山梨学院パブリシティセンター
日本学生選手権水泳競技 1日目
〜江原騎士400m2位、山下安輝200背4位〜
〜男子400mリレー創部初の決勝進出を達成〜

第89回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)競泳競技が、広島・広島市総合屋内プール(広島ビッグウエーブ)を舞台に9月6日から8日の日程で開幕した。競泳のインカレは個人戦の成績を集計して学校別得点を競う大学対抗戦。大会1日目は男女6種目の予選・決勝が行われた。今年の山梨学院大は、ロンドン五輪に出場した鈴木聡美と加藤和、それに、昨年の50m自由形覇者下中千明、長距離のエース野中瑞姫、中坊彩、村上優海などインカレ2連覇、昨年の3位獲得に貢献してきたメンバーが揃って卒業、苦しい戦いが予想された。しかし、初日の男子400m自由形で急成長中の江原騎士が自己ベストの泳ぎで準優勝、女子200m背泳ぎの山下安輝があと一歩で表彰台の4位を獲得した他、4人がB決勝に進んだ。また、男子400mリレーの4人が力泳、男子リレー創部初の決勝進出を達成、男女ともに上々のスタートを切った。


≪男子400m自由形決勝 江原騎士≫
江原騎士(えはら ないと 2年 山学高)は、山梨学院高校時代はフィッツスポーツクラブ竜王校を練習拠点にしていたが、山学大入学後は、シドニー記念水泳場で神田忠彦監督の指導の元、連日猛練習に励み著しく成長してきた。細かった体もスイマーらしく逞しくなり、5月のジャパンオープンでは、初日の200m自由形で3位、2日目の400m自由形で2位に入り、10月に中国・天津で開催される東アジア大会日本代表に選ばれた。午前中の予選は4位通過だったが、決勝では猛然と飛び出した。50mから150mまではトップで引っ張った。200mで日高郁弥(中京大)に抜かれ2位に下がったが、そこから粘りに粘った。ラスト50mで加速、あと一歩で日高を抜く泳ぎだった。3分49秒83の自己ベスト(県新、山学新)でゴ ール、2位の表彰台で山学大応援席に向け両手を高々と上げた。江原騎士選手「ジャパンオープンのあと、故障して充分な練習が出来なかった。不安ばかりだったが、良くして貰っている4年生とマネージャーのためにもと思って泳ぎました。自己ベストを出せるとは思わなかったので、嬉しい」。内心は不安だらけだったと語った。

≪女子200m背泳ぎ決勝 山下安輝≫
山下安輝(やました あき 2年 山口・豊浦高)は、昨年3位でインカレにデビューした。後半型なのだが、今年は思い切って前半から積極的に飛ばすレースに挑んだ。100mも150mも33秒台で泳ぎ2位で通過した。ラスト50mでやや伸びを欠いた。34秒台の泳ぎでタッチ差の4位と惜敗した。山下安輝選手はレース直後、シドニー水泳場で一緒に練習している酒井志穂選手(ミキハウス山梨)の胸に顔を埋めて泣いた。直後に400mリレーを控えていたため、チームのために涙をぬぐい、慌しく選手控え所に向かった。

≪男子400mリレー決勝 江原・原田・甲斐・永尾≫
メンバーは、第1泳者江原騎士、第2泳者原田郁弥(3年 大分・別府羽室台高)、第3泳者甲斐耕輔(2年 北海道・大麻高)、第4泳者永尾裕也(4年 福岡・三潴高)の4人。山学大応援席の全員とタッチをかわして8コースのスタート台に立った。第1泳者の江原が5位で発進、第2泳者の原田も第3泳者の甲斐もインターハイには出場も出来なかった選手、全力でアンカーのキャプテン永尾につないだ。永尾にとっては最後のインカレ、後輩たちの力を自分の力にして泳ぎ切った。3分24秒45のチームベストを記録、山学大水泳部男子の歴史の扉を開ける価値あるファイナル8位を獲得した。4人の男子リレーメンバーは、レース後、江原は「チームワークは山学が一番」と話し、原田も甲斐も「インターハイの標準記録も切れなかった自分が、山学大に入ったおかげで良い結果を出せてキャプテンにつなげた」と語り、永尾は「4年最後の大会で、後輩たちのおかげで決勝という独特の雰囲気を味わわせてもらった。個人的には満足です。あと2日間あるので、みんなで力を合わせて頑張って行きたい」と男子リレー史上初の決勝レースを振り返った。

この他の山学勢は、本間あかり(2年 山形・羽黒高)、岩永有加(3年 福岡・九産大九州高)、竹迫麻澄(2年 愛知・中京大中京高)、川津久志(3年 京都外大西高)の4人がB決勝に進んだ。本間あかりは50m自由形2位(全体10位)だったが、決勝を泳いでいたら7位に相当する26秒14の好タイムだった。岩永有加は3年になって初めてB決勝進出を果たし7位(全体15位)に入った「4年になる来年はA決勝で泳ぎたい」と語るほどに成長した。竹迫麻澄は2年連続のB決勝進出で6位(全体14位)。川津久志も2年連続のB決勝進出で8位(16位)となった。また、女子400mリレー(本間・岩永・竹迫・山下)がB決勝に進み8位(全体16位)となった。あとは決勝レースに進めなかったが、200m背泳ぎの巽彩華(3年 大阪・羽衣学園)が18位と健闘したほか、6人が自己ベストを更新した。

山学大勢1日目の全成績
文(M.T)、カメラ(平川大雪)
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