
平成25年度山梨学院大学・同大学院並びに山梨学院短期大学の合同入学式が4月3日、大学キャンパス古屋記念堂で行なわれた。今年度の入学者は大学875名、大学院26名、短大及び専攻科314名の合計1215名。新入生は山梨学院ウインドブラスアンサンブルの演奏する歓迎の曲に迎えられて式に臨んだ。古屋忠彦大学長は「自らの人生を価値あるものにするためにも、遭遇する事柄に真摯に向き合い、謙虚に学び続けてほしい。今日の感激、決意を忘れることなく、大空高く羽ばたいてほしい」と式辞を述べた。新入生を代表し短大食物栄養科の前田千穂さんが「様々な分野に挑戦して心の豊かさを養い、社会に貢献できる人間になれるよう努力していきたい」と誓いの言葉を述べた。12 15人の新入生は、夢と希望と自らの成長を胸に、酒折キャンパスでの学園生活をスタートさせた。
新年度入学者の内訳は、大学法学部法学科254名、法学部政治行政学科173名、現代ビジネス学部現代ビジネス学科203名、経営情報学部経営情報学科203名、健康栄養学部管理栄養学科42名、大学院社会科学研究科18名、法務研究科8名、短期大学食物栄養科120名、保育科179名、専攻科保育専攻15名の合計1215名。
花冷えの雨模様の中、古屋記念堂に集った新入生は、山梨学院ウインドブラスアンサンブルの演奏する歓迎の曲「歌劇[アイーダ]より『凱旋行進曲』(ヴェルディ作曲)」に迎えられ、多くが黒いスーツ姿で参列した。記念堂2階席は新入生とほぼ同数の家族で満杯となった。式典は、その冒頭で大学・大学院・短大の学科ごとに入学許可が行われた。
古屋忠彦大学長は「吸収力も体力もある、このしなやかな学生時代に、志を持って過ごす意義は、何事にも替えがたい宝物です。自分を磨き上げ、鍛える努力を惜しまないでいただきたい。自らの人生を価値あるものにするためにも、遭遇する事柄に真摯に向き合い、謙虚に学び続けてほしい。今日の感激、決意を忘れることなく、大空高く羽ばたいてほしいと願っています」と式辞を述べた。教職員紹介に続き、新入生を代表し
短大食物栄養科の前田千穂さんが「ロンドンオリンピックでは鈴木聡美選手を始め、本学の先輩方が母国の栄誉のために頑張っている姿を拝見しました。その姿は感動と同時に、未来に向かって歩もうとしている私たちに勇気と希望を与えて下さいました。様々な分野に挑戦して心の豊かさを養い、社会に貢献できる人間になれるよう努力してまいりたいと思います」と誓いの言葉を述べた。式典のあと、新入生は「大学新入生ガイダンス」や「短期大学入学の集い」などにそれぞれ参加、大空高く羽ばたくための第一歩を踏み出した。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。本学は、戦後間もない激動の時代に生まれ、今日まで多くの困難を乗り越え、新しい時代の開拓者として歩み続けて参りました。間もなく70周年を迎えます。今、再び訪れたこの激動の時代にあって、学園の向かうべき新時代のビジョンを鮮明にするとともに、付加価値の高い教育を目指しながら、学生が主役の学園作り、存在感のある社会から愛される学園作りに叡智を集めていきたいと考えています。
学問をしていく上で留意すべきことは、違った角度、異なった視野でものを見るということです。人間は、どの眼鏡をかけるかによって、世界の見方が違ってきます。この世を様々に見たいなら、たくさんの眼鏡を用意しなければなりません。しかし、残念なことに、世界を見る眼鏡というものは、決してそう簡単には手に入りません。学問というものは、そうした眼鏡のようなものだと思うのです。経済学を学べば、知らず知らずのうちに、ものの見方は経済学的になります。法律学を学べば、その視点は法律学的な発想に傾きます。人の世界観は、その人が何を学んだかによって形づくられているのです。もちろん、ものの見方を作り上げるのは学問だけではありません。人それぞれの経験が大いにも のをいってきます。どのような環境に育ち、どんな職業に就き、いかなる日常生活を送っているかで、その人の世界観は次第に形成されていきます。けれども、各人の社会感、人生観、世界観を支えているのは、何といっても、その人が学んだ知識、得た情報、身に付けた教養といっていいでしょう。ものの見方の根底には、やはりその人の得た知識の集積、すなわち学問が深く影響しています。
今日この日から皆さんは、「教わる」という受け身の姿勢から、「学ぶ」という主体的な姿勢へ、大きく転換していかなければなりません。主人公は皆さん自身です。高い志とエネルギッシュな行動力を持って、常に前に前に突き進んでほしいと期待しています。
身に付いた習慣は、生まれつきの性質に劣らないほど、人の生活に影響します。生まれた時に持っている性質を第一の天性としたら、生まれたあとに身についた習慣は第二の天性と言えます。そして、第二の人生は変えることも、増やすことも可能です。意識して行動し続けることで、第二の天性を新たに備えることができるようになります。キーワードは「努力」と「忍耐」と、そして「継続」です。変化は突然ではなく、小さな努力の積み重ねから生まれます。
吸収力も体力もある、このしなやかな学生時代に、志を持って過ごす意義は、何事にも替えがたい宝物です。皆さんには、自分の得意な分野を徹底して磨き上げ、鍛える努力を惜しまないでいただきたい。自らの人生を価値あるものにするためにも、遭遇する事柄に真摯に向き合い、一つ一つの経験を自分の中で十分に発酵させながら、謙虚に学び続けてほしいのです。この式場を埋めるすべての新入生諸君が、今日の感激、決意を忘れることなく、大空高く羽ばたいてほしいと願っています」。 |
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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