
第45回東京都大学サッカーリーグ戦2012は10月21日、最終第9節が行なわれた。山梨学院大は埼玉・朝霞市の武蔵大朝霞グラウンドで、東京農業大学と関東リーグ昇格を賭けて最終対決した。試合開始から前半26分までは山学大が一方的に攻め上がり、再三シュートを放ったが決められず、逆に、この試合初めて許した攻撃から東農大に前半27分に先制点を与え、41分にFKを直接決められてしまった。カウンター攻撃とセットプレーから2点を失った。後半37分に得点を奪い、さらに猛反撃を繰り返したが1−2で敗退、念願の関東リーグ昇格はならなかった。強化指定第1期生としてチームを牽引し、この試合を最後に部活を卒業する4年生は、試合後、悔しさをこらえ「俺たち は果たせなかったが、お前たちは絶対に行ってくれ」と後輩たちに関東を託した。
今秋の東京都大学サッカーリーグ1部は大混戦で最終節を向かえた。暫定1位に東京農大と明治学院大が5勝2敗1分け勝ち点16で並び、昇格2年目の山学大チームは、4勝3敗1分け勝ち点15の暫定5位で最終戦を向かえた。3点差以上で勝利すれば、関東リーグに昇格する可能性がある状況で東農大との最終戦に臨んだ。
第45回東京都大学サッカーリーグ戦最終戦
≪山梨学院大vs東京農業大≫(10/21) 於 武蔵大朝霞グラウンド |
● 山梨学院大 1 |
前半 0−2
後半 1−0 |
2 東京農業大 ○ |
得点(山学大)吉川万里 |
試合開始から前半26分までは、山学大がいい形で一方的に攻め上がり、再三シュートを放ったが決められなかった。逆に27分、この試合初めて許した攻撃から東農大に先制点を与え、41分にゴール正面30m地点からのFKを直接決められてしまった。カウンター攻撃とセットプレーからの2失点で流れが変わってしまった。後半37分に吉川万里のシュートで1−2と迫り、さらに終盤は、全員が攻撃参加して猛攻撃を繰り返した。ペナルティーエリア内で倒され、あわやPKという場面も作り出したが一歩及ばず、念願の関東リーグへの昇格はならなかった。
試合後、選手を集めた
塚田雄二監督は「勝てなかったことは非常に残念だが、ここまでやって来たことは評価する。ただ、中途半端では勝てないということだ。本当に必死になって、いろいろな事を犠牲にしながら、どのくらいサッカーに賭けているかが、厳しいせめぎ合いになった時に表れる。個人として、チームとして、この負けの中から学び、これを糧にしなければいけない」と話し、これで部活を卒業する4年生に向けて「人生において、こういうことは何度もある。悔しさから学び、そこから糧を得て、前に進むんだ」と励ましの言葉を贈った。
4年生は一人一人下級生に向けて「4年間はあっという間に過ぎてしまう。しっかり練習に励んで強くなってくれ」。「俺たちは果たせなかったが、お前たちは絶対に関東に行ってくれ」と後輩たちにエールを贈り、後を託した。
一人でチームを献身的に支えている3年生の三浦千奈マネージャーは、結果を伝える報告メールに次の文章を打ち込んだ。「惜しくも関東リーグ昇格は叶いませんでした。しかし、点を取りに行く姿勢、最後まで諦めずに戦う姿はとても素晴らしかったです。振り返ると、勝つべきだった試合で勝ちきれなかったこと、リーグ戦序盤他大学の必死さと勢いに出遅れてしまったことが、反省点だと思います。それでも諦めずに連勝し、最終節まで望みを捨てずに戦えるまでに立て直すことができました。掴みかけた関東への挑戦権、しかし、3位以内の挑戦権を掴みきれなかったのが今回の結果です。今日の試合が4年生最後の試合となってしまいましたが、4年生のサッカーへの思いは、確実に後輩たちに伝わっていると思います。4年生に学んだこと、一緒に取り組んできたことを、これからより一層良いチームを作っていく上で活かすことが、4年生に対しての感謝を示す事の一つだと思います。リーグ戦では毎試合、たくさんの応援の声をありがとうございました!!とても力になりました」。チームへの熱い思いが伝わってくる素晴らしい文章だった。
山学大サッカー部は、強化指定チームとして歩み始めてまだ4年の若いチーム。リーグ戦の負けを糧にして成長する、東京都リーグを代表するチームになり、関東リーグを代表するチームに成長する、4年生の思いを受け継いで階段を一歩一歩上って行く。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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