山梨学院パブリシティセンター
山梨学院の“夏”終わる
〜日本航空高に準決勝で敗れ春夏連続はならず〜
〜両看板がともに打たれ流れに乗れず打線沈黙〜

第96回全国高等学校野球選手権山梨大会は7月19日、小瀬スポーツ公園山日YBS球場で準決勝2試合が行われた。第1試合の東海大甲府高対日川高戦は9−2で東海大甲府が勝利した。山梨学院高は第2試合で日本航空高と対戦した。先発した山口大輔が航空打線につかまり、3回までに7安打され5失点でマウンドを降りた。救援した上原進もリズムに乗れず4失点した。打線はランナーを出すもののチャンスで航空の左腕井上容賢投手を打ち崩せず、流れに乗れないまま1ー9(7回コールド)で敗れ、春夏連続を目指した山梨学院の“夏”は準決勝で終わった。


夏の高校野球山梨大会準決勝≪山梨学院高vs日本航空高≫(7/19)甲府・山日YBS球場

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
合計
山梨学院高
0
0
0
0
1
0

0

-
-
1
日本航空高
0
3
2
1
2
1
×
-
-

9

(7回コールド)
山学バッテリー 山口・上原−加々美、  
2塁打 瀧澤(山学)、久保田・角田・佐藤(航空)、
安打 山学8 航空14、失策 山学1 航空0、
 
先発した左腕エース山口大輔(3年)は、リズムに乗れず2回裏に連打とスクイズで3点を失い、3回裏にも2点を奪われた。山学打線は毎回のように塁上を賑わしたがチャンスにあと1本が出なかった。わずかに5回表に2番田中滉起(3年)の中前適時打で1点を返すにとどまった。救援した右腕エース上原進(3年)も航空打線につかまり4失点、航空に傾いた流れを呼び戻せないまま1―9(7回コールド)で敗れた。
 
試合後ナインは涙が止まらなかった。山口大輔選手は泣きながら「甲子園の悔いを晴らせずに、こういう結果になってしまい、悔しいです。ただ、センバツの舞台や、関東大会優勝を経験できた自分は幸せ者だと思います」と声を震わせた。菊池海斗主将は「キャプテンとしての役割はできなかったですけど、仲間たちのおかげで選手としても、人間としても成長できたのが、一番の財産です」と悔しさをこらえた。吉田洸二監督は「正直、攻守にわたって苦肉の策の連続になってしまいました。どんどん点差を広げられ、流れを呼び戻すことができませんでした。子どもたちはすごく伸びてくれていたので、よくここまで頑張ってくれたないう思いと、甲子園に行かせてあげられなくて残念という思いの両方です」と肩を落とした。
 
1塁側の山学高応援席は、この日も約700人の生徒が大声援を送り続けた。インターハイ出場を逃したソフトボール部はセカンドユニホーム姿で応援した。小笠原麻鈴主将は「自分たちは負けてしまったので、野球部には行ってほしいという思いを込めてユニホームで応援することにしました、頑張ってほしい」とメガホンから声援を送っていた。写真部小川彩恵さんと天川綾子さんは戦う選手たちと応援する仲間たちの姿を切り取っていた。試合終了の瞬間、スタンドは声をなくし、シーンと静まり返った。真田帆風副団長(左)と田中里奈応援団長は泣きながらエールの交換をやりとげた。グランドの選手もスタンドの生徒も、最後まで立派に戦い終えた。そして、選手とともに、春も夏も秋も大雪で埋まった冬もグラウンドに立ち、チームを3年間支え、最後の試合を記録員としてベンチで見守った3年生マネージャーの秋田冬美さんは「最後の最後までみんな諦めずに戦ってくれました。選手は私なんかより、はるかに辛い時苦しい時をたくさん経験して、それを乗り越えて来ました。夢は果たせなかったけれど、たくさんの糧を選手も私ももらいました。支えて下さったすべての方々に感謝したいです」と話し、そっと涙をぬぐった。一球に青春の思いを込めた山学球児の夏は終わってしまったけれど、これまでの日々が、これからの日々の糧となる、君たちの人生はこれから始まる・・・
 
文(M.T)カメラ(平川大雪・今村佳正)2014.7.19 
| アルバム1 | アルバム2 | 応援席アルバム |

Copyright (C) 2014 YGUPC. All Rights Reserved.