
2012年関甲新学生野球秋季リーグ戦(第6節3戦目)が10月9日、埼玉県・平成国際大学野球場で行われた。1勝1敗となった山梨学院大と作新学院大とのタイブレーク。2年連続関東大会出場を目指す山梨学院にとって勝ち点1を得るために絶対に負けられない一戦。1戦目・2戦目に続き先制は山梨学院。1回表、1番・主将の高田千暉が四球を選び塁に出ると、2番・加賀美祐樹の犠打で高田が2塁へ。続く3番・中村圭輔が四球となり、4番・児玉卓也のセンター前ヒットで高田が帰り先制。投げては、エース高梨裕稔が奮闘し、9回を投げきり11奪三振の好投で完封。高梨の踏ん張りに味方打線も援護し、5回表には4番・児玉のセンター前ヒットで2点目を追加。7回・8回にもそれぞれ1点ずつ追加し、終わってみれば4対0。作新学院相手に、対戦成績を2勝1敗とし勝ち点1を獲得し、秋季リーグの通算勝ち点を3とした。これで、白鴎大、上武大、山梨学院が勝ち点3で並び、関東大会出場権が与えられる上位2校の決定は、第7節の最終戦に持ち込まれた。山梨学院は次節、勝ち点3の上武と直接対決し、2年連続の関 東大会出場を目指す。
1戦目を辛勝し、2戦目を投打で課題が残り落とした山梨学院は、関東大会出場を目指し全員野球で作新学院と対戦。
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合計 |
山梨学院 |
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作新学院 |
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■山梨学院
【投手】高梨(勝ち投手) 投球回数9、打者37、打数34、投球数137、安打7、四球2、死球1、三振11、暴投1
【捕手】田中
【長打】〈二塁打〉坂田
1戦目・2戦目に続き先制したのは山梨学院。1回表、1番・主将の高田千暉(3年 木更津総合高)が四球を選び塁に出ると、2番・加賀美祐樹(2年 東海大甲府高)の犠打で高田が2塁へ。続く3番・中村圭輔(2年 熊本国府高)が四球となり一死1・2塁に。続く4番・児玉卓也(4年 甲府城西高)のセンター前ヒットで高田が帰り先制、1対0。投げては、エース高梨裕稔(3年 土気高)が奮闘。1回を3人で打ち取ると2回以降も危なげないピッチングで相手打線を翻弄。8回には死四球などで1死満塁のピンチも落ち着いたピッチングで切り抜け、9回を3人できっちり抑え9回完封。高梨は11奪三振の好投で味方打線に活力を与えた。高梨の奮闘に応えたい山学打線は、5回表、9番・平井慎也(3年 富士学苑高)がライト前ヒットで進塁すると1番・高田の犠打で2塁へ。2死か ら4番・児玉がセンター前にこの日2本目となるタイムリーを放ち平井が生還し、2対0に。7回表には5番・菊池紳弥(3年・学法石川高)のセンター前タイムリーで3点目を追加し、続く8回表にも9番・平井の犠飛で4点目を追加。結局、4対0で勝利し、作新学院相手に、対戦成績を2勝1敗とし勝ち点1を獲得、秋季リーグの通算勝ち点を3とした。これで、白鴎大、上武大、山梨学院が勝ち点3で並んだ。関東大会への出場権は上位2校に与えられ、出場校の決定は、第7節の最終戦に持ち込まれた。山梨学院は次節、勝ち点3の上武と群馬県・上武大学野球場で直接対決し、2年連続の関東大会出場を目指す。
試合後、
高橋一三監督は「高梨が良く頑張ってくれた。4年生の児玉も良い所でタイムリーを放つなど結果を残してくれた。欲を言えば、初回に得点をもう少し入れれば、試合運びが楽になった。しかし、2アウトからでも得点が取れるなど、全体を含めて今までにない内容のある試合になった。高梨も苦しい場面があったが、守りがしっかりしていたので、失点することはなかった。1つでもミスがあれば悪い方に流れていたかもしれない。良い部分を次回にいかし、1点でも少なく抑え、1点でも多く点を取り、うちの持ち味が一つでも出せる試合をしたい」と語り、
伊藤彰コーチは「勝ち点が取れたので良かったが3戦全て厳しい戦いだった。4対0というスコアだったが1プレーで大きく試合が動いてしまうので、決して楽な試合ではなかった。ここまで厳しい戦いをしてきたので、これを勢いに変えて最終戦は相手にくらいついて勝ちにいきたい」と述べた。9回を完封した
高梨裕稔投手は「1戦目に比べて真っ直ぐの調子が良かった。満塁の場面などもあったが、自分の球を投げれば打たれることはないと思い、自分を信じて思いっきり投げた。上武戦に向け、日にちが僅かしかないが自分のベストピッチができるようにしっかりと調整をしていきたい」と語った。この試合、先制点を含む2本のタイムリーを放った
児玉卓也選手は「1打席目でチャンスが回ってきて、チームのためにつなぐ野球を心掛けた。チームの目標の第一歩となる関東大会に出場できるよう、チーム一丸で上武に連勝し関東に行きたい」と話し、
高田千暉主将は「高梨が良く踏ん張ってくれた。他の野手も自分の仕事を果たしてくれたので、苦しかったが勝つことができた。1点ずつの得点だが1点ずつコツコツやれば最終的には大きな点になるので、こういう積み重ねが大切だと思う。ここからが本当の勝負。今までやってきたことを次に出せなければ意味が無いので気持ちを引き締めて頑張りたい」と語り、関東大会出場に向け、次節への必勝を誓った。
文(Y.Y)、カメラ(小池裕太)
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