
平成24年度全日本学生柔道体重別団体優勝大会(男子14回・女子4回)は10月28日、兵庫・尼崎市ベイコム総合体育館で2日目(最終日)の試合が行われた。山学大女子は、準決勝で昨年敗れた東海大と対戦しリベンジを果たし、決勝に進んだ。毎回優勝候補と言われながら、この大会はなぜか優勝を逃しており、今回は必勝を期し万全の体制で臨んだはずだった。しかし、決勝の帝京大戦は、試合を優勢に進めながら3人もが魅入られたように逆転負けを喫してしまった。4度目の正直ならず、準優勝に終ってしまった。一方、山学男子は、準々決勝で中央大と対戦、7人全員が戦い終えた段階で2勝2敗3分けとなり、決着は代表戦に持ち込まれた。90s級同士の戦いは激闘の末に両者ポイントな し、決着は3人の審判の判定に委ねられ、旗判定で惜敗した。
女子準決勝≪山学大vs東海大≫ (10/28)於 尼崎市ベイコム総合体育館
|
先鋒
48s |
次鋒
63s |
五将
78s |
中堅
52超 |
三将
57s |
副将
78超 |
大将
70s |
山学大 |
山崎 |
佐野 |
濱田 |
加賀谷 |
連 |
山部 |
馬場 |
|
○
技あり |
引分け |
引分け |
引分け |
引分け |
○
技あり |
○
一本勝 |
東海大 |
佐伯 |
菊川 |
田知本 |
渡邊 |
太田 |
土屋 |
結城 |
山学大3勝0敗4分け勝利
東海大は、昨年2回戦で敗れた相手。山学女子は雪辱を胸に試合に臨んだ。先鋒の48s級山崎珠美(1年 三浦学苑)が、出会い頭にいきなり奥襟を持って攻める積極的な攻めの柔道で指導3を奪って勝利。次峰から三将までの4人が引き分けたあと、副将の78kg超級山部佳苗主将(4年 旭川大高)が大会最重量128sの土屋文香から払い腰で技ありを奪い、大将の70s級馬場奈津美(3年 埼玉栄)が一本勝ちを収めて勝利、リベンジを果たし決勝進出を決めた。
女子決勝≪山学大vs帝京大≫ (10/28)於 尼崎市ベイコム総合体育館
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先鋒
48s |
次鋒
63s |
五将
78s |
中堅
52超 |
三将
57s |
副将
78超 |
大将
70s |
山学大 |
山崎 |
佐野 |
濱田 |
加賀谷 |
連 |
山部 |
馬場 |
|
○
一本勝 |
●
優勢負 |
●
一本負 |
引分け |
●
優勢負 |
●
一本負 |
引分け |
帝京大 |
大木 |
松岡 |
渡邊 |
志々目 |
安田 |
畑村 |
前田 |
山学大1勝4敗2分け敗退
先鋒の48s級山崎珠美は、準決勝に続き決勝も起用に応え、横四方固めで一本勝ちを収めた。しかし、その後がいけなかった。次峰の63s級佐野賀世子(1年 高岡龍谷)は喧嘩四つの激しい組み手争いに敗れ優勢負け。五将の78s級濱田尚里(4年 鹿児島南)は、技ありを取っていながら、強引な攻めに行き朽木倒しで逆転の一本負けを喫した。中堅の52s級加賀谷千保(4年 藤枝順心)が引き分け、三将の57s級連珍羚(3年 台北錦和)は、厳しい攻めで相手から指導2を奪いながら、終盤に場外際で技を返されて技ありを取られ逆転負けした。劣勢に立たされた副将の78s超級山部佳苗は、相手の畑村亜希から技ありと有効を奪い圧倒していたが、チームの優勝のためには一本勝ちが必要と強引な攻めを続けて墓穴を掘り、逆転の崩れ上四方固めを決められて一本負けしてしまった。大将の70s級馬場奈津美は引き分けたが1勝4敗2分けで敗れ、念願の優勝はならなかった。
試合後、
選手を集めた西田孝宏総監督は「勝っていながら、何であんな技に行って返されるのか、4年生の試合がなっていない、状況判断が悪すぎた」と一括した。責任感の強い主将の山部佳苗は泣き崩れてしばらく立ち上がれなかった。
男子3回戦≪山学大vs中央大≫ (10/30)於 尼崎市ベイコム総合体育館
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先鋒
60s |
次鋒
100超 |
五将
73s |
中堅
100超 |
三将
66s |
副将
90s |
大将
81s |
代表戦
90s |
山学大 |
小林 |
中村(旭) |
池田 |
飯田 |
清水 |
白石 |
中村(剛) |
白石 |
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引分け |
●
優勢負 |
引分け |
●
一本負 |
○
一本勝 |
引分け |
○
優勢勝 |
●
判定負 |
中央大 |
秋元 |
端 |
千田 |
土屋 |
杉下 |
大王 |
三苫 |
大王 |
山学大2勝2敗3分け代表戦敗退
先鋒の60s級小林玄(2年 大牟田)はいい戦いをしたがポイントを取れず引分け、次峰の100s級中村旭(3年 宮古)は1階級上げての出場で優勢負けした。五将の73s級池田宏次郎(3年 甲陵)は攻め続けて相手に指導1を与えたがポイントを奪えなかった。中堅の100s超級の飯田健伍(1年 崇徳)は序盤で有効を奪い、勝利目前まで行きながら残り19秒に組み負けて大外刈りを受け一本負けした。三将の66s級清水健登(3年 京都共栄)は、序盤に有効を奪い、さらに攻めだるまとなって攻め続けて相手に指導3を与え完勝した。副将の90s級白石公康(1年 作陽)は引分け。大将の81s級には本来73s級の中村剛教(4年 京都共栄)が回り、1階級上の強敵三苫亮人から有効2を奪い優勢勝ちした。この結果両チーム2勝2敗となり、引分けの中から、抽選で90s級の代表戦になった。90s級同士の戦いは2度目の5分間の戦いでも両者ポイントなし、決着は3人の審判の判定に委ねられ、旗判定で惜敗した。
武田拓之主将は「勝てる試合だったので残念です、取れるところを取り切れなかったために競り負けてしまった。悔しさは下級生に託すしかない、来年は必ず勝って貰いたい」と語った。
講道館杯などの個人戦はまだ残っているが、女子の山部佳苗・加賀谷千保・濱田尚里・中山はるな、男子の武田拓之・中村剛教・シアマックらの4年生にとっては、団体戦はこれが最後の戦いだった。有終の美を飾れなかった4年生は、涙をぬぐい後輩たちに雪辱の勝利を託した。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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