山梨学院パブリシティセンター
先輩が後輩を熱血指導
〜大学受験の英語力を高める嶋津幸樹講演会〜
〜英語科卒青年塾経営者が独自の塾講義再現〜

山梨学院高校で7月29日、英語科の卒業生で、高校時代に英語教室を始め、24歳の若さで英語塾を経営、受験参考書の出版が3冊目という、人気塾経営者となった嶋津幸樹さんの講演会が行われた。嶋津さんは甲斐市の出身、敷島中から山梨学院高を経て青山学院大文学部英米文学科を今春卒業した。英語に取り組み始めたのは、高2の夏にオーストラリアに短期留学したのがきっかけ、帰国してすぐに近所の子どもを集めて英語教室を開設した。子どもに教えることで自分の英語力が飛躍的に伸び、高校卒業間際には塾として経営を始めたという。9月には甲斐市の本校に加え、昭和校を開校させることにしている一方で、自身は来年9月からイギリス・ロンドン大学の大学院に1年間留学することにしている。母校の後輩に対し「語源を知り、関連して覚えることで、英単語の習得は格段に上達する」と体験から編み出した独自の塾講義内容をルネサンスホールで再現し後輩を熱血指導した。


特別な英語教育を受けたわけでも、帰国子女でもない嶋津幸樹さんが、英語に真剣に取り組むようになったきっかけは高2の夏だった、オーストラリアに1ヶ月間の短期留学をした。意気込んで出発したが、待っていたのは受け入れ先家庭の冷たい扱いだった。食事はポテトチップスにマヨネーズ、ゆでただけのマカロニ、一家とは同席させてもらえなかった。帰国3日前の夜、つたない英語で「何故こんな扱を受けるのか」と問いただし「対等に話せないと何も始まらない」ことを痛感した。帰国してすぐに、近所の子ども4、5人を集めて英語教室を開いた。猛勉強しながら教えるうちに自分の成績が上昇、「教えることで英語力が伸びる」ことを実感した。高校卒業間際には塾として経営を始めた。青山学院大在学中は、キャンパスのある神奈川県相模原市にも開設させた。最初は採算が取れず借金が膨らんだが、bとdの区別もつかなかった生徒の中学生3人を3カ月で英検準2級に合格させて評判が広がった。今春卒業して山梨に戻り、9月には甲斐市の本校に加え、昭和校を開校させることにしている。今回の講演会は、3冊目の受験英語参考書「過去問で覚える英単語スピードマスター」の発売記念講演として行われた。英語科の1年から3年までの約100人と特進の希望者約50人を前に、塾で行っている模擬授業と、大型プロジェクターに映し出される映像を駆使したプレゼンテーションを行った。「語源を知り、関連して覚えることで、英単語の習得は格段に上達する」と体験から編み出した塾講義内容の紹介に始まり、日本よりはるかに進んでいる中国・上海の英語授業について撮影して来たビデオを使って紹介、「日本の英語指導は外国に比べてインプットすることに偏り、アウトプットすることが著しく劣っている」と指摘。「たった一度の試験で人生を決められてしまうセンター試験が5年後に廃止されることは、日本の将来にとって非常にいいこと。日本の人口は現在の1億3000万人から2050年には8000万人に減少するといわれる。日本で生きる10人のうち3人は外国人の時代がまもなくやって来る。英語が話せないと日本の中でもコミュニケーションが取れない時代がまもなくやって来る」。自分より5・6歳下の後輩たちに、将来に備えるよう訴えて講演会を締めくくった。生徒を代表し英語科3年の小田切結さんが「今日の講演で、改めて語源の重要性を認識しました。また、グローバル社会の中で、英語力を身につける必要性を痛感しました。ありがとうございました」とお礼を述べた。講演会後、ロンドン大学大学院に1年間留学することについて島津幸樹さんは「ロンドン大学に語彙習得の専門家がおり、その方の指導を受けるために行きます。教育者として自分は未熟、海外の先進事例などを研究し、塾生はもちろん、日本の英語教育のスキルを高めるよう努めたい。将来的には、英語の研究者になりたい」と語った。髪を染め、黒ワイシャツに赤ネクタイをトレードマークにしているのは、自分を目立たせることで自分にプレッシャーをかけるため。その若い心には向上心がぎっしり詰め込まれていた。

文(M.T) カメラ(平川大雪)
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