第66回春季関東地区高校野球大会は5月20日、神奈川県横浜市の保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアムで準決勝2試合が行われた。17日の初戦浦和学院高戦はサヨナラ勝ち、19日の準々決勝霞ヶ浦高戦は8回コールド勝ちで駒を進めた山梨学院高は樹徳高(群馬第2代表)と対戦した。山学のマウンドには右腕エース上原進が上がった。8安打を許したが失点は1点のみ、ランナーは出しながらも三度併殺で切り抜けるなど粘りの投球で樹徳打線を抑えた。山学打線は集中打で6回に4点、8回に4点を奪い、9−1(8回コールド)の大差で樹徳高を圧倒したが、バンドの失敗や守備のミスなど、反省材料も多い試合内容となった。
春季関東高校野球準決勝≪山学高vs樹徳高≫(5/20)保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアム
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山梨学院高 |
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4 |
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× |
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樹徳高 |
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1 |
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× |
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(8回コールド)
山学バッテリー 上原−笠原
2塁打 稲葉 茂木(樹徳) 山口 上原 田中 笠原、
安打数 山学14 樹徳8、失策 山学1 樹徳1、
試合は2回表に動いた。この回先頭の4番稲葉皇介(3年)が左中間2塁打で出塁、5番山口大輔(3年)の送りバンドが安打になり、6番上原進(3年)の中犠飛で先制した。3回裏に同点に追いつかれたが、6回表に2番渡辺拓夢3年)のセーフティバンドを足がかりに、5番山口の左中間適時二塁打など、集中打で一挙に4点を奪った。8回表には6番上原、途中出場の7番田中滉起(3年)の連続二塁打、大会初起用の捕手9番笠原雅矢(3年)の二塁打、押し出しなどでさらに4点を追加した。マウンド上の上原進は、樹徳打線に8安打されたが与えた得点は1点のみ、ランナーは出しながらも5回、6回、7回を3回連続の併殺で切り抜けるなど、粘りの投球で樹徳打線を抑え切った。
好投した上原進投手は「序盤は力んでしまった。ストレートは比較的良かったが、スライダーが甘く入るなど変化球のコントロールが良くなかった。もし、明日投げるとなったら、今日の中盤のような丁寧な投球をしたい」と投球を振り返った。菊池海斗主将は「昨日できたバンドが今日は大事なところでできなかったり、自分が足を引っ張ったり、走塁のミスが出たり、内容が悪かった。明日は決勝だけど、勝ち負けでなく内容にこだわり、内容を良くしたい」と述べた。吉田洸二監督は「2回はいい試合をしたが、今日はその2回が帳消しになるような試合をしました。5回までに七つミスをして、その後も二つミスした。練習してきた意味がないぐらい悪い内容でした。この大会は結果よりも内容に重きを置いてやっているので、私としても選手としても反省の多い試合でした。上原は安定感が彼の持ち味なので、8回を1失点でよく投げてくれましたが、今日はチームとしては残念な試合でした。明日は気合を入れて、反省をして、少しでも挽回できるように戦いたい」と、いつになく憮然とした表情で試合を振り返った。
決勝は明日21日(雨の場合は22日に順延)、横浜市の保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアム午前10時試合開始で行われる。対戦相手は、準決勝でセンバツベスト4の佐野日大を6−1で下し決勝に進出した向上高(神奈川第2代表)、開催県代表と関東ナンバーワンの座を競う。
文(M.T)カメラ(平川大雪)2014.5.20
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