山梨学院短期大学食物栄養科1年の太田朱虹さんが、JPBA日本プロボウリング協会の第47回女子プロボウラー資格取得テストで、4月の一次テスト、4月から5月にかけての二次テスト・三次テストを突破、初挑戦で女子プロボウラーの資格を獲得した。下半期の公式戦からプロデビューする。今回の=ACTIVE=は、山梨学院短大初のプロボウラーを紹介する。
太田朱虹(おおた あこ)さん 山梨学院短大食物栄養科1年 平成7年6月12日生まれ 19歳 笛吹市春日居町在住 春日居中1年から本格的に競技ボウリングに取り組み、中3で全日本中学3位、甲府商2年時に全日本高校選手権7位、高3だった昨年のラウンドワンカップレディースでベストアマに輝いた。山梨学院短大初の短大生プロボウラーは「まずは新人戦優勝を目指したい」と瞳を輝かせている。身長150cmの小柄ながら、体全体を使った大きなスイングでコントロール抜群の安定感溢れる投球をする。プロになったことで、2年前から指導を受けている師匠の中山範彦プロが所属する群馬県館林市の館林スポーツレーンの専属プロボウラーとなった。アベレージは200〜21 0、これまで299点は何回も出していて最後の投球で1ピンだけ残った。あと一歩だったパーフェクトの300点を専属プロボウラーになった館林スポーツレーンでこの7月に達成させたばかり、プロとして幸先のいいスタートを切った。ボウリングを始めたのは小学生の頃、お父さんの練習と試合について行って徐々に楽しさが分かるようになり、中1から本格的に取り組むようになった。国体には中3と高2で山梨代表として出場した。ベストアマに輝いた昨年のラウンドワンカップレディースは賞金総額1252万円(優勝賞金400万円)の日本最大のプロアマオープントーナメントで、プロテストに向けて大きな自信を得た大会となった。
プロテストは、4月の一次テストが4日間連続別会場1日12ゲーム(1ゲーム移動)。4月から5月の二次テストは大阪で2日間、東京で2日間、全試合別会場1日12ゲーム(1ゲーム移動)通算48ゲームアベレージ190以上で通過。5月末の三次テストは二次通過者による5日間の面接・筆記テスト・講習会を経ての合格となる。技術と体力とプレッシャーに打ち勝つ精神力がないと合格できない過酷日程で競われる狭き門。今年度の合格者は16名、太田さんは、47期生、ライセンスNo519となった。
普段の練習は短大の授業が終わった後、県内のボウリング場で週4回から5回投げ込み、短大での勉強とボウリングを両立させている。彼女にとってプロになることは通過点、その胸に飛躍を期している。夢は、BS日テレやテレビ神奈川などの独立U局で放送中の人気ボウリング番組「PLeague」に出演しPリーガーになること、そして、いつかは狭き門のシード選手になること。山梨学院短大に進学したのは、プロ選手として栄養管理・健康管理を自己管理でコントロールできるようになりたいから、栄養士資格取得にも挑んでいる。「プロテストや試合で欠席することが多くて、かなり大変でしたが、前期の試験は全部受けることができました。ボウリングと勉強を両立させて頑張って行き たい」と話す。彼女は喜怒哀楽をはっきり表に出すタイプではない。それは1ピンが天国にも地獄にもなるボウリングという過酷な精神状態で対戦相手と戦う競技生活の中で身につけた感情コントロール術がそうさせるのであろう。いかに努力してきたかは彼女の右手親指に出来たタコが証明している。ひた向きにボウリングと向き合いプロとなった彼女は、更に努力して、更なる高みをめざす。
文・カメラ(M.T)2014.8.24