第89回日本選手権水泳競技大会競泳競技が4月11日、新潟・長岡市で開幕した。世界選手権とユニバーシアードの日本代表選考会を兼ねたロンドン五輪後初の長水路日本一決定戦。14日までの4日間の戦いに山梨学院大水泳部から現役勢12人と、シドニー記念水泳場で練習している山梨学院カレッジスポーツセンター研究員でミキハウス山梨所属の鈴木聡美と酒井志穂が出場する。初日は、100m平泳ぎと男子400m個人メドレーなど8種目の予選・B決勝・決勝が行われた。現役勢では、男子400m個人メドレーの青木健紘がただ一人B決勝に進出し8位(全体16位)となった。鈴木聡美は、ロンドンオリンピック直後のインカレと国体以後しばらくレースから遠ざかっていたが、約半年振 りに出場した最初の100m平泳ぎで優勝、大学2年時からの連覇を4連覇に伸ばした。
≪男子400m個人メドレー B決勝 青木健紘≫
青木健紘(あおき たけひろ 3年 香川・高松工芸)は、高校時代は平泳ぎが専門だったが、山学大に入ってから個人メドレーに取り組み、徐々に徐々に力をつけてきた。午前中の予選を4分23秒21(自己ベストは4分21秒82)で泳ぎ15位でB決勝に進んだ。最初のバタフライは4位で通過、2番目の背泳ぎで7位に後退したが、得意の平泳ぎで2位に上った。しかし、最後のクロールで失速、予選よりも悪い4分26秒02で8位(全体16位)でゴールした。青木健紘選手は「自分の思い描いたレースが出来なかった。予選より落としてしまい悔しい。悔しさを次に活かす練習に取り組み、成長したい」と心に飛躍を誓った。
≪女子100m平泳ぎ 決勝 鈴木聡美≫
鈴木聡美(すずき さとみ 山梨学院カレッジスポーツセンター研究員・ミキハウス山梨)は、大学2年のこの大会で平泳ぎ3冠を獲得、一躍日本のトップスイマーになり、3年連続で3冠を獲得、ロンドン五輪で競泳女子史上初の3メダルを獲得した。約半年ぶりの公式戦のスタートは0.63の反応で最も早かった。最初からトップに立ち50mでは体一つリードした。しかし、後半は伸びを欠いた。一緒にロンドン五輪に行った伸び盛りの渡部香生子(JSS立石)に追い上げられて接戦となった。タイムは、鈴木1分07秒43、渡部1分07秒47でタッチ差の勝利だった。大会に出場した五輪メダリストには、7月にスペイン・バルセロナで開催される世界選手権の出場権が自動的に与えられるが、優勝で大会出場に花を添えた。鈴木聡美選手は「練習期間が短かった中では、慌てずに自分の泳ぎが出来たと思います。4連覇はとても嬉しい、最後を上げるトレーニングを世界選手権に向けてやって行きたい」とレースを振り返った。なお、OGの加藤ゆか(東京SC)は、得意の50mバタフライを圧勝で制した。
2日目は、男女50平泳ぎ、女子400m個人メドレー、男女200m自由形、男女100m背泳ぎ、女子800m自由形の予選・B決勝・決勝が行われる。山梨学院勢は、50m平泳ぎに鈴木聡美・柴山鈴加、200m自由形に金田有加・江原騎士、100m背泳ぎに山下安輝・竹迫麻澄・酒井志穂、800m自由形に浅山美貴が出場する。
山梨学院勢 1日目の成績 |
名前 |
学年 |
種目 |
記録 |
備考 |
鈴木聡美 |
研究員 |
100m平泳 |
1分07秒43 |
優勝、4連覇 |
青木健紘 |
3年 |
400個メ |
4分26秒02 |
B決勝8位 |
福田真大 |
4年 |
400個メ |
4分26秒55 |
25位 |
浅山美貴 |
1年 |
400自由 |
4分22秒99 |
26位 |
金田有加 |
3年 |
400自由 |
4分23秒51 |
28位 |
重森俊二 |
4年 |
100平泳 |
1分02秒95 |
36位 |
文(M.T) カメラ(平川大雪)
| アルバム鈴木聡美選手 | アルバム青木健紘選手 |