽・中量級クラスが行われ、女子は中・重量級クラスの戦いが行われた。山梨学院勢の内5人が準決勝に進出した。男子66s級清水健登、73s級中村剛教、女子78s超級町純香の3人が3位となり、女子78s超級の山部佳苗と78s級の西田香穂の2人が決勝に進出した。4年の主将山部佳苗は余裕で2連覇を達成、1年で地元甲府工出身の新星西田香穂が準優勝を獲得した。
≪78s超級決勝 山部佳苗vs橋口ななみ(近畿大)≫
山部佳苗(4年 旭川大付)は、ロンドン五輪で銀メダルを取った杉本美香(コマツ)を4月の全日本柔道選手権で破り優勝しており、今や日本のエース、学生界に敵はいなかった。1回戦から危なげなく勝ち進み、決勝でも橋口ななみを寄せ付けなかった。開始1分30秒に有効を奪い、そのまま押さえ込んで一本勝ちした。山部佳苗選手は「内容が悪すぎました。来年の世界選手権に選ばれるためには、今日のような内容ではだめ、決勝では自分からの攻めがなかった。次の国体でやってみたいことに挑戦し、団体戦で優勝するためにチームをまとめて行きたい」。主将として臨む10月末の体重別団体戦を見詰めた。

≪78s級決勝西田香穂vs下田美紗季(淑徳大)
優勝候補筆頭の大本命山学大の先輩浜田尚里(4年 鹿児島南)が1回戦で大量リード(技あり・有効)しながら、強引な攻めを返され逆転の一本負けを喫し78s級は混戦になった。西田香穂(1年 甲府工)は新人とは思えない落ち着いた試合運びで強敵を次々に倒し決勝に進出した。決勝で試合巧者の淑徳大4年の下田美紗季と対戦した。開始45秒に有効を取られたが、そこから巻き返し、2分26秒に下田から指導1を奪うなど対等に戦った。しかし、残り1分48秒だった。ガツンと出会い頭に組み合った時に、下田の背負い投げを受け一本負けとなった。西田香穂選手は「稽古場ではまったく歯が立たない一番強い浜田先輩が負けて、先輩の分も勝ちたいと思ったんですが、決勝は力不足でした。体力も精神力もまだまだです、一生懸命稽古して強くなります」と飛躍を誓った。

優勝した小寺将史(筑波大)に準決勝GS延長の末に敗れ3位となった男子66s級清水健登選手(3年 京都共栄)は「優勝を狙っていたが、準決勝はあと一歩の所だった。こういうどちらが勝つか判らない試合ではなく、圧倒的に勝てるよう稽古に励みたい」と唇を噛んだ。大会2連覇を狙ったが準決勝で土井健史(天理大)に一本負けし3位に終った男子73s級中村剛教選手(4年 京都共栄)は「最後に情けない負け方をしたので何も言えない。10月8日からアブダビで開かれる国際大会に出場するが、ミスがないように戦い、10月末の団体戦ではチームに貢献したい」と振り返った。女子78s超級町 純香選手(3年 山口・西京)が光を放った。これまでは先輩の山部佳苗や後輩の井上愛美(2年 愛媛・新田)・井坂希望(1年 千葉・八千代)の陰に隠れていい成績を残せなかったが、関東大会で後輩の2人に勝ち優勝、関東No1として出場した。「高校時代も、大学に入ってからもベスト8が最高だった。山部先輩からいつも「決勝で会おう」と言われていて、今回こそと思ったが、準決勝でポカをして負けてしまった。3位は自己最高なので嬉しいが、満足してはいけない、ポカをなくして山部先輩と戦いたい」と更なる努力を誓った。

この大会でベスト8以上になった選手は、11月に行われる「講道館杯全日本柔道体重別選手権」への出場権が与えられるため、5人は体重別柔道日本一と冬季ヨーロッパ国際大会の出場メンバーを決める"講道館杯"に出場することが決まった。

大会2日目の30日(最終日)は、男子は90s級、100s級、100s超級の3階級。女子は、48s級、52s級、57s級の3階級が行われる。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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