平成24年度の山梨学院高校卒業式が、不老園の梅がほころんだ3月1日に行われた。今年度の卒業生は、普通科326名、英語科31名の合計357名。担任の教師が、一人ひとりの名前を読み上げ、壇上に上った生徒の代表に卒業証書が贈られた。「物理チャレンジ2012」銀賞「化学グランプリ2012」銅賞の小林伸君に今年度の創立者古屋賞が贈られ、登川詩音前生徒会長らに外部団体賞が贈られた。今年度の山梨学院高校は、県高校総体女子3年連続総合優勝・男子3位、ホッケー部全国選抜大会準優勝、駅伝部男子都大路8位入賞・女子12位の県勢過去最高成績、吹奏楽部3年連続関東大会出場など、文武両面で光り輝く実績を残した。古屋忠彦校長は「本校で過ごした学びと生活を糧に、誇りと自信を持って、自らの夢に果敢にチャレンジしてほしい」と言葉を贈った。357人の卒業生は、仲間との絆をその胸に抱き、青春時代を過ごした酒折の塔やから巣立って行った。
最後の登校をした卒業生に古屋忠彦校長は「本校で過ごした学びと生活を糧に、誇りと自信を持って、自らの夢に果敢にチャレンジしてほしいと思います。あの日あの時の経験は、あとから欲して手に入るものではありません。かけがえのない財産となるかも知れない今を、この時を大切にしなければならないのです。本校で培った学びの日々を礎に、これから先の未知の人生において、挫けることなく、さらに多くの経験と知識を積み重ね、豊かな想像力を持って未来社会に羽ばたいて行くことを願っています」と贈る言葉を贈った。
在校生代表の赤尾俊生徒会長は「目標に向かって前向きに努力する先輩方は憧れの存在でした。決して諦めず、努力を続けて来たからこそ素晴らしい成果を上げることが出来たのだと思います。先輩方が築き上げた山梨学院高校の伝統を、私たち在校生がしっかりと受け継ぎ、輝かしい歴史の一ページを追加して行きたいと思います」と送辞を述べた。卒業生代表の生徒会前副会長の中澤穂菜美さんは「わずか3年間でしたが私たちにとっては濃厚で忘れられない日々となりました。生徒一人一人と真剣に向き合い、私たちの意見を尊重しながら有益なアドバイスをして下さった先生方の教えを糧に、それぞれの人生を歩んで行きたいと思います、本当にありがとうございました。在校生の皆さんには可能性は無限大という言葉を贈ります、いろいろな事に挑戦して、自分の可能性を追求して見て下さい。今までありがとう」と答辞を述べた。卒業生は、あるものは笑いながら、あるものは涙を流しながら、別れの花道を歩いて行った。
卒業式を終えたあとの前庭では、部活の後輩たちが先輩たちを送り出す光景があちこちで繰り広げられた。ソフト部はグラウンドと同じように円陣を組み「Go We are Fine!」と先輩を送り出し、吹奏楽部はパートごとに寄せ書きを渡し、野球部は胴上げで、ホッケー部は記念撮影をして門出を祝った。スキー競技で山梨県スキー界初のインターハイ・国体大回転準優勝という快挙を成しとげ、近畿大学に進学する藤原颯大君は「いつスキーを始めたのか分からないぐらい小さい時から、家族と一緒に清里のスキー場で滑っていました。遠征で学校に来れない時もあったが、いつもクラスのみんなが温かく迎えてくれた。アルペンが強い近大で実力を上げて、大学を卒業するころにはヨーロッパ遠征組に入り、社会人になっても続けられる選手に成長してワールドカップに出たい」と力強く語った。文武両道を目指し英語科初の筑波大合格者となった陸上の剱持早紀さんは「大学では幅跳び以上に三段跳びに力を入れて、インカレや日本選手権でトップになる選手を目指したい」と抱負を述べた。サッカー部のマネージャーとして3年間チームを支え、管理栄養士を目指して山梨学院大健康栄養学部に進学する深澤実希さんは「大変で辛い時もありましたが、選手のみんなが協力してくれて、振り返ると幸せな毎日だったと思います。"食"って、生きて行く上で一番大切なことだと思い、自分が関わる人が健康でいられるよう、管理栄養士になって役に立ちたい」と語った。マネージャー同様に、周りの人を支える仕事を目指し、新たな一歩を踏み出す。357人の卒業生は、想い出と思いと夢をその胸に詰め込み、旅立って行った。光は永久に輝かん!
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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