前日に開幕した平成25年度「第92回全国高校サッカー選手権山梨県大会」は10月13日、山梨県内4会場で2回戦が行われた。このうち、山梨学院高は、日大明誠高校グラウンドで、大会第2シードの日大明誠高と対戦した。会場はさながらアウェイの雰囲気。公式戦に復帰したばかりで、まだ試合慣れしていない山学イレブンは、その雰囲気にのまれた。立ち上がりから動きが硬く、前半15分に高橋建也のシュートで先制したものの、中盤だけでなくゴール前でもパスをカットされるミスを連発、決定的場面を再三作られた。2、3点失点してもおかしくない展開で前半を折り返した。後半は落ち着きを取り戻し、ようやく自分たちのサッカーを展開したが、終盤にPKを与え失点した。10 −1で大勝したが、課題も出た2回戦突破となった。
高校サッカー選手権県大会 2回戦
≪山梨学院高vs日大明誠高≫(10/13)於日大明誠高校グラウンド |
○ 山梨学院高 10 |
前半 2−0
後半 8−1 |
1 日大明誠高 ● |
得点 高橋5、山口、小川3 、冨田 |
日大明誠高校のグラウンドは、8月に人工芝に改善されたばかり、真新しい緑色のフィールドの周りは、山学控え選手が陣取った一角を除き、すべてピンク色に染まった。選手の保護者や明誠高校関係者が、日大カラーのピンクのTシャツ姿で応援に駆け付け、明誠選手に大声援を送った。山学イレブンは、公式戦に復帰したばかり、まだ試合慣れしていないのであろう、アウェイの雰囲気にのまれた。立ち上がりから動きが硬く、前半15分に9番FW高橋建也(3年)が左サイドをドリブル突破してシュートを決め先制したものの、中盤だけでなくゴール前でもパスをカットされるミスを犯した。シュートがバーのわずかに上だったり、GK中村圭吾(3年)が1対1で防ぐ場面を2度作られるなど、決定的場面を再三作られた。 2‐0で折り返したが、2、3点失点してもおかしくない展開だった。
ハーフタイムで吉永一明監督は、「相手が狙っている所で無理にパスを通そうとして、自分たちでピンチを招き、自分たちでリズムを崩している。バラバラに行ったらカウンターをくらう、もう一度、リセットしてゲームに入り直せ」と選手に冷静に戦えと指示した。
後半の山学イレブンは、気持をリセットさせて、落ち着きを取り戻した。開始5分、司令塔の7番MF樋口竜也(3年)から矢のようなキラーパス、DFの裏に飛び出した高橋建也がGKをかわし、2得点目のゴールを決めた。結果的には、高橋は谷村工戦の4得点に続き、この試合では5得点をあげる活躍をした。また、負傷で退いた10番FW山口一真(3年)に替わり、後半途中から出場した19番FW小川雄大(2年)が、前日の4得点同様に活躍、後半だけでハットトリックを達成させた。後半の山学イレブンは、自分たちのサッカーを展開させたが、課題も残った。31分過ぎに左サイドを簡単に突破され、ペナルティーエリア内で相手を倒す反則を犯しPKを与え1失点した。10−1で 大勝したが、課題も出た2回戦突破となった。
試合後、吉永一明監督は選手に対し「前半はどうなるか分からないゲームをしたということ、1点を取られたということ、これが、今の現状だということをちゃんと受け止めろ。こういうゲームの後、何を受け止められるか、その方が大事だ。目指しているものは何なのか、大事なのはそこだ」と選手を諭した。毛利駿也主将は「相手の応援にチーム全体がのまれてしまったところがありました。前半は、無理やり走ったり、焦ったりして、いつも通りに出来ませんでした。10点取ったが、1点を取られた。雰囲気にのまれたり、相手に合わせていてはまだまだ、修正して行きたい」と全員の気持を引き締めていた。
次の戦いは3回戦、山梨高校とホームの山梨学院和戸サッカー場20日(日)、午前11時キックオフで対戦する。日大明誠戦の前半は、何度も失点しそうになった。後半は自分たちのサッカーをしたが、1失点した。上に行けば行くほど、サッカーは1点を争うゲームになる。わずかな一瞬のミスが90分を決めることになる。今日の戦いの反省を胸に、次の戦いの場に向かってほしい。
文(M.T) カメラ(藤原 稔)
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