
第62回全国高等学校フィギュアスケート競技選手権大会(インターハイ)が1月22日から25日の間、神奈川県横浜市新横浜スケートセンターで開催された。山梨学院高スケート部から、遠山由華・河西佳弥・河西歩果の3人が出場した。競技の結果、2日間ともほぼノーミスの演技をした遠山由華が昨年のこの大会で記録した自己最高得点(129,11点、5位)を上回る132,60点をマークして8位に入り2年連続入賞した。河西歩果は20位、河西佳弥は31位となった。個人戦の成績を集計して競う学校対抗は、上位4校が僅差でデットヒートを繰り広げ、優勝中京大中京、2位駒場学園、3位日本橋女学館、4位山梨学院高の順となった。高校フィギュア界では新興チームながら、山梨学院高の3人娘は、ハイレベルの戦いに堂々と華麗に挑み、昨年の3位に続き2年連続してインターハイで好成績を上げた。
今年度の冬のインターハイ・スケート競技は、スピード競技とアイスホッケー競技は北海道釧路市で開催され、フィギュア競技は横浜市新横浜スケートセンターで開催された。山梨学院高のフィギュア勢は、2年連続出場の2年遠山由華・河西佳弥と1年の河西歩果の3人で臨んだ。3人の内、河西佳弥はショートプログラム(SP)で31位に留まりフリー進出を逃したが、SP上位24位以内に遠山由華(11位)と河西歩果(13位)が入り、2人が最終日のフリー演技に挑んだ。
まず、12番滑走で河西歩果が登場した。河西は滑走前に岩本英嗣コーチと笑顔で会話を交わし、黒に黄色が映える衣装で元気良く飛び出して行ったが、自分の力を出し切れなかった。最初の3回転は回転不足、次の3回転2回転は決めたが、後が続かず演技に切れがなかった。疲れが出る終盤で3回転2回転2回転のコンビネーションを決めたあたりは実力の片鱗を見せたが、全体的には納得のいく演技が出来なかった。フリーの得点は69,28、合計得点115,85に留まり、20位に後退した。
河西歩果選手は「フリーは練習不足だと感じました。簡単なジャンプで失敗したことが反省点、悔しかったです。試合は楽しいと思ったし、硬くはならなかったが、調子がよくなかった。とにかくたくさん練習して、自信をつけて、精神的にも強くなりたい」。1年生は飛躍を誓った。
遠山由華は第3グループ、14番滑走で滑った。そして、自分の力を出した。青が斜めに走る淡い緑のコスチュームで登場、3回転ジャンプを次々に決めて行く、中盤でステップを蝶のように舞い、ラストはコンビネーションスピンを鮮やかに決めて3分35秒の演技を終了した。フリーの得点は85,10、合計得点132,60を獲得した。去年のこの大会で記録した自己最高得点(129,11点、5位)を上回る132,60点をマークして8位に入り2年連続入賞した。
遠山由華選手は「ショートとフリーの両方とも大きなミスがなかったのが良かった。個人的には過去最高得点をもらえたことが嬉しい。去年団体3位だったので、団体戦で表彰台に上れなかった事は残念です。来年は表彰台に上れるよう、もっと頑張って行きたい」。更なる成長を誓った。フリー進出を逃した
河西佳弥選手は「練習してきたトリプルを決められなかった。練習に満たなかった部分があって、悔しい気持ちでいっぱい。来年は高3になるので、2年間の経験を踏まえて、思い切り自分の演技を出し切れるように練習して行きたい」。3年でのリベンジを誓った。
女子学校別総合成績(6位までの入賞校)
順位 |
学校名 |
都道府県 |
合計順位点 |
1位 |
中京大中京 |
愛知 |
361点 |
2位 |
駒場学園 |
東京 |
357点 |
3位 |
日本橋女学館 |
東京 |
347点 |
4位 |
山梨学院高 |
山梨 |
340点 |
5位 |
愛知みずほ大瑞穂 |
愛知 |
286点 |
6位 |
薫英女学院 |
大阪 |
284点 |
個人戦の成績を集計して競う学校対抗女子は、上位4校が僅差でデットヒートを繰り広げた。最終成績は、3人揃ってフリーに進出し平均に得点を積み上げた中京大中京が361点で優勝し4連覇を達成させた。2位は2人がフリーに進み5位と7位に入り357点を獲得した駒場学園。3位の座を優勝3回準優勝3回の伝統校日本橋女学館と山梨学院高が最後まで争った。最終結果はわずか7点の僅差だった。347点の日本橋女学館が3位、340点の山梨学院高が4位となった。5位の愛知みずほ大瑞穂とは大差がついた。ことしの大会は上位4校が突出して強かったことが数字に表れた。山梨学院高の3人は、甲府・小瀬アイスアリーナで育った2年生と1年生、来年も3人でチャレンジするつも りだ。来年は団体優勝にチャレンジする、そのために一人一人が今の自分を超えるつもりだ。1年かけてジャンプとスピンとステップに磨きをかける。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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アルバム遠山由華選手 |
アルバム河西歩果選手 |
アルバム表彰式 |