山梨学院パブリシティセンター
関甲新学生野球春季リーグ戦(第4節1戦目)
〜山学が作新に先勝 エース・高梨 初完投で4勝目〜
〜2番・渡辺3安打1犠打1四球3盗塁繋ぐ野球成就〜

2013年関甲新学生野球春季リーグ戦(第4節1戦目)は4月27日、栃木県の小山市運動公園野球場で2試合を行った。第2試合は山梨学院大と作新学院が対戦。山梨学院が8対2で快勝し先勝した。先攻の山梨学院は2回裏に先取得点を許すが、3回表の一死後、1番主将・平井慎也(4年)が中越え三塁打で出塁し、2番・渡辺晶也(4年)の適時打で1対1の同点にすると、4回表には3番・菊池紳弥(4年)が右線への2点適時二塁打を放ち5対1。さらに6回表に1番主将・平井と2番・渡辺の連続セーフティーバントなどで無死満塁と揺さぶり、捕逸を誘い6対1とし試合を決めた。山梨学院は攻めては2番・渡辺の3安打・1犠打・1四球・3盗塁と繋ぐ野球成就などで、15安打、1犠 打、2儀飛、6四死球、5盗塁と繋ぐ野球で圧勝。守っては、いつもの快投は影を潜めたもののエース・高梨が、悪いながらも要所を三振に切って取る好投で初完投し4勝目をあげた。山梨学院は明日、午前10時から小山市運動公園野球場で、作新と2戦目を行い勝ち点を取りに行く。


□山梨学院は前節、上武大との頂上決戦で、先勝しながら勝ち点を奪われ、自力優勝がなくなった。山梨学院は残りの対戦カード全てで、勝ち点をあげ悲願の神宮へ望みを繋ぐ。その大事な一戦、作新学院大学との第1戦目。山梨学院はエース右腕・高梨裕稔(4年・土気)が、作新は第3節の白鴎戦で好投したサイドスロー気味の右腕・吉澤悠飛(4年・今市工業)が先発投手としてコールされた。新緑に染まった小山市運動公園野球場は、ライトからレフトに強風が吹き荒れている。遂にアンパイヤの右手が上がった。


●関甲新学生野球春季リーグ戦(第4節1戦目)【 山梨学院大学 対 作新学院大学 】小山市運動公園野球場 

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院
0
3
2
0
1

1

1
0
8
作新学院
0
1
0
0
1
0
0
0
2

●【山梨学院】
●[投手]高梨裕稔(勝ち投手 4勝1敗) 投球回数9回、打者36、打数31、投球数124、安打7、犠打1、犠飛1、四球2、死球1、三振7、暴投1、失点2、自責点2
●[捕手]田中貴也
●[長打]〈二塁打 3番・菊池紳弥、6番・中村圭輔〉〈三塁打 1番・平井慎也〉
●【気象状況(午後1時30分)】天気(晴れ)、気温(18度)、湿度(38%)、風向(西北西5〜8m/s)


◆先攻の山梨学院は1回表一死後、2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)が中前安打で出塁し、初球を盗塁し一死二塁としたが後続が倒れチャンスを逸する。
◆1回裏、エース右腕・高梨裕稔(4年・土気)が1番打者を中飛、2番打者を一塁ゴロ、3番打者を見逃しの三振に切って取る立ち上がり。
◆2回表二死後、7番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)が左前安打で出塁し、初スタメンの8番・岩渕智和(3年・樹徳)の右中間へ伸びる打球を右翼手に好捕されチャンスを潰す。
◆その2回裏、エース・高梨が先頭4番打者に中前安打を許すと、5番打者の犠打で一死二塁。続く6番打者の左前安打で無死一三塁とされ、7番打者に左翼手への犠飛を打ち上げられ0対1と先制される。
◆3回表一死後、1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)が中越え三塁打で出塁し、2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)の左前適時打で主将・平井が生還し1対1の同点。渡辺が透かさず初球で盗塁し一死二塁に、3番・菊池紳弥(4年・学法石川)の四球で一死一二塁。4番DH・那須大(1年・東稜)の死球で一死満塁とすると、続く5番・田中貴也(3年・八重山商工)が左翼手への儀飛を放ち渡辺が生還し2対1と逆点。その間に菊池もタッチアップし二死一三塁。ここで6番・中村圭輔(3年・熊本国府)がベンチの期待に応え、左への適時二塁打を放ち、菊池を生還させ3対1と突き放す。
◆4回表、先頭9番・酒井雄史(3年・木更津総合)が内野安打で出塁し、初球で盗塁し投手を揺さぶる。1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)の四球で無死一二塁。続く2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)の犠打で一死二三塁とし、期待の3番・菊池紳弥(4年・学法石川)が右線への2点適時二塁打を放ち5対1と差を広げる。
◆6回表、4回途中で交代した2番手右腕から先頭9番・酒井雄史(3年・木更津総合)が中前安打を放ち、1番主将・平井慎也(4年・富士学苑)と2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)の連続セーフティーバントで無死満塁。一死後、捕逸で酒井が生還し6対1とさらに突き放す。
◆6回裏、エース・高梨が先頭2番打者を死球で出塁させると、3番打者に右前安打され無死一二塁。続く4番打者を遊ゴロ(6-4-3)の併殺に打ち取るが、その間に2番打者に生還され6対2と詰め寄られる。
◆7回表、先頭の6番・中村圭輔(3年・熊本国府)が四球を選び出塁し、2球目を盗塁。続く7番・加賀美祐樹(3年・東海大甲府)の中前安打で無死一三塁。8番・岩渕智和(3年・樹徳)の左前適時打で7対2とすぐに突き放す。
◆さらに8回表一死後、2番・渡辺晶也(4年・山梨学院)が四球で出塁すると初球を盗塁。3番・菊池紳弥(4年・学法石川)の右前安打で一死一三塁。4番DHの代打・小寺俊輔(3年・西条)がしっかり左翼手への犠飛を放ち、渡辺が生還し8対2と駄目押し。
◆9回裏エース・高梨が、先頭の6番打者に中前安打を許すものの、7番打者と8番打者を連続空振り三振に、9番打者を左飛に打ち取り、8対2で勝ち先勝した。明日、午前10時から小山市運動公園野球場で、作新と2戦目を交え勝ち点を奪いに行く。


□完投し4勝目をあげたエース右腕・高梨裕稔(4年・土気)は「今日は、打線に救われた」と汗を拭った。「今までで、一番最悪」と言葉を吐いた。それでも「悪いなりに、ピッチングができた」と苦笑い。初完投について「投球に集中していて、考えもしなかった」と唖然。「そうですね、初完投ですね」と自分に言い聞かせ素直に笑顔を見せた。「エースとして、最後まで気を抜かずに、ほかの投手とともに諦めずに戦い抜きたい」と決意を述べた。

□3安打・1犠打・1四球・3盗塁と繋ぐ野球を成就した2番・渡辺晶也(4年)は「2番としての役割が果たせた」とか細い声で謙虚に述べる。さらにマイクを向けると「今日は山梨学院の目指す繋げる野球が、率先して出来て嬉しい」と照れ笑いを見せる。「明日も2番として、繋げてチームに貢献したい」とはにかんだ。

主将・平井慎也(4年・富士学苑)は「チームは上武の敗戦から切り替えて、とにかく勝てて良かった」と笑顔を見せた。「最後、犠打の一本失敗があったが、その他はバントがしっかりできていた」と繋ぐ野球を振り返った。そして「今日は、小技などを絡めて打つなど、それぞれの攻めの役割分担がしっかりできていた」と頷いた。驕れることなく「明日、気持ちを切り替えてしっかり勝ち切り、勝ち点をあげてチームに勢いを付けたい」と爽やかに述べた。

高橋一三監督は「望んでいる野球ができた」と開口一番。「特に、守ってはこの難しい風の中で失策ゼロ。攻めてはバントからチャンスを広げて行く、内の野球をしてくれた」と満面に笑みを浮かべた。「欲を言えば、もっと点が取れるところで、もう1点でも取っておくのが大事」と敢えて注文を付ける。相手投手が「サイド気味なので大幅に打線を入れ替え、左打線を意図的に組んだ」。その結果「打線はリラックスして、小技大技と期待に応えてくれた」と、作戦が的中。「上武戦で、今日のようにリラックスして戦ってくれたら、無死満塁で犠飛も出ただろうに」と未練の苦笑い。高梨は「今までで、一番悪かった」と穏やかに述べ、「立て続けの登板で、今、一番疲れが来ている時」と労い、さら に「エースらしく、変化球を使ったりして、悪いなりに良く投げてくれた」と目を細めた。チームは「何とか連勝し、山梨に帰りたい」と頷き足早に球場を後にした。

文(H.K)、カメラ(平川大雪)
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