第92回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は11月2日、甲府・小瀬スポーツ公園山梨中銀スタジアムで準決勝2試合が行われた。ノーシードの山梨学院高はここまで無失点と好調の第3シード・日本航空高と第2試合で対戦。山学は、序盤から航空陣内に攻め入るも守備中心のシステムを組んだ航空イレブンの素早いプレスに苦しめられる。山学がペナルティエリアまで持ち込めても、航空DF陣の組織的な守備に阻まれる。前半34分、守備からカウンター攻撃に入った航空イレブンにゴール前まで攻め込まれるがGK中村圭吾の好セーブでこれを防ぐ。山学は前半を通し、ボール占守率・シュート数ともに航空を上回っていたが、DF陣やバー・ポストに阻まれ0対0で前半を折り返す。後半に入っても一進一退の攻防が続く。均衡が破られたのは後半22分。航空にコーナーキックからFW栗山将太に決められ、先制を許す。同点に追いつきたい山学は、さらに前線にボールを送る。同23分にはフリーキックからのシュートが バーに弾かれる。同32分にはFW高橋建也の強烈なミドルシュートが相手GK正面で止められ、同39分にはMF樋口竜也のボレーシュートがゴール右へ逸れる。アディショナルタイムに入っても最後まで足を止めずに全力で攻め続けたが、あと一歩及ばず試合終了。山梨学院は、0対1で日本航空に敗れ、決勝進出はならなかった。
準決勝第1試合は帝京第三高が東海大甲府高を1対0で下し、決勝進出を決めた。準決勝第2試合のカードは、昨年のこの大会の決勝と同カード。昨年は、延長戦の末、山梨学院が敗れ、4連覇が断たれた。今大会では、2連覇を目指す第3シードの日本航空がこれまでの試合を無失点で準決勝に駒を進め、王者奪還を目指す山学は、ノーシードからの勝ち上がり。山梨中銀スタジアムには決勝戦に引けをとらないほどの大勢の高校サッカーファンが詰め掛けた。山学の応援スタンドには、ユニホーム型のビックフラッグが掲げられ、応援団・チアリーダー部・吹奏楽部を中心とした全校応援体制で選手たちを後押しした。
第92回全国高校サッカー選手権山梨県大会 準決勝
≪山梨学院高vs日本航空高≫(11/2) 於 甲府・山梨中銀スタジアム |
● 山梨学院高 0 |
前半 0−0
後半 0−1 |
1 日本航空高 ○ |
得点 栗山将太 |
山学は、序盤から航空陣内に攻め入るも守備中心のシステムを組んだ航空イレブンの素早いプレスに苦しめられる。前半4分、立て続けに山学がシュートを放つが、相手GKやDF陣の組織的な守備に阻まれる。一方航空は同10分、カウンターから山学ゴールを脅かすがDF陣が落ち着いて対処。同18分、FW山口一真(3年)を中心にゴールを狙う。同19分にコーナーキックのチャンスを得るが、決定打に欠く。同34分にはカウンターから航空に攻め込まれるもGK中村圭吾(3年)の好セーブでこれを阻止する。山学はボール占守率やシュート数で航空を上回っていたが、バーやポストに阻まれ0対0で前半を折り返す。後半に入っても一進一退の攻防が続く。均衡が破られたのは後半22分。航空 にコーナーキックのチャンスからFW栗山将太に決められ、先制を許す。同点に追いつきたい山学は、さらに前線にボールを送る。同23分にはフリーキックからのシュートがバーに弾かれる。同30分、FW山口のシュートがわずかにゴール左に逸れる。同32分、FW高橋建也(3年)の強烈なミドルシュートが相手GK正面で止められ、同36分、山学は2本のコーナーキックのチャンスを得るが生かしきれない。同39分にはMF樋口竜也(3年)のボレーシュートがゴール右へ逸れる。アディショナルタイムに入っても最後まで足を止めずに攻め続け、DF小林翔之(3年)のヘディング、DF樋口のシュートも枠外へ。主将のDF毛利駿也(3年)も縦横無尽にピッチを駆け回りゴールチャンスを演出す るが、航空ゴールをこじ開けることができず試合終了。山梨学院は、あと一歩日本航空に及ばず0対1で敗れ、決勝進出はならなかった。
試合後、毛利駿也主将は「絶対に勝つという強い気持ちで臨んだ。去年も航空に負けたので悔しい気持ちがいっぱい。シュートチャンスはあったが、バーやポストに阻まれ、運を引き寄せるだけの準備ができていなかったのかもしれない。先制されて焦りはなかったが、シュートを打っても入らず、選手たちにじれてきた部分はあった。学校のみんなに応援してもらったけど、力不足で申し訳ない。まだ、プリンスリーグの試合が残っており、昨年の先輩方が残留してステージを残してくれたので、自分たちも踏ん張り、後輩に残したい」と語った。吉永一明監督は「思った以上に相手が守備的にきて、最後までこじ開けることができず、1点勝負のゲームになった」と試合を評し、全校応援について「結果という部分がついてこなかったが、一生懸命やる姿を見てもらうことができた。選手たちを後押ししてくれて本当に感謝している」と話した。プリンスリーグに対しては「残り3試合、残留できるかどうか厳しい状況。1戦1戦トーナメントのつもりで戦っていく」と述べた。
試合終了後、ピッチでは3位の表彰式が行われ、毛利主将らが表彰状や楯を受け取った。第92回全国高校サッカー選手権山梨県大会決勝は、11月9日に山梨中銀スタジアムで帝京第三対日本航空で行われる。
文(Y.Y)、カメラ(今村佳正、藤原 稔)
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