山梨学院パブリシティセンター
レスリング・インカレ 最終日
〜アレッグ専門外のグレコローマンは準優勝〜
〜雨宮隆二は昨年のベスト8から3位に躍進〜

岐阜国体の舞台でもあった岐阜市・岐阜メモリアルセンターの巨大な体育館「で愛ドーム」で4日間にわたり開催された「文部科学大臣杯2014年度全日本学生レスリング選手権大会」(インカレ)は8月29日、グレコローマンスタイルの準決勝・決勝と女子の競技が行われ、すべての日程を終えた。山梨学院大勢は、前半2日間のフリースタイルで、留学生のボルチンアレッグが優勝、1年の木下貴輪が準優勝、本宮匠と貝塚賢史が3位に入った。後半2日間のグレコローマンでは、フリーが専門のアレッグがグレコ130kg級でも健闘し、決勝で敗れたものの準優勝を獲得した。また、66kg級の雨宮隆二も健闘、昨年のベスト8から3位に躍進し表彰台に上がった。
今年のインカレは、国際レスリング連盟の階級変更・ルール変更に合わせ、フリースタイルは、「57kg級、61kg級、65kg、70kg級、74kg級、86kg級、97kg級、125kg級」の8階級に変わり、グレコローマンスタイルは「59kg級、66kg級、71kg級、75kg級、80kg級、85kg級、98kg級、130kg級」の8階級に変更された。また、ルールも変更され、ボールピックアップなどの運不運に左右される要素はなくなった。ただ、新ルールの解釈が必ずしも全審判員に徹底されたとは言えず、審判員が長時間協議して判定が覆るケースも多く、観客席からは不可解に映る判定も多い大会となった。
 
山学大勢は後半のグレコには11人が出場、ボルチンアレッグ(2年 カザフスタン)がグレコでも健闘し、決勝で前川勝利(早大)に敗れたものの、普段は練習していないグレコで準優勝を獲得した。また、昨年はベスト8(大学グレコ選手権では60kg級2位)だった66kg級雨宮隆二(3年 韮崎工)が準決勝に進み、昨年度2位で7月の世界学生選手権71kg級3位の強敵中村尚弥(日体大)と対戦した。残り1分20秒まで4−1とリードしていたが、身贔屓な素人筆者の目には足がかかっていたと映った投げ技を大技と判定され4−5と逆転された、チャレンジが認められずに敗れ3位の表彰台に上がった。雨宮隆二選手は「準決勝の相手は、5月の明治杯3位決定戦でフォール負けした相手、足がかかっていたかはともかく、リードを守れなかったのは自分の甘さ、階級も変わりライバルとの差はないという手応えを得ました、グレコ選手権では絶対勝つ」とリベンジを誓っていた。
 
この他のグレコ勢は、59kg級関口大輝(3年 新潟県央工)が4回戦に進みベスト16となった。98kg級松野裕也(4年 霞ヶ浦)は3回戦勝利目前だったがラストプレーで場外に出されベスト16に留まった。66kg級長崎宏樹(4年 上田西)は2回戦残り30秒まで8−5で勝っていたが終了直前の不可解な判定で8−9となり、チャレンジ認められず逆転負けとなってしまった。130kg級石原遼一(1年 甲府城西)は西山貴士(東農大)を下しベスト16となった。また、最終日に行われた女子の部に、小学4年の時に山梨学院チビッコレスリングクラブに入会し,子供の時から樹徳館で練習している山学大レスリング部10年ぶり2人目の女子部員58kg級青柳ななみ(2年 山学高)が出場した。優勝した強敵の川井梨紗子(至学館大)と初戦で当り、力を発揮できずに敗れた。
 
4日間の戦いを振り返り、小幡邦彦コーチは「優勝は一つだけで、もっと取れる力を持った選手がいたので、その点は残念です。はっきり勝負をつける実力をつけないといけないことを選手は良く分かったと思います。今年はチームとして3冠を目指しているので、今回悪かった所は、フリーもグレコも修正して行きたい」と4日間を振り返った。高田裕司監督は選手を集め「練習が甘いから、勝てる試合でポカをするんだ。ほんのちょっとした出来事で試合は流れが変わってしまう。ただ練習しているだけでは試合に勝てるわけがない。リードしている時の勝ち方、守り方を覚えなければいけない。8日まで休みとするが、帰郷する者も気を抜かないように、9日からの練習再開にさっと入れる体を作っておくように」と精進を怠らないよう求めていた。
 
(M.T)カメラ(平川大雪)2014.8.29
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