第12回関東学生ソフトボール秋季リーグ最終日が10月13日、埼玉・坂戸市の東京国際大学坂戸キャンパスソフトボール場で行なわれた。大学ソフトボールの関東リーグは、東京都の大学を除く7県の大学チームによって争われる。女子1部は、春季リーグ優勝の淑徳大、山梨学院大、城西大、清和大、東京国際大、関東学園大の6チームが各5試合を行い、勝ち点と得失点差で順位を決める。山学大は3年生以下の新チームで秋の戦いに臨み、3勝0敗で最終日を向かえた。第4戦の清和大戦は、新エース酒井彩好(2年)が清和打線を完璧に抑え完封勝利。最終第5戦の関東学園大戦は、3回裏途中から救援した清水琴乃(1年)が好リリーフした。山学打線は、清和大戦で5番新田和音(2年)が決勝点となる2塁打。関東学園大戦で1番望月朱里(1年)が本塁打を放つなど下級生が活躍。新チームは、はつらつとしたプレーで2季ぶり春・秋通算5度目の優勝を勝ち取った。
今年の秋季リーグは、当初10月6〜8日の予定だったが、7日が雨天だったため、7日に予定された試合が13日に順延され、山学大は清和大と関東学園大との残り2試合を戦った。
第4戦≪山学大vs清和大≫
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山学大 |
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清和大 |
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バッテリー (山学大)酒井―妹山、(清和大)飯島・松本・原田―川崎
2塁打 岩嵜・新田(山学)、
山学大は、3回表に2番岩嵜楓(3年 東京・日出)の2塁打を足掛かりに1死2・3塁のチャンスを作り、5番新田和音(2年 群馬・健大高崎)がライトオーバー2塁打を放ち2点を先制した。新エースの左腕酒井彩好(2年 群馬・太田商)は、155cmの小柄な体が大きく見えるダイナミックなフォームで、ライジング・チェンジアップ・大きく曲がってストンと落ちるスライダーを投げ分けた。清和大打線につけ入る隙を与えず、2点を守り切り完封勝ちした。決勝打を放った新田和音選手は「最近調子悪かったが、迷っててもだめだなと思って、ストレートを思い切って振りました」チームのために自分らしくプレーしたいと語った。完封勝利の酒井彩好投手は「ルール改正でワンステップして投げれるようになり、自分には合っていると思います。1試合目は、緩急をつけて投げれた。2試合目は、ストライクゾーンの違いに戸惑ったところもあった。このあと関東インカレが山梨であるので、もっといいピッチングをしたい」と投げた2試合を振り返った。
第5戦≪山学大vs関東学園大≫
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7 |
合計 |
山学大 |
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0 |
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1 |
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1 |
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関東学園大 |
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1 |
バッテリー (山学大)酒井・橋口・清水―妹山、(関学大)猪井・池沢―福田、
本塁打 望月(山学)、2塁打妹山(山学)、
第5戦も酒井が先発したが、ストライクゾーンの違いに戸惑ったこともあり、初回に押し出し四球を与えるなど、清和大戦と違い今一つピリッとしなかった。3回裏から2番手に右腕の橋口麻弥(2年 東京・日出)が登板したが1死から左前打されたところで、3番手の左腕清水琴乃(1年 山梨学院高)に早めにスイッチした。清水は、山梨学院高時代から定評のある冷静な投球でストレートと変化球を内外角に投げ分けて後続を断ち、関学打線に最後まで点を与えず勝ち投手になった。打線は、4回表2死2塁から5番新田が清和大戦に続き、同点の殊勲打。6回表に新主将の4番妹山玲奈(3年 鹿児島・神村学園)が3塁線2塁打で出塁し、6番森田紀代美(1年 東京・日出)の左前打で勝ち 越した。7回表には1番望月朱里(1年 山梨学院高)のレフトオーバー本塁打が飛び出し、4番妹山のタイムリー2塁打で2点を追加、5戦5勝勝点15の全勝優勝を飾った。
ホームランを放った望月朱里選手は「満塁だった前の打席で打てなかった悔しさをぶつけて、インコースのストレートを思い切り振りました。大事な場面でしっかり打てる打者になりたい」と反省を忘れなかった。好リリーフの清水琴乃投手は「高校の時と違い、大学はちょっとでも甘いと打たれるので、今日は得点を気にしなで、0−0の気持ちでバッターだけに集中しました。先発から最後まで投げ切れる体力をこの冬につけたい」とスタミナアップを誓った。妹山玲奈主将は「強い先輩たちがそっくり抜けて、総入れ替えとなったので不安もあったが、それなりには戦えた。ただ、結果的には全勝優勝だが、内容的には初戦の城西戦も、今日も良くなかった。内容をしっかり分析して次につなげて行きたい」と話した。清水正監督は「新チームは、試合慣れしていない選手ばかりでこれからのチームだが、昨年のチームより力はあると思う。投手は、今のところ酒井と清水の2枚看板。大学全日本のメンバーに選ばれた捕手の妹山が新キャプテンとしてチームをまとめてくれている。11月に山梨で関東インカレがあるので地元で良いところを見せたい。冬から春しっかりトレーニングして、最大の目標であるインカレ優勝に向かっていきたい」と語った。
2012秋季リーグ順位
1位山梨学院大、2位東京国際大、3位城西大、4位淑徳大、5位清和大、6位関東学園大
文・カメラ(M.T)
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