第95回全国高等学校野球選手権山梨大会は、大会7日目の7月20日、小瀬スポーツ公園野球場と富士北麓公園野球場で3回戦の5試合が行われた。このうち、6度目の甲子園を目指す第1シードの山梨学院高は、小瀬球場第1試合で富士北稜高と対戦した。山学の攻撃陣は、初戦の韮崎戦に続きこの試合も打線がつながった。1回表1死2塁から負傷から復帰し3番に入った安並大輔の右前適時打で先制、2回以降も毎回得点を奪い、5回表に一挙7点を挙げ試合を決めた。先発した右腕の上原進はスライダーを中心に好投した。3回裏にポテンヒットで1点は許したが、その場面以外は、右打者の多い北稜打線に付け入る隙を与えなかった。5回には2年の大城鉄平を初マウンドに送り込み、結果的には 12対1(5回コールド)で富士北稜高を下し、ベスト8に名乗りを上げた。
夏の高校野球山梨大会3回戦≪山梨学院高vs富士北稜高≫(7/20)甲府・小瀬球場
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山梨学院高 |
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7 |
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富士北稜高 |
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1 |
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5回コールドゲーム
山学バッテリー 上原・大城−結城、
3塁打 田中、2塁打 上原・福本2、
安打 山学13・北稜5、失策 山学0・北稜2、
1回表1死2塁から安並大輔(3年)の右前適時打で先制した。安並は6月末の試合で右膝を負傷、夏の大会に間に合うか心配されたが、痛みが取れ患部をテーピングで固定して先発出場した。3回の守備ではダイビングキャッチ、5回の攻撃では9−1と突き放すタイムリー、先制打・好守・好打で勝利に貢献した。山学打線は2回に1番金城義(2年)の中前適時打、3回に投手上原進(3年)のレフト線2塁打で2点を奪うなど初回から毎回得点を奪い、5回表には2番福本大賀(3年)の2塁打、7番田中郁也(3年)の3塁打などで一挙に7点を挙げ試合を決めた。北稜打線は8人が右打者で、吉田洸二監督は右腕の上原進を先発させた。上原はスライダーを中心に好投を見せた。3回裏2死からポ テンヒットで1点は許したが、この場面以外は付け入る隙を与えなかった。5回には来期のエースとして期待される大城鉄平(おおき てっぺい)を初登板させ、夏の大会を経験させた。結果的には12対1(5回コールド)で富士北稜高を下し、準々決勝に進出した。
先発した上原進投手は「リズム良く投げて、打たせて取るピッチングを心掛けました。次に投げる機会があったら、左バッターに対してもコースに丁寧に投げて、右バッターと同じ様に打たせて取るピッチングをしたい」と夏の大会初登板を振り返った。安並大輔選手は「6月29日の試合で膝をけがしました。痛みがなくなり、思ったより早く回復して大会に間に合いました。次も、頑張りたい」と笑顔を見せた。大下拓馬主将は「今日も打線がうまく機能したのでコールドで勝つことが出来ました。どこからでも点が取れるのが強みだと思います。これからが本当の戦い、投手も自分たちも疲れていないので、次の一戦に全力で取り組みたい」と語った。吉田洸二監督は「相手チームは右打者が多かったので上原を先発させました。良く投げてくれました。次に先発する子も前半しっかり入ってゲームを作り、打線がつないで力を出せればいいゲームが出来ると思います。負ければ終わりのトーナメント戦、コールド勝ちして浮かれるようでは甲子園にいけない。締めすぎず緩めすぎず、チームを引き締めて行きたい」とコールド勝ちを振り返った。チームの女子マネージャー4人の内、3年の吉田優希乃さんは、記録員としてベンチ入りしているが、(写真左から)矢崎朱里(1年)・土屋莉奈(1年)・秋田冬美(2年)の3人のマネージャーは、1塁側応援スタンドで全校応援の生徒と一緒にメガホンを手に声をからして声援を送り続けた。3人は「辛い練習を乗り終えて、一丸となって甲子園を勝ち取ってほしい。自分たちは全力で支えます」と声を揃えた。
20日の試合でベスト8を決めたのは、山梨学院、日本航空、東海大甲府、身延、甲府城西の5チーム。残る3チームは、21日に行なわれる日川対都留、帝京三対駿台甲府、巨摩対山梨の3試合で決まる。山梨学院高の準々決勝戦は、23日(火)小瀬球場第1試合午前10時試合開始で日本航空高と対戦する。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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