
パンパシフィック選手権・アジア大会代表選考会をかねた第90回日本選手権水泳競技大会競泳競技は4月11日、東京・辰己国際水泳場で大会2日目のレースが行われた。山梨学院勢は、女子50m平泳ぎ、男子200m自由形、女子100m背泳ぎ、女子800m自由形に10人が出場した。このうち、女子50m平泳ぎの鈴木聡美、男子200m自由形の江原騎士、女子100m背泳ぎの竹迫麻澄・酒井志穂の4人が午前中の予選を突破し、夕方からの決勝レースに進出した。前日の100mで2位に入り復活を告げた鈴木聡美がこの日完全復活を宣言した。50mを31秒30で泳ぎ日本新記録を樹立、優勝と大会2連覇を達成させた。男子200m自由形の江原騎士は7位、女子100m背泳ぎの2 人は酒井志穂5位・竹迫麻澄7位となった。
この日最初の決勝レース女子50m平泳ぎで、鈴木聡美(カレッジスポーツセンター研究員・ミキハウス山梨)が輝きを取り戻した。ロンドン五輪3メダル獲得直後の昨年は環境の変化などで不振だったが、昨日の100m平泳ぎ準優勝で復活を告げ、この50m平泳ぎで自身が2011年に樹立した日本記録(31秒40)を突破する31秒30の日本新で優勝し大会2連覇を達成、完全復活を宣言した。
鈴木聡美選手は「決勝でしっかりタイムを上げることが出来て、日本記録を出せてうれしいです。昨日と今日のレースで手応えを得たので、最後の明後日の200mもしっかり泳ぎたい」と語った。男子200m自由形の江原騎士(3年 山学高)は、この種目1年の時は26位(1分51秒52)、2年の時は自己ベストの1分49秒69で泳いだが9位で決勝に一歩届かなかった。3年目の今年は、午前中の予選を1分49秒07(自己ベスト)で泳ぎ予選8位で決勝に進出した。決勝レースの相手は五輪メダリストの萩野公介(東洋大)・松田丈志(セガサミー)と小堀勇気(セントラルスポーツ)ら常連の強敵ばかり、緊張でほとんど眠れずにレースに臨んだが、1分48秒77(自己ベスト更新)で泳ぎ7位と健闘した。
江原騎士選手は「47秒台を狙える練習が出来ていて、大幅なベスト更新を狙っていたので残念です。日本選手権で7番では代表に選ばれない、上の4人の常連とはまだ差があります」と唇を噛んだ。女子100m背泳ぎ決勝に進出した酒井志穂(カレッジスポーツセンター研究員・ミキハウス山梨)と竹迫麻澄(3年 中京大中京)の2人は、酒井が5位(1分01秒76)、竹迫が7位(1分02秒05自己ベスト)となった。去年の竹迫は1分04秒30のタイムで37位だったので、1年で2秒以上も短縮させた。竹迫麻澄選手は「日本選手権で初めて決勝レースを泳ぐことが出来ました。スピードが持ち味なので前半で30秒かかってはいけない、29秒台前半で回れるようにしたい。タイム的には納得行かなかったけれど、とても楽しく泳げました、この経験を50mにも活かしたい」と話した。明日の50mで再び自己ベストを越え、上位を目指す。
明日の大会3日目は、男女50m背泳ぎ、女子100m自由形、男子400m自由形、男女200mバタフライ、男女200m個人メドレー、女子800m自由形決勝が行われる。山梨学院勢は、50m背泳ぎに竹迫麻澄・山下安輝・瀬下茉利・酒井志穂、女子100m自由形に本間あかり、男子400m自由形に江原騎士、男子200m個人メドレーに青木健紘が出場する。
山梨学院勢 2日目の成績 |
名前 |
学年 |
種目 |
記録 |
備考 |
鈴木聡美 |
研究員 |
50平泳 |
31秒30 |
優勝(2連覇) |
酒井志穂 |
研究員 |
100背泳 |
1分01秒76 |
5位 |
竹迫麻澄 |
3年 |
100背泳 |
1分02秒05 |
7位(自己新) |
江原騎士 |
3年 |
200自由 |
1分48秒77 |
7位(自己新) |
松浦由佳 |
2年 |
800自由 |
8分57秒71 |
18位(自己新) |
熊本真季 |
2年 |
800自由 |
9分11秒03 |
24位 |
山下安輝 |
3年 |
100背泳 |
1分03秒42 |
26位 |
石橋翔 |
1年 |
200自由 |
1分52秒99 |
28位(自己新) |
瀬下茉利 |
1年 |
100背泳 |
1分03秒75 |
30位 |
柴山鈴加 |
3年 |
50平泳 |
33秒49 |
31位 |
文(M.T) カメラ(平川大雪)2014.4.11
アルバムはこちら