山梨学院パブリシティセンター
ふじかわもろこを山梨特産品に!
〜山学大健康栄養学部で料理開発・試食会実施〜
〜山梨学院大学と山梨県農政部との連携事業〜

山梨学院大学健康栄養学部で12月19日、富士川町などの峡南地方で養殖に取り組み始めた淡水魚のホンモロコ、地域ブランド名「ふじかわもろこ」を使った料理の開発と試食会が行われた。山梨学院大学と山梨県との連携協定事業の一環として、健康栄養学部と県農政部が連携して実施した。調理に取り組んだのは健康栄養学部管理栄養学科の3年生45人、地域農畜産物の活用について考える「地域の食と栄養活動実習1」授業として調理に取り組んだ。JAふじかわを通じて養殖業者から購入したふじかわもろこを1班から8班に別れ、「フリッター」「炊き込みご飯」「パスタ」「もろチョビ」などを、班ごとに3品から5品作り上げ、県関係者を招いての試食会が行われた。


ホンモロコは、ワカサギに似た小型の淡水魚。元々は琵琶湖の固有種とされていたが、近年では福井県の三方五湖をはじめ、山中湖、諏訪湖、奥多摩湖にも移植され生息している。コイ科の魚種の中でも特に美味と言われ、以前は琵琶湖で周年漁獲され、京都市内の料亭などに提供されていたが、ブラックバスやブルーギルなどの外来魚に捕食され、最盛期の十分の一未満に減少、最近は高級食材として珍重されているという。養殖が比較的容易なことから、養殖の取り組みが全国的に広がり始めており、山梨県内では、富士川町や身延町などの峡南地方で、休耕田や廃校小学校のプールを活用した養魚池などで飼育され始めている。山梨県によって地域ブランド名「ふじかわもろこ」と命名された。
 
健康栄養学部では、今年度、県農政部花き農水産課と連携した特産品の加工に積極的に取り組んでいる。第1回は八代町特産のナス「千両2号」を使い多彩な調理品を開発。第2回は北杜市特産の紫花豆をお菓子に加工、県主催の「美味しい甲斐開発プロジェクト会議」で[私たちの一品]に選ばれた。今回のホンモロコでは、加工品と調理品の開発に挑戦した。小さい川魚で、骨と臭いをどう処理するか、3回の中では一番難易度が高かった。「フリッター」「甘露煮」「つまみ用から揚げ」の3品を作った1班の小野真由美さんと松原葵さんは「小さくて、最初はどう調理したらいいか迷いました。骨がたくさんあるので、食べやすくすることに力点を置きました。これを給食に展開していくので、栄養価を考えてさらにバリエーションを増やして行きたい」と述べた。学生たちの調理品を試食した県農政部花き農水産課田中真課長は「若い柔軟な発想で作られた料理ばかりで、感心しました。山梨県は海なし県ですが、マグロの消費量が非常に多いなど、魚が嫌いではない県民性があります。ニジマスの養殖は全国3位なんですが、まだまだ一般には知名度が低いので、消費を拡大させる活動に取り組んでいるところです。学生さんたちのアイデアをお借りしながら、ふじかわもろこを峡南地方の特産品に育てられたらと考えています」と試食の感想を述べた。指導に当たる仲尾玲子准教授は「今年度の実習の中では一番難易度が高かったので、学生は苦労しましたが、若い感性でおいしい調理品・加工品を作ることが出来ました。管理栄養士養成課程ですので、卒業した後に、地域の食材を使った色々な調理品・加工品を作り、給食などに展開して頂けたらと思っています」としている。
 
試食会では、各班の代表2人が作り上げた品について、レシピを基に工夫点や栄養バランスなどについて説明しそれぞれアピールした。山梨県は、官と学が連携した地域起こし・地域活性化策を活発に進めたいとしており、山梨学院は積極的に協力することにしている。
 
文(M.T) カメラ(平川大雪)
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