山梨学院パブリシティセンター
テニスインカレ 3人が予選突破
〜岡田優里シングルス3年連続3度目の本戦出場〜
〜泉水玖瑠美4年目、後藤奏子3年目に夢を実現〜

学生日本一を決める「平成25年度全日本学生テニス選手権(インカレ)」は8月16日、猛暑の岐阜市・岐阜メモリアルセンターでシングルス予選ファイナルが行なわれた。山梨学院勢は、泉水玖瑠美(4年)、岡田優里(3年)、後藤奏子(3年)の3人がファイナルに進み、3人揃って勝利した。岡田優里は3年連続3度目の本戦出場を果たした。泉水玖瑠美と後藤奏子は、インターハイには出場もできなかった選手だったが、コツコツと努力を積み重ね、泉水は4年目に、後藤は3年目に、インカレシングルス初出場を果たし、さらに、夢の本戦出場を努力で身につけた実力でつかみとった。この結果、19日からの本戦シングルスには、田村実里、下道愛里紗、久次米夏海、本郷未生、寺見かりんの5人に、予選を突破した3人の合計8人が出場することになった 。ダブルスには田村・久次米組、岡田・尾崎仁美組が出場する。インカレ出場者13人も創部最多だが、本戦出場者も最多の9人と飛躍した。


インカレ舞台の岐阜メモリアルセンターは、岐阜市内の長良川沿いにある。鵜飼の名所も、この夏は山梨同様に、猛烈な暑さに見舞われている。シングルス予選ファイナルの16日も猛暑日の中で戦いが繰り広げられた。まず午前10時からA−1コート第1試合で後藤が戦い、12時からB−3コート第2試合で岡田が戦い、B−5コート第2試合の泉水は前の試合が長引き午後2時過ぎから戦った。3人とも対戦相手だけでなく暑さとも戦った。

≪後藤奏子vs石井小夏(富士大)≫
後藤奏子(ごとう かなこ 3年 千葉・秀明八千代)は、高校時代は全国大会には一度も出たことがなかった。卒業した奥田なるみさんに似たやや小太りな体型ながら、奥田さんのような相手を圧倒するパワーはない。本人に言わせると「パワーもスピードも人並み」の選手だが、「気持ちだけは絶対負けない」強い心を持っている。地道に努力し関東予選を突破、2年連続でインカレ出場を果たした。昨年は1勝も出来なかったが、今年は1回戦で初勝利を上げたのに続き、この試合も粘り強さを発揮した。正確なストロークでボールをつなぎ、相手の石井を根負けさせた。6−3、6−3で勝利、高校時代には夢のまた夢であった本戦出場を勝ち取った。後藤奏子選手は「1年の時から目立った成績もなく来たが、3年目に本戦に出れることになった。ただただ嬉しい、の一言です。みんなと一緒に練習に励み、みんなに応援してもらったおかげ」と笑顔で汗を拭いた。

≪岡田優里vs寺島奏(関西大)≫
岡田優里(おかだ ゆり 3年 四日市商)は、インターハイの試合を見た富岡監督と三好コーチから誘いを受け、三重から見知らぬ山梨に来た。練習は予想以上に厳しかった。コートでの練習だけでなく、毎週土曜日はチームのみんなが「9番コート」と呼んでいる横根の裏山に駆け上がる山登りダッシュや筋トレ、最初はついて行くだけで精一杯だったが、その練習によって体幹が強くなった。岡田は数少ないレフティー、パワーはそれほど強くないが、正確なストロークが持ち味、相手より一本でも多く返すことを心がけ、時に打って出る。昨年は本戦から出場し2回戦で優勝した早大の桑田寛子(現プロ)に力及ばず敗れた。今年は1年の時と同じ予選からのスタートとなったが、初戦の試合には四日 市商時代のチームメート3人が駆けつけ部員たちと一緒に声援を送ってくれた。そして、予選ファイナルでは寺島を寄せつけなかった。6−1、6−2と圧倒して本戦出場を決めた。岡田優里選手は「3年連続3度目の本戦出場なので、今年はベスト16以上を目標にして、頑張りたい」と決意を述べた。

泉水玖瑠美vs佐藤美沙野(駒沢大)
泉水玖瑠美(せんすい くるみ 4年 神奈川・弥栄)は、昨年ダブルスでインカレ予選に初出場したが、シングルスは4年最後の夏に初出場を達成させた。身長182cmの長身ながら、高校時代は全国大会とは無縁の選手だった。山学大に入ってからも1・2年の頃は、ここという時にネットにかけて自滅することが多く、その長身を活かし切れなかった。しかし、悔しさを糧にして弥栄から一緒に入学した田村実里とともに努力を重ねた。初戦で高田萌絵(信州大)を圧倒しインカレ初勝利を上げ、予選ファイナルに臨んだ。ファーストが入ったら破壊力抜群のサーブと、高い打点からのボレーを武器に戦った。1・2年の頃には出来なかった勝負所で、長身を活かしたナイスショットを連発、6−3、 6−1で佐藤を倒した。一歩ずつ階段を上がり、最後の夏に本戦の舞台に立てることになった。泉水玖瑠美選手は「コートに入った時は緊張して、手が震えるようでした。相手にポイントを握られた時も踏ん張ることが出来たので、少しは成長出来たのかなと思います。応援のおかげで苦しい場面を乗り越えることが出来ました」と戦いを振り返った。

平成25年度全日本学生テニス選手権 予選ファイナル結果
後藤奏子 6−3
6−3
石井小夏
(富士大)
本戦初出場
岡田優里 6−1
6−2
寺島奏
(関西大)
3年連続本戦出場
泉水玖瑠美 6−3
6−1
佐藤美沙野
(駒大)
本戦初出場

予選の結果、19日から始まる本戦には、本戦直入者の田村実里、下道愛里紗、久次米夏海、本郷未生、寺見かりんの5人に、予選突破の3人が加わり合計8人が出場する。ダブルスには田村・久次米組、岡田・尾崎仁美組が出場する。本戦出場は、シングルス96名、ダブルス48組。猛暑の岐阜で学生日本一の座を争う。

文・カメラ(M.T)
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