山梨学院パブリシティセンター
大学グレコローマン選手権 初日
〜最軽量55s級内山雄喜が飛躍、輝く準優勝〜
〜60s級の1年雨宮隆二が3位に入る健闘〜

平成24年度全日本大学グレコローマン選手権大会が、東京・駒沢体育館で開幕した。大会はグレコ7階級の学生チャンピオンと、大学日本一を決める各大学代表対抗戦。初日の18日は、軽・中量級4階級の戦いが行われた。山梨学院大勢の内、これまで実績のまったくなかった最軽量55s級の内山雄喜(3年)が大飛躍、勝ったことがなかった強豪を次々に破り決勝に進出した。決勝で大会2連覇の田野倉翔太(日体大)に敗れたが、レスリング人生初の表彰台、しかも準優勝を獲得した。また、60s級の雨宮隆二(1年)も健闘した。準々決勝で敗れたが敗者復活戦を勝ち上がり3位に入った。2日目(最終日)の19日は、残りの3階級が行われる。120s級の金澤勝利が大会2連覇を目指す他、主将の84s級鈴木友希の初優勝が期待される
≪ 55s級 内山雄喜(3年 群馬・前橋西)≫
内山雄喜は、高校時代はフリーの選手だった。関東大会2回戦が最高成績というまったくの無名選手だった。山学大に入り、グレコ55s級日本代表クラスの先輩梶雅晴(23年度卒)の練習相手を務めるうちに、グレコの楽しさが判るようになり転向した。55s級選手としては日本一背が高い172cm、長いリーチと柔軟な体が武器、毎回5kg減量して大会に臨んでいる。1〜2年の頃は実績を残せなかったが、梶の後継者として大学代表でこの大会に臨んだところ、自分でもビックリするほどの快進撃を見せた。1回戦で鈴木優大(明大)、準々決勝で田口光成(法大)、準決勝で十河勇児(拓大)と、これまで勝った事がなかった相手を次々に下した。準決勝の十河戦は5−0、5−1と大差 でのストレート勝ち。「十河さんとは格が違うと思っていたが、組んだ瞬間に力がついた、行けると感じた」と言う。先輩梶の練習パートナーを黙々と務めたことで、自分でも驚くほど強くなっていた。決勝ではインカレ覇者で大会2連覇を果たした田野倉翔太(日体大4年)に敗れたが、人生で最高の銀メダルを獲得した。内山雄喜選手は「2回戦でインカレ3位の田口さんにストレート勝ちして自分でもビックリ。準決勝では、練習して来た技が出せました。決勝の田野倉さんは神様くらい強い選手、フォール負けするかと思ったが、点も取れたし、レスリング人生で最高に輝いた日になった」。闘技選手とは思えない優しい顔を紅潮させ、梶先輩のおかげと喜びを表現した。

≪ 60s級 雨宮隆二(1年 山梨・韮崎工)≫
雨宮隆二は甲府市の出身、中学までは柔道をやっていた。ロンドン五輪で金メダルを取った富士吉田市出身の米満達弘選手と同様に、県内唯一の強豪高校韮崎工でレスリングにひた向きに取り組み、高2で全国高校生グレコローマン選手権2位、高3の山口国体で優勝、昨年12月の天皇杯では、山学大OBの先輩倉本一真(自衛隊)とも戦い3位の実績を作り、山学大に進学してきた新星。8月のインカレでは1年生ながら3位に入った。予備戦で津村健太(徳山大)、1回戦で山田龍誠(東洋大・韮崎工の同期)に勝利したが、準々決勝で優勝した射場大地(日体大)に、3Pグランドの攻防で守り切れず敗れ敗者復活戦に回った。敗復2回戦でインカレ2位の青木成樹(青学大)を豪快に投げ飛ばして3位 の表彰台を獲得した。雨宮隆二選手は「準々決勝で対戦した相手(射場)は強くて、技術も力も不足だと感じました。大学はレベルが高いと思います。表彰台に上れるのは嬉しいが、とても満足できない内容。これから一つ一つ技を磨き、一つ一つ上を目指して行きたい」。新星は努力を重ねて頂点を目指す。

この他の山学勢は、66kg級長崎宏樹(2年 上田西)は準々決勝敗退、74s級山岸元気(3年 栗東)は1回戦で敗退した。2日目(最終日)の19日は、残りの84s級・96s級・120s級の3階級が行われる。120s級の金澤勝利が2連覇を目指す他、84s級の主将鈴木友希の初優勝が期待される。また、96s級には中村風太が1階級上げて挑む。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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