「第54回山梨県吹奏楽コンクール」高校A部門・C部門の発表と審査が8月10日、甲府・コラニー文化ホールで行なわれた。山梨学院高校吹奏楽部は大編成のA部門で金賞ゴールドを受賞し県代表に選ばれた。県代表は4校で、日川高、甲府一高、甲府西高とともに、9月6日に、今年は地元山梨・コラニー文化ホールで開催される西関東吹奏楽コンクールに出場することになった。少人数編成のC部門は優良賞を獲得した。この夏の吹奏楽部は甲子園を目指した野球部をスタンドで応援し、7月27日から茨城県で開催された「いばらき総文2014」マーチング部門に出場した。例年同様多忙な夏を過ごし、吹奏楽コンクールに向けての練習は十分な時間をさけなかったが、全員が心と呼吸を合わせ5年連続西関東大会出場の偉業を達成させた。
山梨県吹奏楽コンクールは、小学校から職場・一般まで、A・B・Cの3部門に毎年120団体前後、約4000人が出場し4日間にわたり開催される山梨県下最大の吹奏楽コンクール。毎年夏休み前半に西関東吹奏楽コンクール、全日本吹奏楽コンクール予選を兼ねて行われる。高校の部は、5つの課題曲の中から1曲を選び、自由曲と合わせ12分以内で2曲を演奏する決まりになっている。大編成のA部門は最大55人編成と規定されているため、部員が76人いる山梨学院高は部内オーディションを行い、A部門の出場メンバーとC部門の出場メンバーを決めた。高校のA・C部門は10日に行われ、山学高は午前中のC部門に21人編成、午後からのA部門に55人編成で臨んだ。
山学高吹奏楽部は、昨年11月の県高校芸術文化祭でマーチングバンド部門4年連続8度目の県代表を受賞し、7月27日から31日に茨城県で開催された第38回全国高校総合文化祭「いばらき総文2014」マーチング部門に出場した。1年生を加えた新編成チームは、1学期から勉強と全国総文祭マーチング練習・県吹奏楽コンクール演奏曲練習を両立させて頑張って来た。
参加したすべての高校と職場・一般部門の演奏が修了した午後6時半過ぎに審査結果が発表された。山梨学院高は、C部門が優良賞、A部門は金賞ゴールド・県代表を獲得した。部を代表し大木麻由部長が表彰状とトロフィーを受け取り、客席の部員たちは歓声と喜びに包まれた。表彰式後のエントランスホールで顧問の渡邉正樹教諭が審査員の先生一人一人の講評を読み上げ、部員たちは神妙に聞き入り、西関東大会への決意を固めていた。サックスのソロを担当した田邉拓大(たくと)君(1年)は「死にそうに緊張しました、納得はしていないので、西関東で悔いを残さないように練習します」とリベンジを宣言。中学時代は野球部だったチューバの小池勇輝君(2年)は「体力勝負のチューバを選びました。色々なことがあり色々な壁を仲間と乗り越えてきたので、こうして笑うことができてよかった」と話す。3年連続出場のトロンボーン末富雅人君(3年)は「今日の演奏は練習の成果をリラックスして出せたと思います。一昨年、去年と西関東で悔しい思いをしているので、今年こそは悔いのないように楽しみたい」と語った。大木麻由部長は「練習中に色々と意見が合わずにぶつかることもありました。3年生の気持ちを同じにして、後輩にその気持ちが伝わって行くようにして乗り越えて来ました。1位の団体と8点差なので、西関東では8点差を埋める演奏をしたい」と決意を述べた。山梨・埼玉・群馬・新潟の県代表が参加する今年度の「第20回西関東吹奏楽コンクール」高校Aの部は、9月6日(土)にコラニー文化ホールで行われる。5年連続出場の山梨学院高吹奏楽部は、地元開催の大会に向けて、この夏、全員が勉強と演奏を両立させて頑張る。
文・カメラ(M.T)2014.8.10
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