山梨学院パブリシティセンター
パーソナルプロジェクト始動
〜新たな教育改革に取り組む山梨学院中学校〜
〜一人一人が自由な発想で企画立案創作活動〜

山梨学院中学校で、生徒それぞれが興味や関心を抱いた分野について、自由な発想で創作活動や研究活動を行う「パーソナルプロジェクト」と命名されたこれまでにない新たな教育実践プロジェクトがスタートした。教科の枠を越えたフィールドでの学習を通じて、生徒一人一人が、自分自身の創造力・計画遂行能力・思考力・表現力を、自分で努力して育む試み。年間を通して、企画・立案・実行・まとめ・発表の流れで取り組まれる。生徒は、自分の意志でテーマを決め、6月に企画書・計画書を担任の教師に提出した。夏から秋にかけて計画を実行し、2月頃に成果を発表する。暗記型詰め込み教育から脱却した、グローバルな学力を育む教育プロジェクトとして注目されている。


山梨学院中学校が、新たな教育プロジェクトをスタートさせた最大の要因は大学入試制度の変化にある。早ければ数年後に実施される可能性がある改革案の核となるのが「到達度テスト」、アメリカをはじめ世界各国ですでに導入されているもので、目指すところは「1点刻みの受験」からの脱却。中学校教育もその流れに対応したものへと変わる必要があり、県内のどの中学校よりもいち早くグローバル時代に対応した新しい学校づくりに取り組み始めた。

目指すのは3つの力、「受験に対応しうる知識型の学力」、「思考力や表現力を重視した活用型の学力」、「総合的な人間力」。この3つの力を高いレベルで同時に進めていく教育システムの一つとしてスタートさせたのが「パーソナルプロジェクト」。その狙いは、「自ら学んで積極的に行動する『自律力』」、「科学的・歴史的・社会的・論理的に世界を見る『思考力』」、「コミュニケーション能力と感性豊かな『表現力』」、「リーダーシップとチームワークなどを習得する『共生力』」の習得。自律・思考・表現・共生を学ぶプロジェクトを通じ、一人ひとりが自分の人間力を高めていくことに狙いを置いている。

プロジェクトは一学期から既に始まっている。各生徒は担任の教師と相談した上で5月中にテーマを決め、6月7日に立案したテーマの企画書と計画書を提出した。7月に現状確認と夏休みの進行予定表を作成し、夏休み中に研究を進め中間報告書を作成する。二学期に担任の教師に中間報告を提出、9月から11月にかけて全教員による個別相談会が設けられる。12月に最終報告書を担任に提出、1月にクラス発表会、2月に全校発表会というスケジュールになっている。

山梨学院中学校は、今年度から山梨学院高校への進学ルートを一人ひとりの夢をサポートするために複線化させることにした。従来の特進と英語科を合体させ、超難関大学への現役合格や海外大学・留学を視野に入れた「特進コース」、部活動と勉学を両立しながら大学進学を目指す「進学コース」、希望のいずれにも進めるよう中高一体で生徒の夢や能力を育む進路指導方針に改めた。新たな取り組みとしてスタートした「パーソナルプロジェクト」とともに、数名から十数名にグループに分かれて課題を探求する「チームプロジェクト」も合わせて実施する。また、先生が自分の教室に来るのを待つ授業スタイルから、教科ごとに設けられた特別教室に移動して学ぶ「教科センター方式」を県内で初 めて採用し、自ら知を求める学習者を育成するなど、グローバル時代に対応した新しい学校づくりを積極的に進めている。

文(M.I)2014.7.30
パーソナルプロジェクト(写真提供:山梨学院中学)
アルバムはこちら

Copyright (C) 2014 YGUPC. All Rights Reserved.