山梨学院短期大学で1月31日、「スイーツマイスター」実技試験が行われた。スイーツマイスターは、4年前の食物栄養科フードクリエイトコース開設時に設けられた山梨学院短大独自の認定資格。スイーツと食品に関する知識と製菓技術を身につけ、必要単位を修得した上で、実技試験に合格したものに認定資格が与えられる。試験の内容は、山梨県産の農畜産物や加工品を活用してオリジナルスイーツを制作するというもの。食物栄養科フードクリエイトコースの3期生25人と食物栄養科栄養士コースの2年生6人が、実技試験に挑んだ。2年間の勉強の成果を詰め込んだ洋菓子・製パン・和菓子の31作品を三神敬子学事顧問、内藤傳二特任教授ら5人が審査した結果、全作品とも評価基準点を上回り 、受験者31人全員が合格となった。
山梨学院短大独自の認定資格「スイーツマイスター」の実技試験は、1安全性、2地域素材の活用、3独創性、4視覚性(美しさ・センス・好感度)、5味覚性(おいしさ)の5つの視点から評価される。それぞれについて、A評価(良い)20点、B評価(普通)10点、C評価(良くない)5点で採点。(20点×5=100点)、5つの評価合計が50点以上ないと合格とならない。学生は、試験前に「製作するスイーツの名前」「材料・分量」「作り方」「製作する菓子の意図や食材に対する思い」をレポート用紙に記入提出する。試験当日の調理時間は2時間と限られているので、ある程度の事前準備は許されるが、出来上がったものの持参は許されない。焼く・蒸す・デコレーション作業は設定時間の中で行う決まりになっている。
31人の受験者は、午前中にスイーツスタジオ3階で設定時間の2時間以内に作品を作り上げ、スイーツスタジオ2階の審査会場に作品を持ち込んだ。製作された作品は「ショートケーキ」など洋菓子が多数を占めたが、製パンが5作品、和菓子2作品が作られた。審査は、洋菓子担当内藤傳二特任教授、製パン担当輿石輝夫講師、和菓子担当小澤精講師、山本侯充講師、それに、三神敬子学事顧問によって行われた。5人の審査員は、見た目の美しさや味の美味しさ、安全性、独創性などについて、一つ一つの作品を手に持ち、試食して丁寧に審査を行った。審査結果は、いずれの作品も50点以上の評価を獲得し31人全員が合格と認定された。内藤傳二特任教授は「フルーツなどの素材が一番少ない時期なので、レシピを考える時に悩まれたと思いますが、苦労してそれぞれ個性的なものを作ってくれました。もう少し色を綺麗に仕上げる工夫をすればもっと素晴らしくなった物もありました。全員がいい作品を作ってくれて嬉しく思います」と成長した教え子を称えた。三神敬子学事顧問は「お菓子は平和の象徴のようなものです。美味しいお菓子がたくさんあるということは、世の中が平和だという証明だと思います。その担い手であることを誇りに思って下さい。見た目の美味しさと同じ味の品を作って下さい。何時食べるのかを計算して作って下さい。そして、食べやすさを大切にしてください」と3つのポイントを挙げて、まもなく旅立ちの時を迎える学生たちを励ました。31人が獲得したスイーツマイスターの資格認定証は、3月15日の卒業式で授与される。
文(M.T)カメラ(平川大雪)
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