「第64回関東大学女子バスケットボールリーグ戦」が8月31日開幕した。創部7年目の山梨学院大バスケットボール部女子が初の1部昇格に挑む戦いが始まった。開幕戦会場は日本女子体育大学体育館、初戦を江戸川大と戦った。第1戦の緊張感からか調子は悪かった。試合序盤の1Pも2Pもミスが多くて流れに乗れず前半を30−31で折り返した。さらに、後半序盤の3Pでは相手に外からのシュートを正確に決められ、自分たちはシュートミスを繰り返し39−46と引き離された。最終4Pになってようやく力を発揮、両センターの木村有沙と菅原絵梨奈がゴール下を頑張り、4年の野田桃香と木工理恵、2年と1年の高木姉妹らが本来の力を発揮し61−55で逆転勝ち、白星で発進した。
関東大学女子バスケットボールリーグ戦(通称、関女リーグ戦)2部は、16チームがA・B二つのブロックに分かれて9月21日まで毎土日に1次リーグを行い、27日からの2次リーグで最終順位を決める2ヶ月間の戦い。上位2校に1部・2部入れ替え戦出場権が与えられ、上位3校にインカレ出場権が与えられる。
第64回関東大学女子バスケットボールリーグ戦 開幕戦
≪山梨学院大vs江戸川大≫(8/31)日本女子体育大学体育館
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1P 12−14
2P 18−17
3P 9−15
4P 22− 9
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55 江戸川大 ● |
初戦のスターティングメンバーは、11番G野田桃香(4年 静岡・飛龍)、10番F木工理恵(4年 福井・足羽)、5番C菅原絵梨奈(3年 愛知・桜花学園)、14番C木村有沙(4年 宮城・明成)、7番F高木佑佳(2年 福岡・東筑紫)の5人。これに、15番F高木伽奈(1年 宮崎・小林、高木佑佳の妹) 、18番F岩本莉菜(1年 福井・足羽)、12番G大里悠碧(2年 栃木・宇都宮文星)らが途中から随時交代出場した。
バスケットボール部女子は2008年に強化育成クラブとして誕生、部員12人でスタートした。関女リーグ4部からスタートし初年度4部優勝3部昇格、2009年3部優勝2部昇格、2010年から2部でプレーしている。この5年間は伝統校の厚い壁に1部昇格を阻まれてきた。今年は「春の関東大学女子バスケットボール選手権」で、1部の強豪チーム、松蔭大、東京学芸大、日大、早稲田大、白鴎大を次々に下し大会史上初の2部校優勝を勝ち取った。チームのモットーは「常勝常笑」、選手は「今年こそ1部昇格」に燃えている。
ようやく勝ったとはいえ、初戦は不本意な戦いだった。梅嵜英毅監督が日本代表女子チームコーチとして世界選手権強化合宿中のため、指揮を取った林五十三コーチは「全然だめ」と選手を叱った。ゲームリーダーの野田桃香選手は「やることが徹底できていなくて、自分たちらしい動きが出来ていませんでした。次週までにチームとしても、個人としても、それぞれやるべきことを徹底させて臨みます。春の選手権で優勝しましたが、それはもう過ぎたこと、気持ちをリーグ戦に切り替えて、今年こそ絶対に昇格します」と語った。開幕戦には、卒業した一期生のうち実に7人もが会場に駆けつけた。主将を4年間務めた三村亜生さん(現在はリオ五輪を目指す7人制ラグビー日本代表オリンピック強化指定選手)は「相変わらず、自分たちの時と同じはらはらドキドキさせる山梨学院らしい試合でした(笑い)、後輩たちには今年こそ1部に昇格してほしい」とエールを送った。
山学大女子今後の日程は、9月6日(土)大妻女子大、7日(日)東海大、13日(土)桐蔭横浜大、14日(日)日女体大、20日(土)国学院大、21日(日)第7戦日大戦まで対戦相手が決まっており、1次リーグの成績を受けて27日(土)から2次リーグの順位決定戦が行われる。“常勝常笑軍団”は1部入れ替え戦出場権とインカレ出場権獲得をめざし、心を熱く燃やして戦う。
文(M.T) カメラ(平川大雪)2014.8.31
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