世界選手権日本代表選考会を兼ねた平成26年度全日本選抜柔道体重別選手権大会が4月5・6の両日、福岡市・福岡国際センターで開催された。各階級の上位8人に選抜された“ベスト8”によって競われる体重別日本一決定戦。山梨学院大学からは現役4人、OB1人、OG2人が選ばれた。このうち現役勢は、最軽量48s級の山崎珠美(3年)と57s級の新星出口クリスタ(1年)が、準決勝に進み3位を獲得した。78s級の西田香穂(3年)と高松彩香(3年)の2人は、1回戦で優勝者と準優勝者にそれぞれ敗れた。卒業生では社会人2年目の78s超級山部佳苗(ミキハウス)が決勝でライバルの田知本愛(ALSOK)を下し選抜初優勝、最終選考会となる20日の全日本女子選手権で8月 にロシアで開催される世界選手権日本代表に名乗りを上げる道を切り開いた。
≪48s級 山崎珠美≫
山崎珠美(やまざき たまみ 3年 三浦学苑)は、1回戦で昨年の講道館杯で敗れた森崎由理江(鹿屋体大柔友会)を大内返しで畳に沈め1本勝ちし、準決勝で第1シード社会人の実力者山岸絵美(三井住友海上)と対戦した。山岸とはこれが3度目の対戦、1昨年の講道館杯では敗れたが、決勝で先輩の浅見八瑠奈に敗れ準優勝となった昨年の選抜では1本勝ちしている。左手で相手の奥襟をつかみ積極果敢に前に出る独特のスタイルで攻め込み優勢に試合を進めたが、終盤の4分に大外刈りで有効を奪われ逆転負けした。悔しさを糧にして力を伸ばす。
≪57kg級 出口クリスタ≫
出口クリスタ(でぐち くりすた 1年 松商学園)は石川慈(コマツ)に優勢勝ちし1回戦を突破したが、準決勝で昨年の世界選手権代表の山本杏(国士舘大2年)に優勢負けした。出口は長野県塩尻市出身、父親はカナダ出身で母親は日本人、3歳の時に自宅近くの道場で柔道を始めた。松商学園高1年の時に52s級で志々目愛(当時宮崎日大高3年)を破りインターハイ優勝、2年からは階級を57s級に上げ、3年時に全日本ジュニアで優勝を獲得、中学の時から時々出稽古に来ていた山学大に進学、山梨で努力し心と体を成長させる。
≪その他の山学大勢≫
78kg級高松彩香(たかまつ あやか 3年 国学院大栃木)は、優勝した社会人の佐藤瑠香(コマツ)に指導2で1回戦敗退。同じ78kg級西田香穂(にしだ かほ 3年 甲府工)は準優勝した岡村智美(コマツ)に内股すかしで1本負けし初戦敗退した。卒業生では、昨年は決勝延長で反則の判定で優勝を逃し2位となった社会人2年目の78s超級山部佳苗(ミキハウス)が、今年は決勝でライバルの田知本愛(ALSOK)を下し選抜初優勝を果たした。最終選考会となる20日の全日本女子柔道選手権(無差別)の成績で8月の世界選手権代表に選ばれるか決まる。OBの73s級中村剛教(大阪府警)は準決勝で優勝した大野将平(旭化成)に敗れ3位となった。OGの★48s級黒江優希(北関東綜合警備)は初戦で優勝した近藤亜美(三井住友海上)に敗退した。
文(M.T) カメラ(平川大雪)2014.4.6.
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