山梨学院パブリシティセンター
関甲新学生野球春季リーグ戦(第3節3戦目)
〜山学が上武に1対3 自力での神宮への道が閉ざされる〜
〜特攻・酒井 捕手かわす絶妙同点ヘッドスライディング〜

2013年関甲新学生野球春季リーグ戦(第3節3戦目)は4月23日、栃木県の宇都宮清原野球場で2戦先勝方式1勝1敗同士の3試合を行った。第3試合目は山梨学院大と上武大が対戦。先攻の山梨学院は1回表二死後、3番・中村圭輔(3年)が右線に2塁安打で出塁したが、投手牽制で誘い出されタッチアウトと先制のチャンスを逸した。5回表一死後、四球と6番・加賀美祐樹(3年)の右前安打などで二死二三塁と攻め立てるがホームが遠い。1対0とされた6回表、先頭の9番・酒井雄史(3年)が左前安打と犠打、さらに相手野手の失策で三進。酒井は内野ゴロでまるで特攻隊の如く本塁を突くと、捕手のタッチを絶妙にかわすヘッドスライディングで生還し1対1の同点とする。その勢 いづいた矢先の8回裏、快投していたエース・高梨裕稔(4年)が内野手失策で出塁されると、4番打者に中越え2点適時三塁打され1対3で負け自力での神宮への道が閉ざされた。
□山梨学院と上武の首位攻防戦は、山梨学院が先勝して勝ち点に王手を掛け臨んだ2戦目に0対1で負け、1勝1敗のタイとなった。迎えた第3戦、山梨学院は満を持して3勝0敗のエース右腕・高梨裕稔(4年・土気)を上武は第1節の常磐2戦目で好投した本格派右腕・安達大貴(2年・鉾田第一)をマウンドに送った。三塁側スタンドには、今日も上武戦全試合の応援に、須田喜照コーチとともに山梨からバスで駆けつけた野球部員が陣取り、有らん限りの力を振り絞り、選手らと一丸となって戦う。主審が『プレーボール』と試合開始を告げた。
●関甲新学生野球春季リーグ戦(第3節2戦目)【 山梨学院大学 対 上武大学 】宇都宮清原野球場

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院
0
0
0
1

0

0
0
1
上  武
0
0
0
1
0
0
2
×
3

●【山梨学院】
●[投手]高梨裕稔(負け投手 3勝1敗) 投球回数8回、打者32、打数29、投球数110、安打6、犠打2、四球1、三振5、失点3、自責点3
●[捕手]田中貴也
●[長打]〈二塁打 3番・中村圭輔〉
●【気象状況(午後3時)】天気(晴れ)、気温(16度)、湿度(38%)、風向(南南東3m/s)
◆先攻の山梨学院は二死後、3番・中村圭輔(3年・熊本国府)が右への2塁安打で出塁したが、投手牽制で誘い出されタッチアウトでチャンスを逸した。
◆1回裏一死後、エース高梨が2番打者に左前安打されるが、3番打者を中飛、4番打者を二ゴロに打ち取る立ち上がり。
◆4回表二死後、3番・中村圭輔(3年・熊本国府)が、この試合連続内野安打で出塁するも、盗塁を仕掛けタッチアウト。
◆4回裏二死後、エース・高梨が5番打者に右前安打されるが、6番打者を見逃しの三振に切って取る。
◆5回表一死後、5番・菊池紳弥(4年・学法石川)が四球を選び出塁。6番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)の右前安打で一死一二塁。7番・田中貴也(3年・八重山商工)の二ゴロで二死二三塁と攻め立てるが、後続が打ち取られ好機を逸する。
◆5回裏、エース・高梨が先頭の7番打者に右前安打で出塁され、8番打者を三振に切って取るが、9番打者の犠打で二死二塁、続く1番打者に右前適時打され0対1と先制される。
◆6回表、先頭の9番・酒井雄史(3年・木更津総合)が左前安打で出塁すると、1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)の犠打で一死二塁。続く2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)の内野安打で一死一三塁。2打数2安打の3番・中村圭輔(3年・熊本国府)の内野ゴロで、酒井がまるで特攻隊の如く本塁を突き、捕手のタッチをかわす絶妙のヘッドスライディングで生還し1対1の同点とすると、三塁側の応援団が歓喜に沸いた。
◆8回表、先頭の9番・酒井雄史(3年・木更津総合)が中前安打で出塁すると、1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)の犠打で一死二塁。2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)が四球を選び一死一二塁としたが後続が倒れチャンスを潰す。
◆8回裏、エース・高梨が先頭の9番打者を内野ゴロに仕留めるが野手失策で出塁を許すと、1番打者の犠打で二塁封殺で一死一塁。2番打者を投手ゴロに打ち取り二塁封殺、さらに二塁ランナーもタッチアウトにし二死一塁とする。続く3番打者に左前安打され二死一二塁。エース・高梨は4番打者にストレートを中前越え2点適時三塁打され1対3とされる。
◆9回表一死後、6番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)と7番・田中貴也(3年・八重山商工)の連続四球で一死一二塁としたが、後続が併殺に倒れ1対3で負け、自力での神宮への道が閉ざされた。
主将・平井慎也(4年・富士学苑)は「何と言っていいか」と言葉に詰まった。「プレッシャーのかかる場面で上武との戦い方の差が出た」と汗を拭った。「上武は失策のチャンスから一打を決めたが、内はチャンスを潰した」と目を伏せた。「プレッシャーがかかる場面での練習が必要」と語尾を強め気合いを入れ、間髪を容れず「自力では優勝が無くなり神宮出場が消えたが、他力になるが勝負は何が起こるか分からない、最後まで諦めずに神宮を目指して戦いたい」と前を見据える。

高橋一三監督は「皆、よく頑張った」と重い口を開いた。そして、穏やかに「高梨は良く投げた」と述べ、「8回裏の、あの一球『スート』投げてしまったのが、もったいない」と労るように回想。「8回の表に点が取れなかったので、最後は引き分けでも良いと思っていたが」と肩を落とした。「内らしいゲームを3試合ともやってくれた」、確実にチーム力はついている。それだけに「他力本願だが、この後を頑張らないと」と神宮へ執念を燃やし球場を後にした。

文(H.K)、カメラ(平川大雪)
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