山梨学院高校英語科は11月13日、英語教育の専門家から理論と実践に裏打ちされた英語学習法を学ぶ「第9回英語科講演会」を開催した。平成17年に文部省からスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールの指定を受けたのを契機に毎年実施されており、今回で9回目の開催となる。今年度は、英語の音声学的特徴などに詳しい矢野淳静岡大学教授を講師に招き「英語を話したくなる、聞きたくなる英語の秘密」というテーマで講演会が開催された。矢野教授は、英語の初級音声学、語彙学習法について1時間半にわたり解説、「音の脱落、音の連結、たたき音には、子音と母音の間に一定の公式がある」と具体例を示して詳しく説明した。生徒にとっては、自分の学習方法を見直し、よりよ い勉強方法を探る貴重な機会となった。
講演会は高校ルネサンスホールで午後1時半から行われた。英語科の1年から3年までの生徒100人とオーストラリアからの3人の留学生、甲府東高校の教師、それに生徒の保護者らが出席した。講師の静岡大学教育学部矢野淳教授は、英語の音声学、語彙学習法に詳しく、英語教育を専攻する大学生や大学院生、それに小中高の英語教員も指導する元高校教師で、英語教育講座が専門。
矢野教授は、冒頭で日本語と英語の違いについて「日本語は開音節中心の言語で、英語は閉音節中心の言語。日本語のリズムは比較的単調で、英語のリズムは強弱がほぼ等間隔で現れる、リズムの違いに注意」と説明。前半は発音について講義し「音の脱落(無声化)、音の連結(リエゾン)、たたき音には、子音と母音の間に一定の公式がある。母音と子音t(d)+母音の場合、米語では日本語のラに近い音になることが多い。betterは、ベターではなく、ベラーと発音すると良いと、具体例をあげて分かりやすく解説した。後半は語彙の習得法について説明し、同意語・縁語で覚えて行くと良いと語った。最後に、生徒の質問に答え「英語の習得は、スポーツの練習や楽器の演奏を覚えるのと同じ、トレーニングやピアノのレッスンを3日怠ると体や指が動かなくなるように英語も繰り返し、繰り返し練習してようやく身に付く。好きな映画があったら、その映画のセリフを全部覚えるぐらいの意気込みで取り組んでほしい」と努力と根気を求めた。生徒を代表してお礼の言葉を述べた長田みなみさん(3年)は「私自身、英語の単語を覚えるのが苦手ですが、先生の講演でコツをつかむことが出来ました。これから先、1年生は基礎固め、2年生は受験対策に、私たち3年は受験勉強のラストスパートと、勉強している英語の改善と見直しに活かして行き、世界に通用する英語を身につけて行けたらと思います、ありがとうございました」と最後には英語も交えて感謝の気持を表し、講演会を締めくくった。
文(M.T) カメラ(平川大雪)
アルバムはこちら