山梨学院パブリシティセンター
減塩日本一の県にしたい
〜健康栄養学部の学生たちが「減塩鳥もつ煮」考案〜
〜ご当地かるしおレシピプロジェクトで優秀賞獲得〜

管理栄養士を目指す山梨学院大学健康栄養学部の学生たちが、平成25年度秋季学生チャレンジ制度の認定を受けて、食塩摂取量が日本一と発表された山梨県を逆に減塩量が一番多い県にしたいと、山梨県と連携して「山梨を減塩日本一の県にしたいプロジェクトチーム」を結成、減塩活動に取り組んでいる。国立循環器病研究センター(大阪)が企画募集した減塩食コンテスト「S−1g(エス・ワン・グランプリ)・ご当地かるしおレシピプロジェクト」で、2年生の猪股美帆さん、遠藤樹利さん、長友優花さんの3人が応募した「ピリ辛甲州鳥もつ煮」が1次選考(書類審査)を通り、最終選考(実技審査)に出場するレシピに選ばれた。その最終選考会が1月23日に大阪市の相愛大学で開催され、3人は大阪でのコンテストに参加、優秀賞を獲得した。


厚生労働省の平成22年国民健康・栄養調査で、山梨県の食塩摂取量は男性13,3g、女性11,2gでともに全国1位、成人の1日の目標値(男性9g、女性7,5g未満)を大きく上回っていることが明らかになった。1日3gの減塩により脳卒中や心筋梗塞などの死亡が年に2〜3万人減少すると推計されており、健康栄養学部は「食を専門にする自分たちこそが一番に取り組むべき」と山梨県健康増進課と連携、美味しく減塩する方法を県民に広める活動を推進させることにしている。
 
減塩食コンテスト「S−1g(エス・ワン・グランプリ)・ご当地かるしおレシピプロジェクト2013」は、“Salt(塩)を1食1g、1日3g減らそう”を合言葉に、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が今年度初開催したコンテスト。地域の特産品を生かしたおいしい減塩食レシピを発掘し、人気出版物「国循の美味しい!かるしおレシピ」で紹介しようという試み。全国から「定食」「総菜」「単品」の3部門に355点の応募があり、24点が1次選考を通過、「ピリ辛甲州鳥もつ煮」は総菜部門の最終選考に残った。
 
レシピを考案したのは、健康栄養学部2年の遠藤樹利さん・猪股美帆さん・長友優花さん(写真左から)の3人。3人は「甲府鳥もつ煮」の人気の高さに着目し、味付けのしょうゆを控え、増穂産ユズやネギ、トウバンジャンで塩の代わりに辛みや酸味、香りを利かせ、食べ応えのある味付けにした。1人前の塩分を0,5gに抑え、通常の約7割カットを実現させた。
 
最終選考会は、1月23日に大阪市住之江区の相愛大学発達栄養学科調理実習室で行われた。3人が考案した「ピリ辛甲州鳥もつ煮」(4人分)は、鳥もつ(レバー・砂肝・ハツ)200gに、キンカン・柚子果汁・トウバンジャン・濃口しょうゆ・みりんで味付けし、薬味として万能ねぎと柚子の皮を添えるというもの。トウバンジャンの辛味、柚子果汁の酸味、万能ねぎと柚子の皮の香りでアクセントをつけるのがポイント。実技審査の結果、優秀賞を獲得した。遠藤樹利さんは「私たちは酸味と辛味を使って塩分を抑えましたが、だしを色々工夫しているグループなど、行っただけでも勉強になりました」と話し、猪股美帆さんは「試作を何回かやって本番に臨みました。時計が止まってちょっとドタバタしましたが、出来としては予定通り美味しく出来ました」と述べ、長友優花さんは「すごい緊張でしたが、上手く出来たと思います。他の人の発表を見て、盛り付けの仕方や見せ方がとても上手だなと勉強になりました」と語った。指導に当たっている藤井まさ子准教授は「減塩の方法を皆さんに知ってもらいたいという思いで取り組んでいます。今回は季節的に柚子の皮を使いましたが、年間を通して家庭料理に応用できるような減塩レシピを提供して行きたいと考えています」と話している。学生たちが考案した今回のレシピは、山梨県のホームページで紹介されている他、スーパーオギノ全店の精肉コーナーに置かれ「ピリ辛甲州鳥もつ煮(S-1甲州鳥もつ煮)」かるしおレシピとして紹介されている。
 
文(M.T) 2014.1.24
実技審査アルバム(写真提供 健康栄養学部)
参照、県健康増進課HP

アルバムはこちら

Copyright (C) 2013 YGUPC. All Rights Reserved.