山梨学院パブリシティセンター

関甲新学生野球春季リーグ戦(第2節1戦目)
〜山学が初陣平成に先勝 5番・菊池ライトポール際3ラン〜
〜エース・高梨8イニング、ルーキー・藤田1イニング好投〜


2013年関甲新学生野球春季リーグ戦(第2節1戦目)は4月13日、埼玉県の平成国際大学野球場で2試合を行った。第1試合目は昨秋に対戦し、両エースの熱投で延長15回と球史に残る壮絶な死闘を繰り広げた因縁の両雄、山梨学院大学のエース・高梨裕稔(4年)と平成国際大学の佐野泰雄(3年)の激突とあつて観衆が多く詰めかけた。試合は山梨学院が8対1で勝ち先勝した。先攻の山梨学院は2回表、先頭打者の4番DH・中西峻也(2年)が中前安打し、犠打で一死二塁とすると、続く6番・加賀美祐樹(3年)の左越え適時二塁打で1対0と先制。4回裏1対1の同点とされた6回表、山梨学院は一死満塁に7番・田中貴也(3年)が一二塁間を抜ける右前適時打で2対1と勝ち越すと、7 回表、2つの四球で無死一二塁と攻め平成国際のエース・佐野を降板。代わった投手から5番・菊池紳弥(4年)が2ー0からの3球目を振り抜きライトポール際へ飛び込むスリーランを放ち5対1と引き離し試合を決めた。守ってはエース・高梨が8回を安打2、犠打2、四球1、三振7、失点1の危なげのない投球内容で、9回裏に1年生ルーキー・藤田直弥にマウンドを譲った。藤田が先頭打者にいきなり内野安打されたものの、1年生ながら後続を落ち着いたマウンド裁きで打ち取り、エース・高梨を好リリーフした。山梨学院は8対1で勝利し明日、平成国際戦連勝を目指し勝ち点を奪いに行く。


□春季リーグ戦1部(白鴎大学、山梨学院大学、上武大学、作新学院大学、平成国際大学、常磐大学)は、2戦先勝方式の総当たりによる勝ち点制で、明治神宮野球大会出場権1枠を目指して争われる。4月6日、白鴎大学と平成国際大学の開幕戦で火蓋が切られ、今日は第2節1戦目。第1試合の山梨学院と平成国際は昨秋に対戦し、両エースの熱投で延長15回と球史に残る壮絶な死闘を繰り広げた。その因縁の両雄、山梨学院エース・高梨裕稔(4年・土気)と佐野泰雄(3年・和光)がいよいよ激突する。


●関甲新学生野球春季リーグ戦(第2節1戦目)【 山梨学院大学 対 平成国際大学 】平成国際大学野球場 

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院
0
0
0
1

3

3
0
8
平成国際
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1

●【山梨学院】
●[投手]高梨裕稔(勝ち投手 1勝0敗) 投球回数8回、打者27、打数24、投球数107、安打2、犠打2、四球1、三振7、失点1、自責点1
●[投手]藤田直弥 投球回数1回、打者4、打数4、投球数20、安打1、三振1
●[捕手]田中貴也
●[長打]〈二塁打 加賀美祐樹〉〈三塁打 中西峻也〉〈本塁打 菊池紳弥(1号)〉
●【気象状況(午前9時)】天気(晴れ)、気温(9度)、湿度(54%)、風向(北西1m/s)


◆先攻の山梨学院は1回裏、2012年秋季に最多勝利投手(2年連続)と最優秀賞防御率に輝いたエース・高梨裕稔(4年・土気)をマウンドに上げた。エース・高梨が先頭打者を二ゴロ、2番打者を遊ゴロ、3番打者を三飛に打ち取る上々の立ち上がり。
◆2回表、先頭打者の4番DH・中西峻也(2年・甲府城西)が平成国際エース・佐野泰雄(3年・和光)のフルカウントからの6球目を叩き中前安打で出塁。続く5番・菊池紳弥(4年・学法石川)の犠打で一死二塁とし、6番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)の左越え適時二塁打で1対0と先制する。
◆4回裏、エース・高梨が2番打者にストートの四球を与え、犠打で一死二塁とされると、続く4番打者の1ー1からの3球目のカーブを中越え適時二塁打され1対1の同点とされる。
◆6回表の一死後、4番DH・中西が四球を選び出塁すると、続く5番・菊池の中前安打で一死一二塁。さらに6番・加賀美が四球を選び一死満塁。続く7番・田中貴也(3年・八重山商工)が0ー1からの2球目を一二塁間を抜ける右前適時打で2対1と勝ち越す。
◆7回表、先頭打者の1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)がフルカウントから四球を選び出塁すると、続く2番・角田元気(2年・埼玉栄)がストレートの四球を選び無死一二塁と攻める。ここで平成国際はエース・佐野を諦め投手交代。代わった投手から3番・中村圭輔(3年・熊本国府)もストレートの四球を選び無死満塁として、2回表の先制ホームを踏む中前安打、右への三塁、6回表の勝ち越し本塁を踏む四球とラッキーボーイの4番DH・中西。その中西が敢え無く投手ゴロとなり本塁へ、そして一塁(1ー2ー3)へと転送され、無死満塁から二死二三塁と状況は暗転した。すると5番・菊池が2ー0からの3球目を振り抜きライトポール際へ飛び込む、暗雲を吹き飛ばすスリーランを放ち5対1と引き離す殊勲賞で勝利を引き寄せた。
◆これで4点リードとした7回裏、エース・高梨は4番・5番・6番を三振に切って取る好投。
◆8回表の一死後、大丸浩平(3年・甲府商業)が内野安打で出塁すると、9番・酒井雄史(3年・木更津総合)のヒットエンドランで二死二塁、一番主将・平井の1ー1からの3球目のワイルドピッチ三塁へ進塁。平井の四球で二死一三塁、続く2番・角田の死球で二死満塁。3番・中村が四球を選び大丸が押し出しで生還し6対1。平成国際はたまらず2度目の投手交代。ここで山梨学院は4番に代打・藤田峻太(2年・松本第一)を、藤田は追い込まれた0ー2から3ー2とフルカウントにし3ファウルしたあとの9球目を内野安打とし主将・平井を生還させ7対1とする。二死満塁、5番・菊池が死球を選び駄目押しの8対1とする。
◆最終回、マウンドに1年生ルーキー・藤田直弥(1年・甲佐)を送った。ルーキー・藤田が先頭打者の1番に内野安打され出塁を許すものの、続く2番打者に2ー2から5球粘られたが10球目で空振り三振に切って取り、3番打者を左ファウルに打ち取り、4番打者を内野ライナーに仕留めた。1年生ながら落ち着いたマウンド裁きでエース・高梨を好リリーフし、平成国際に先勝した。山梨学院は明日12時30分から行われる第2試合で連勝を目指し勝ち点を奪いに行く。


□7回表、ライトポール際へ飛び込むスリーランを放った春秋連続ベストナイン賞の5番・菊池紳弥(4年・学法石川)は、ラッキーボーイの「中西が投手ゴロに打ち取られ、無死満塁から二死二三塁とされての打席だった」が、「エース・佐野から代わった1年生投手だが、災厄のケースも頭に描いてネクストバッターズサークルで集中していたので、力みも動揺もなかった」と淡々と答える。「ノーツー、『打て』のサインが出ていたので、来た球を芯で捕らえようと集中していた。高めの真っ直ぐ、キレるのかと思ったが、上手く入ってくれた」と目を輝かせた。「1点差で次の8回に行くより、3点差になったので、チームにとっても大変良かったと思う」と頷いた。今年は4年生で「神宮に絶対行きたいので、一試合一試合気合いを入れて10連勝できるように頑張りたい」と力を込めた。

□2回表、左越え適時二塁打で1対0と先制を奪った6番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)は、安打と犠打で一死二塁で迎えた打席「1打席目で、リーグ戦の初打席、思い切って行こうと思って打席に立った」と、「2ー2ストレート狙いで集中していたが、高めの変化球スライダーがきたが、食らい付いて上手く打てた」とはにかむ。秋の同カードで「延長15回と苦戦したので先取点が欲しかった。打てて良かった」と頷いた。「明日も積極的に仕掛けたい」と汗を拭い笑顔を見せた。

□2012年秋季に最多勝利投手(2年連続)と最優秀賞防御率、ベストナインに輝いたエース・高梨裕稔(4年・土気)は「前半は良かったが、4回と5回にリズムを崩した」と唇を噛んだ。4回の失点は「イニングでの調整が上手く行かずにリズムをくずし四球を与え、カーブが真ん中に入り打たれた」と振り返った。「その後は、確り縦に身体を振れば修正できると思い、思いどおりに確り修正できた」と6・7・8回と3人づつで切り、4番から8番打者を連続5人三振に仕留め自信を覗かせる。「今年は勝負の時。自分が負けなければ神宮に行けるので、チームを信じ自分を信じ、いつもどおりに投げ、是が非でも神宮に行く」、「そのためには連投も惜しまない」と目を爛々と輝かせた。

主将・平井慎也(4年・富士学苑)は、山梨学院の開幕戦の相手は昨秋、死闘を演じた平成国際、「敵がどうこうでなく、とにかく自分達の流れで野球をすることだけを考えて、普段の流れで普段どおりに気負いなく臨んだ」と強調。試合を振り返り「最終的には点差が離れた余裕のある試合だったが、前半は小さなミスで切羽詰まる場面もあったので修正したい」と冷静。具体的には「送りバントの失敗や出塁して牽制球でアウトになるなどのミスをなくしたい」とテンポ良く歯切れ良く答える。オフェンス面では「平成国際は明日もエース・佐野が先発で来ると思う。素晴らしい投手なので追い込まれては不利になるので、早い段階で積極的に攻め攻略したい」と、ディフェンス面では「投手を中心 に堅い守りで失点をなくすように努めたい」とキャプテンシーを述べた。

高橋一三監督は「開幕戦、色んな良い所が沢山でた試合だった」と微笑む。「4番・中西が成長著しい」と目を細める。また「菊池の3ランで相手の投手が崩れた」と手放しで絶賛。これで余裕が生まれ1年生ルーキー「藤田に貴重な経験を積ませることもできた」と上機嫌。攻めては「もっと点数が取れた。送りバントなど決めなければならないところでミスがある」と、守りでは「高梨は4回には変化球から崩れ失点した。ストレートを軸に組み立てて投球してもらいたい」と、それぞれに苦言を呈した。「明日の平成国際戦、連勝したい。勝てると思ったら高梨も投入したい」と気を引き締め球場を後にした。

文(H.K)、カメラ(平川大雪)
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