山梨学院短期大学食物栄養科フードクリエイトコース第二期生18名が「製菓衛生師国家試験」に現役合格した。11月に試験が実施され、12月14日に合格者が発表された。山梨県全体の合格者51名中18名をフードクリエイトコースの学生が占めた。初挑戦だった昨年の第一期生15名を上回る好成績をあげた。短大フードクリエイトコースは、洋菓子・和菓子・製パンのプロフェッショナルを目指し、さらに、レストランサービス技能士を目指す人のために、2年前に食物栄養科に開設された新コース。製菓実習室「スイーツスタジオ」を学びの拠点に、学習と実習に励んでいる。学生の実習を指導する講師陣は、山梨県内で長年活躍して来たその道の達人、教授陣と現役プロの指導で学生の知識と実 力が飛躍的に伸びている。
山梨学院短大のフードクリエイトコースは、食文化の担い手を育てる少数精鋭のプロフェッショナル養成コース。ここで学ぶ学生は、菓子作り・パン作りの国家資格「製菓衛生師」と「レストランサービス技能士3級」の受験資格と中学校教諭二種免許状(家庭)などの取得が可能となる。学生の多くが地元山梨の出身で「フルーツ王国やまなし」の将来を担う人材育成の場として注目されている。実習を指導する講師陣は、いずれも山梨県内で長年活躍して来たその道の達人、洋菓子担当は内藤傳二特任教授、和菓子担当は小澤精講師、製パン担当は輿石輝夫講師、レストランサービス担当は小牧康伸講師、4人のプロフェッショナルが直接学生たちの実務指導に当たっている。
「製菓衛生師」は、安全なお菓子を作る知識と技術を持った者に与えられる国家試験資格。技術面だけでなく製菓材料に使われる添加物の安全性や、衛生管理面についての知識が厳しく問われる。受験資格は、厚労省指定の製菓衛生師養成施設で1年以上必要な知識及び技能を修得した者か、2年以上菓子製造業に従事した者に与えられる。試験科目は、「衛生法規」「公衆衛生学」「食品学」「食品衛生学」「栄養学」「製菓理論及び実技(実技は和菓子・洋菓子・製パンから1分野選択)」の6科目で実施される。フードクリエイトコースの学生たちは、1年生の前期から週1回の試験対策講座などで傾向と対策を学び、2年生の前期までに1020時間の規定時間を満了させ受験資格を獲得、10月から模 擬テストなどの受験対策で実力を伸ばした。11月28日に「平成24年度山梨県製菓衛生師国家試験」が実施され、12月14日に合格者が発表された。短大フードコースからは24人が受験、このうち18人が合格した。山梨県全体の合格者は51人で、本学の学生が合格者の35%を占めた。
合格者の一人有野瑞穂さんは「製菓理論がとても難しかったが、教科書に出ていた問題だった。細かいところまでしっかり勉強しなければいけないと反省しました。私たちを合格させるために丁寧に指導して下さった先生方に感謝しています。卒業後は県内菓子メーカーの開発部門に内定したので、学んだ知識と資格を生かして、生活に役立つ菓子を作って行きたい」と夢を膨らませている。指導者の食物栄養科塚原順子専任講師は「今年は非常に難しかった。県全体の合格率が昨年より23%も低くなった中で、昨年を上回る18名の合格者を出せたことは、学生の努力と教職員の指導が結びついた成果と喜んでいます。就職内定も昨年より早く、県内菓子メーカーに専門知識を持った人材を送り込むことが出来たかなと思っています」と語った。山梨学院短大赤井住郎学長は「技術的な事をプロの講師に指導して頂き、理論は1年生の時から先生方が試験対策講座を中心に情熱的に指導して下さった。2年目でフードコースの指導が確立し、軌道に乗って来た。学生たちが知識と技術を身に付けようとまじめに取り組んだことが合格につながった」と話している。
文(M.I)(写真提供・山梨学院短大)
2年生実習アルバム