
山梨学院大学附属幼稚園子育て支援センターは11月17日、子育て支援事業の一環として親子体験講座「お父さんと遊ぼう」を山梨学院幼稚園で開催した。この講座は、日頃忙しい父親と休日のひとときを子どもと一緒に楽しむことを目的に平成18年にスタートした施設開放、地域交流事業の一つ。毎年7月の「みんなで泳ごう」や8月の「アルテア夏祭り」、10月の「運動会」などとともに地域に根ざした活動の一つになっている。今年の講座では「親子で「段ボールチェアー」を作ろう」と題し、山梨学院短期大学保育科の伊藤美輝教授が講師となり、段ボールを材料としたオリジナルの椅子を製作。お父さんたちは、一様に真剣な眼差しで作業を行い、時にデザインなど子どもと相談しながら完成を目指した。椅子の基礎となるフレームや枠組みをお父さんが製作し、色やデザインを子どもが考えるといったケースが多く、子どもながらの斬新な発想のものや手の込んだ作品もあった。およそ2時間で"世界に一つだけの椅子"が完成し、完成後は、作品をカメラに収めたり、子どもと記念撮影をしたりと思い思いの時間を過ごし、親子で過ごす休日を満喫していた。
山梨学院大学附属幼稚園子育て支援センターは「子どもの最善の利益」を目指し、地域子育て支援のあらゆる可能性を求めて、平成11年に開設。学校法人としての設置は全国初で様々な子育て支援事業を行っている。地域に根ざした活動として、今回実施した「お父さんと遊ぼう」のような施設開放・地域交流事業のほかに、幼稚園児や小学生を放課後に預かる子育て支援保育や、子育てサークル、子育て相談などを積極的に展開している。
この日の甲府市は朝から雨が降ったり止んだりの天候で肌寒かったが、子どもたちは保護者らと一緒に元気に山梨学院幼稚園を訪れた。平成18年にスタートし今回で7回目となる今年は、2歳児から小学校5年生までの子どもと保護者、計72組の親子が参加。講師は山梨学院短大保育科の伊藤美輝教授が務め、山梨学院短大保育科や保育専攻科に所属する学生がサポートスタッフとして進行・運営を補助した。
伊藤美輝教授は「言葉ではなく、もので伝える。ものを作るところを見せて、子どもに色々なことを伝えてほしい。ものを作るということは重要な思考過程。言葉で表現できないことがそこにはあり、考えることで楽しさを見つけてほしい」と挨拶した。今年は、段ボールを材料としたオリジナルの椅子を製作。親子は伊藤教授の説明や学生の補助を受け、説明書に沿って作品作りに取り掛かった。お父さんたちは自分の背丈以上ある段ボールと格闘し、所々で子どもと協力しながら椅子の基礎を作製。背もたれのデザインは子どもと相談し、キャラクターの顔や動物、乗り物など子どもの要望を最大限取り入れたデザインに仕上げた。着色は、筆ではなくスポンジを使い行われ、スポンジ独特のタッチやグラデーションを活かしながら個性あふれる作品を完成させた。完成後、作品をカメラに収めたり、子どもと記念写真を撮ったり、思い思いの時間を親子で過ごし、子どもたちは"世界に一つだけの椅子"を大事そうに抱えて帰路についた。
文・カメラ(Y.Y)
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