第92回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は10月27日、韮崎中央公園陸上競技場と芝生広場で準々決勝4試合が行われた。山梨学院高は芝生広場で行われた第1試合で富士河口湖高と対戦。山学は前半から積極的に富士河口湖陣内に攻め入り、ボール支配率も富士河口湖を上回る展開。しかし、守備を中心とした攻撃パターンの相手に合わせることができず、得点に結びつかない。均衡が破れたのは前半13分、DF伊藤大祐からのスルーパスをFW高橋建也が足で合わせ先制。これで試合が優位に運ぶものと思われたが、富士河口湖は直後のキックオフでセンターサークルから直接ゴールを狙い、そのままボールはゴールマウスに吸い込まれ同点に。優位に立ちたい山学は前半22分にゴール前の混 戦でFW鈴木貴裕が落ち着いて決め2対1に。一方、守備から攻撃のチャンスを伺っていた富士河口湖は前半38分にゴールエリア付近で山学のクリアボールを奪いシュートしGK中村圭吾が反応できず2対2の同点に。後半に入ると開始早々2分、FW高橋がゴール前で相手DFをかわし3点目を追加。後半28分にもFW高橋が4点目を決めると、山学はさらに3点を追加し7対2で試合終了。山学は勝利はしたものの試合内容では課題が残る結果になった。来月2日の準決勝には、山梨学院の他、帝京第三、東海大甲府、日本航空が進出を決めた。
試合開始から、山学イレブンはボールを支配し、富士河口湖陣内で試合を進める。ボールの支配率は山学が富士河口湖を上回り、相手にボールを渡さない。しかし富士河口湖の守備中心の攻撃パターンに山学が試合展開を合わせられず決定打に欠き、なかなか得点が生まれない。均衡が破れたのは前半13分、左サイドから前線に上がっていたDF伊藤大祐(2年)からのスルーパスをFW高橋建也(3年)がペナルティエリア内で足で合わせ先制。均衡が破れたことで試合が優位に運ぶものと思われたが、富士河口湖は直後のキックオフでセンターサークルから直接ゴールを狙い、そのままボールはゴールマウスに吸い込まれ同点になり、試合は振り出しに。優位に立ち たい山学は前半22分にゴール前の混戦でFW鈴木貴裕(3年)が落ち着いて決め2対1と試合をリード。一方、守備から攻撃のチャンスを伺っていた富士河口湖は前半38分に山学のゴールエリア付近で山学DFのクリアボールを奪いシュート。これに、GK中村圭吾(3年)が反応できず2対2の同点に。ハーフタイムには横森巧総監督から「どんな時でも0点のつもりで戦え。自分たちの戦い方を忘れずに落ち着いていけ」と檄が飛ぶ。後半に入ると開始早々2分、FW高橋がゴール前で相手DFをかわし3点目を追加。後半28分には後半から出場の選手を起点にゴールが生まれる。MF石塚紀貴(3年)からのボールをDF加藤良真(3年)がFW高橋につなぎ、これをシュート。素早いパスサッカーに相 手DF陣が対応できず4対2とし、高橋はハットトリックを達成。ようやく、攻撃のリズムをつかむと後半34分にはMF冨田博斗(3年)、同37分にはFW山口一真(3年)、アディッショナルタイムにもFW山口が得点を重ね、終わってみれば7対2の大量得点で富士河口湖を下し、準決勝進出を決めた。大量得点で勝利したものの、前半得点を量産できなかったり、油断や隙から失点を許したりと戦い方や気持ちの面で課題が残る結果となった。
試合後、選手を集めた吉永一明監督は「きょうの試合、次に進めることだけが収穫。この戦い方では次は勝てない。自分たちだけでプレーするのではなく、しっかりと相手を理解し、相手のプレーを見ないといけない。自分たちしか見ていないのが今の悪いところ。プレーはピッチ上の人間しかできない。一つ一つのプレーには重みがあり、勝ち進むにつれ重みは増していく。さらに勝ち進むにはサッカー自体の怖さも知らなければいけない」と語り、試合内容の反省と更なる奮起を促した。取材に対し「自信が過信になっている部分があった。試合には勝ったが、内容では負けに等しい。相手の方がしっかり「サッカー」をしており、達成感もあると思う。来週は準決勝で厳しいゲームの前にこういう結果になり、 きょうの内容をプラスにつなげたい。全校応援をする機会を作れたので、今まで沢山迷惑かけた分、しっかり勝つ姿をみんなに見てもらえるようにしたい」と述べた。
準決勝は来月2日に山梨中銀スタジアムを会場に帝京第三対東海大甲府(11:00キックオフ)、山梨学院対日本航空(13:45キックオフ)で行われる。
文(Y.Y)、カメラ(小池裕太)
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