パンパシフィック選手権・アジア大会代表選考会をかねた第90回日本選手権水泳競技大会競泳競技は4月13日、東京・辰己国際水泳場で大会最終日のレースが行われた。男子800mタイム決勝、50m自由形、200m背泳ぎ、200m平泳ぎなどが行われ、山梨学院勢は12人が最終日のレースに挑んだ。このうち、男子800m自由形タイム決勝最終組の江原騎士と、女子200m背泳ぎの山下安輝、女子200m平泳ぎの鈴木聡美が、夕方からの決勝レースに進んだ。江原騎士は前日の400m決勝は気負い過ぎから失敗レースとなったが、最後の800mは気負いのない泳ぎで自己ベストを樹立し4位となった。山下安輝は年明けに足首を痛め、練習再開は1ヶ月前という状態だったが決勝進出を果たし8位に入った。鈴木聡美は50mで日本新を出すなど、この大会で復活を宣言したが、最後の200mは7位で全レースを終えた。
最初に男子800mタイム決勝最終組に江原騎士(えはら ないと 3年 山学高)が登場した。江原は、前日の400m決勝は前半飛ばし過ぎて失敗レースに終わっただけに、この日は隣りの5コースを泳ぐ第1人者山本耕平(ミズノ)について行く作戦に切り替え、後半もしっかり持ちこたえた。「気楽に泳ごう」という気持ちが、自己ベストを10秒近くも短縮させる好結果を生み、あと一歩で表彰台の4位となった。江原騎士選手は「今回は本当に色々学びました。6月のジャパンオープンに向けて、中間泳をしっかり泳ぎ、最後まで粘れるように練習に取り組みたい」と語った。200m背泳ぎの山下安輝(やました あき 3年 山口・豊浦)は、年明け早々に足首を痛めキックが打てなくなり、2月の短水路選手権は棄権した。キックを使った練習を再開させたのは1ヶ月前、回復途上だったが、やはり実力がある。決勝進出を果たし8位となった。山下安輝選手は「練習できない辛い時を体験しました。1日目、2日目で仲間が決勝で戦う姿を見て、自分も残りたいと刺激と勇気をもらいました。まだ万全な状態ではないですが、6月のジャパンオープンに向けてのレースは出来たと思います」と復帰レースを振り返った。鈴木聡美(カレッジスポーツセンター研究員 ミキハウス山梨))は最後の200mは7位となり、完全復活とはならなかったが、50mで日本新を出すなど、この大会で復調をアピールした。
この他の山学勢は、200m背泳ぎ酒井志穂(カレッジスポーツセンター研究員・ミキハウス山梨)B決勝2位(全体10位)、50m自由形生田真結(1年 兵庫・市川)B決勝4位(全体12位)、女子1500m松浦由佳(2年 福井・北陸)17位・熊本真季(1年 京都外大西)18位、男子800m自由形木村雅人(3年 宮城・東北)20位、男子200m平泳ぎ大林稜典(4年 山口・下関南)23位、女子200m平泳ぎ柴山鈴加(3年 富山・富山商)24位、本間あかり(2年 山形・羽黒)30位、男子200m背泳ぎ平澤一洋(3年 埼玉・武南)45位となった。日本一を決める大会に出場したチーム山梨学院の17人は、多くが自己ベストを樹立し、自分の力と泳ぎをステップアップさせた。
山梨学院勢 最終日の成績 |
名前 |
学年 |
種目 |
記録 |
備考 |
江原騎士 |
3年 |
800自由 |
7分59秒22 |
4位(自己新) |
鈴木聡美 |
研究員 |
200平泳 |
2分26秒31 |
7位 |
山下安輝 |
3年 |
200背泳 |
2分13秒53 |
8位 |
酒井志穂 |
研究員 |
200背泳 |
2分13秒33 |
B決2位 |
生田真結 |
1年 |
50自由 |
26秒50 |
B決4位 |
松浦由佳 |
2年 |
1500自由 |
17分08秒08 |
17位 |
熊本真季 |
1年 |
1500自由 |
17分11秒19 |
18位 |
木村雅人 |
3年 |
800自由 |
8分19秒35 |
20位 |
大林稜典 |
4年 |
200平泳 |
2分14秒18 |
23位 |
柴山鈴加 |
3年 |
200平泳 |
2分31秒97 |
24位 |
本間あかり |
2年 |
50自由 |
26秒86 |
30位 |
平澤一洋 |
3年 |
200背泳 |
2分07秒18 |
45位 |
文(M.T) カメラ(平川大雪)2014.4.13
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