山梨学院パブリシティセンター
国民文化祭・やまなし2013
〜甲府市主催事業「酒折連歌」祭問いの片歌発表〜
〜連歌発祥の地・甲府市酒折を訪ねて歌あそび〜

第28回国民文化祭・やまなし2013、愛称「富士の国やまなし国文祭」が国文祭史上初の通年開催事業として始まった。甲府市主催事業として実施される「酒折連歌」祭について1月21日、問いの片歌発表記者会見が山梨学院大学広報スタジオで行われた。酒折連歌は、倭建命と御火焚き翁の逸話から5・7・7の問いの片歌に対して、答えの片歌を5・7・7で返す片歌問答。国文祭甲府市主催9事業の一つとして実施される。発表された片歌は5句、募集受付期間は2月1日から9月20日まで、11月9日に表彰式と記念講演(直木賞作家辻村深月さんトークショー)が行われる。甲府市では「酒折連歌賞」とともに「酒折連歌講座」と「酒折連歌の歴史展」を開催することにしており、片歌問答のルーツを訪ねることを通して、世代をこえた新しい出会いと交流の場を提供したいとしている。


記者会見で挨拶した甲府市国民文化祭課中澤義明課長は「甲府市は国文祭で9事業を実施します。酒折連歌祭はその一環事業として酒折連歌賞・酒折連歌の歴史展・酒折連歌講座を実施します。国文祭を機会に酒折連歌がさらに発展することを期待します」と述べた。「酒折連歌」祭企画委員会の廣瀬孝嘉副委員長が募集内容について説明を行い、川手千興企画委員長が問いの片歌と選考委員の発表を行った。

国文祭「酒折連歌」祭酒折連歌賞問いの片歌
1 ふるさとの深き眠りの雨の日曜
2 小さいね冥王星も人の心も
3 買いものをメールでたのむ夕焼けの下
4 夏の蝶あしたにつづく道を教えて
5 目を閉じた瞼(まぶた)の裏に星の残像

古事記と日本書紀に登場する有名な逸話、倭建命(日本書記では日本武尊)が甲斐国酒折宮で「新治 筑波を過ぎて 幾夜か寝つる」と問いかけ、かがり火を焚いていた翁が「かがなべて 夜には九夜 日には十日を」と返したことから甲府市酒折宮が日本の連歌発祥の地とされる。酒折連歌は、この逸話の問答を踏まえ、5・7・7の問いの片歌に対し、5・7・7で答えの片歌を返す形式となっている(短連歌や長連歌・連句の形式とは異なる)。

発表された応募規定は、本人が創作した未発表作品。応募資格は不問、応募句数の制限はなく5句すべてへの応募が可能。個人応募はハガキ、封書、FAX、メール、ホームページ、携帯の6通りの中から選び、1枚に1句の様式で応募。団体・学校等で応募する場合は、指定の団体用応募用紙を使用。応募受付期間は2月1日(金)〜9月20日(金)(応募期間内必着)となっている。

選考に当たるのは、俳人の現代俳句協会特別顧問宇多喜代子さん、歌人の歌誌「りとむ」発行人三枝昂之氏、歌人の第25回角川短歌賞受賞者今野寿美さん、歌人のフーコー短歌賞大賞受賞者もりまりこさん、直木賞を受賞した作家辻村深月さん(笛吹市石和町出身・山梨学院高卒)の5氏。

表彰は文部科学大臣賞(大賞受賞者)、山梨県知事賞、山梨県教育委員会教育長賞、甲府市長賞、入選、奨励賞、次点の他、高校生以下を対象に特別賞として山梨県教育委員会教育委員長賞(アルテア賞最優秀賞)、アルテア賞が設けられることになっている。選考結果は11月9日(土)表彰式で発表するとともに、表彰式後に「酒折連歌」祭ホームページで入賞者・作品を公開、入賞者に通知されることになっている。また、表彰式直後の会場で記念講演として辻村深月さんのトークショーが予定されている。

文(M.I) カメラ(平川大雪)
発表会見アルバム

やまなし国文祭「酒折連歌」祭【酒折連歌賞】ホームページ

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