創部8年目の山梨学院大テニス部女子が、夏に燃えている。8月14日から26日に岐阜市・岐阜メモリアルセンターで開催される平成25年度全日本学生テニス選手権(インカレ)に、創部最高の13人を送り込むことになった。レベルの高い関東予選を突破するのは簡単ではなく、インカレ出場者は、一昨年5人、昨年10人、年々のレベルアップを数字が証明した。出場メンバーは、田村実里(4年)、大塚可奈子(4年)、泉水玖瑠美(4年)、下道愛里紗(3年)、岡田優里(3年)、中川知聡(3年)、尾崎仁美(3年)、後藤奏子(3年)、久次米夏海(2年)、本郷未生(2年)、曽我朋世(1年)、寺見かりん(1年)、前田成良実(1年)の13人。このうち、シングルスの田村、下道、久次米、本郷、寺見の5人と、ダブルスの田村・久次米組と岡田・尾崎組は本戦からの出場となる。
部の7年間の歩みを振り返ると、2006年に9番目の強化育成クラブとして誕生。関東大学テニスリーグ5部からスタートし初年度5部優勝、2007年4部優勝、2008年3部優勝、2009年2部準優勝1部2部入れ替え戦勝利で最短最速の1部昇格、2010年1部4位、2011年1部5位、昨2012年はリーグ戦準優勝で創部初の王座(全日本大学対抗テニス王座決定試合)進出を果たした。
部員たちの歩みを振り返ると、キャプテンを4年間務めてチームをまとめた三浦麻奈美さんと絶対的エースとして貢献した阿部瑠美さん・牛山菜緒子さんらの1期生、粘り強いテニスで4年目にインカレ出場を果たした松山愛さんらの2期生、チームの1部昇格・残留に貢献した奥田なる美さんらの3期生、無名選手から4年目にインカレベスト16入りした松田望実さんらの4期生。ゼロからスタートしたチームを、試合に出る選手も出られない選手も、一丸となって関東1部チームに育てた、たくさんの先輩が横根テニスコートから社会に巣立って行った。
その先輩たちの思いを引き継いだ今年のテニス部女子は、田村実里主将以下4年生5人、3年生5人、2年生5人、1年生7人。主力メンバーはインカレに出場する13人だが、試合に出るものは全力プレー、出られないものは全力声援をモットーに、猛暑の中で練習に励んでいる。まず、5日から秩父ミューズパークで行われる夏季関東学生テニスにシングルス10名、ダブルス4組を送り込み、14日からの岐阜のインカレに向かう。さらに、9月1週からは団体戦のリーグ戦と続く。過酷な日程をチーム全員で戦う。
取材に伺った日は、下道愛里紗(3年 福井・仁愛女子)と寺見かりん(1年 岡山・山陽女子)のペアは、夏関予選決勝のため不在だったが、主将と各学年の代表5人に抱負を聞いた。田村実里主将(4年 神奈川・弥栄)「個人としては、シングルスはベスト4、ダブルスは優勝を目標に頑張りたい。チームとしては、一人でも多く本戦に勝ち上り、リーグ戦につながる結果を残したい」。大塚可奈子選手(4年 宮崎商)「大学テニス最後のインカレなので、全力を出し切りたい。4年生として、後輩の印象に残る試合をしたい]。尾崎仁美選手(3年 徳島・小松島西)「ずっと結果を出せずに悔しい思いをしていましたが、3年になって初めてインカレに出ることが出来ました。当たって砕けろという気持で、自分のテニスをしっかりやって来ます」。久次米夏海選手(2年 大阪・城南学園)「シングルスは初出場だけど、関東代表なので上位を目指したい。ダブルスも本戦からキャプテンと組んで出るので上位を目指したい」。曽我朋世選手(1年 福岡・鳳凰)「入学してまだ短いですが、ペアの寺見とともにしっかり練習して、予選を突破して本戦に上がれるように頑張りたい」。三好勲コーチは「年々数は増えていて、チームとしてのレベルアップはしていると思います。今回は、シングルス上位選手に勝ち切ることをチーム全体のテーマとして取り組みたい。終わってすぐにリーグ戦が始まるが、今年は横一線、優勝もありうるが、入れ替え戦に回る危険性もある厳しい戦いになる。インカレでチームに勢いをつけたい」と語った。山学大テニス部女子は、それぞれの決意を胸に、秩父と岐阜の2連戦と9月のリーグ戦に立ち向かう。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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