平成24年度「第91回全国高校サッカー選手権山梨県大会」は11月3日、甲府・小瀬スポーツ公園山梨中銀スタジアムで準決勝戦2試合が行なわれた。第1試合は、日本航空高が帝京三高を2−0で下し、決勝進出を決めた。山梨学院高は第2試合で甲府城西高と対戦した。試合開始から8分後の早い時間帯に山口一真が先制点を奪ったことで硬さが取れ、山学イレブンは自分たちのサッカーを展開することが出来た。30分に齋藤翔太がヘッドで合わせ、前半を2−0で折り返した。後半9分に山口一真がこの日2得点目のゴールを奪い3−0としたところで試合はほぼ決まった。後半途中で甲府城西DFが2枚目の警告で退場処分になり、数的優位に立った山梨学院はさらに3点を追加、6−0で危なげ なく決勝進出を決めた。
プリンスリーグ関東1部に参戦中の山梨学院高は、昨年同様に3回戦までシードされ準々決勝からの出場、初戦で笛吹高を2−0で下し、準決勝に進出した。対戦相手の甲府城西高は2回戦で富士河口湖、3回戦で甲府昭和高、準々決勝で韮崎高を破った日大明誠高を2-0で下し、準決勝に進出した。
県大会準決勝
≪山梨学院高vs甲府城西高≫(11/3)於山梨中銀スタジアム |
○ 山梨学院高 6 |
前半 2−0
後半 4−0 |
0 甲府城西高 ● |
得点 山口(2)、齋藤、平田、名嘉真、椚、 |
山梨学院は2トップに9番名嘉真朝季(3年)と10番本庄将人(3年)を配した4−4−2の布陣。対する甲府城西は9番狐塚悠(1年)と4番青木風雅(2年)が縦関係になった4−2−3−1の布陣でスタートした。山学イレブンは、前線からプレスをかけて相手ボールを奪い、敵陣に攻め入る自分たちのサッカーを展開した。開始8分に8番山口一真(2年)が個人技で先制点を奪い、流れを呼び込んだ。前半29分に左サイドバックの5番石塚紀貴(2年)がライン沿いを一気に駆け上がり絶妙のクロス、これを11番齋藤翔太(3年)がヘッドで合わせ2−0とした。その直後の32分に、35m地点からのFKを城西に直接狙われ、主将のGK山田純平(3年)が辛うじてパンチングで逃れた。結 果的には、このシーンがこの試合唯一のピンチ場面となった。後半は、完全にボールを支配した。9分に山口一真が2得点目を上げ、相手の退場処分で数的有利に立ったこともあり、21分に3番平田葵一(3年)、アディショナルタイムに名嘉真朝季と後半途中出場の15番椚仁徳(3年)が連続ゴール。城西に付け入る隙を与えず6−0と快勝した。
この日、バックスタンドの山梨学院応援席は、全校応援で選手のプレーを後押しした。前日に行われた県高校芸術文化祭吹奏楽部門で、4年連続の芸術文化祭賞、合わせて3年ぶり2度目の県代表を獲得したばかりの吹奏楽部員80名も最前列に陣取り、ピアニカで音色を工夫するなど全力で応援演奏、ベンチに入れなかったサッカー部員、チアリーダーなど、全校生徒が選手と心を一つにして、生徒全員で決勝を勝ち取った。
山田純平主将は「自分たちは、図抜けた選手がいなくて、谷間の世代と言われて来たが、そういう声を跳ね返したい思いで1年間やって来た。決勝は、準決とは違う緊張感があると思うが、力まずに自分たちのサッカーを貫いて、山梨学院のサッカーを見せたい」と負けじ魂を見せた。吉永一明監督は「たくさんの応援の後押しがあり、決勝に進むことが出来た。もっとフィニッシュのところを改善して行かないと、もっと上のレベルには行けない、今のままでは勝てると思っていない。チームでしっかり戦えるようにします」決勝に向けて、自分とイレブンの気持ちを引き締めていた。
"山梨代表決定戦"は、4年連続の"選手権"をめざす山梨学院高と日本航空高の私学頂上決戦となった。11月10日(土)、山梨中銀スタジアム13時05分キックオフで始まる、山学イレブンは、熱く・激しく・心を燃やし、プレーは冷静に・素早く・アグレッシブに戦う。
文(M.T) カメラ(八巻和夫・平川大雪)
| アルバム1 | アルバム2 |