山梨学院大学健康栄養学部の4年生11人が9月9日、甲府市朝気の山梨県立男女共同参画推進センター“ぴゅあ総合”で、一般の県民を対象に「今日から始める減塩生活」調理実習講座を開講した。11人は健康栄養学部の2期生、自分たちで作成したオリジナル減塩レシピを基に、参加した31人の主婦らに減塩食献立を紹介した。3人の学生が減塩のポイントや調理の仕方などについて料理を作りながら説明を行い、参加者が8班に分かれて5品の減塩料理作り取り組んだ。健康栄養学部の学生が学外に出て調理実習講座を開くのは今回が初めての試み。大学と地域との交流、地域貢献活動の一環として実施された。
健康栄養学部初の学生学外調理講座は、山梨県立男女共同参画推進センター“ぴゅあ総合”の自主企画講座に大学健康栄養学部が協力する形で実施された。会場はぴゅあ総合2階調理実習室、31人の県民がエプロンを持参して集合した。最初に、中田比奈さんら3人が自分たちで作成したオリジナル減塩レシピを基に、減塩のポイントや調理の仕方などについて料理を作りながら説明を行い、次いで、参加者が8班に分かれて、「タンドリーチキン」、「パプリカのオイル和え」、「ポテトときのこのミルクスープ」、「きのことアボガドのサラダ」、「にんじんクラッシュゼリー」の5品の料理作りに取り組んだ。学生たちは、塩0,1gの計り方や減塩のポイントについて説明し、「だしのうま味を利用する」、「酢や香辛料を使うことで塩分の使用を抑える」、「調味料は直接かけるより、小皿に調味料を入れ、つけながら食べる」などの工夫点について話し「工夫すれば、減塩食でもとてもおいしく感じられます」と訴えた。
参加した昭和町の主婦小澤麻紀さんは「いつも塩の事はあまり考えずに料理していて、0,1gがどれくらいかも知らなかったので、とてもいい勉強の機会になりました」と語った。司会進行役を務めた小野真由美さんは「大学の調理実習室と違い、食器がどこにあるかも分からない所からのスタートだったので、最初は戸惑いましたが、大勢の人が参加して下さり、やりがいをとても感じました」と話した。ぴゅあ総合企画指導担当輿石直美さんは「当センターとしては健やかな生活を過ごしてもらうための講座、参加して下さる方には地元の大学の方がこんな素晴らしい講座をしていることを知って頂き、今晩からの献立に役立ててほしいと実施いたしました。とても有意義な講座になり感謝しています」と話している。
山梨学院大学健康栄養学部管理栄養学科は、山梨県で唯一の管理栄養士養成施設として2010年に開設された。今春に第1期生を送り出し、現在の4年生が第2期生となる。厚生労働省が行なった平成22年度の国民健康・栄養調査で「山梨県が食塩摂取量全国1位」(平成24年度調査では全国5番目)と判明して以降、山梨県と連携して実施している県民健康公開講座で減塩講座を実施するなど、健康栄養学部は、生活習慣病を防ぐための食生活改善県民運動に積極的に参加することにしており、今後も外部団体との交流を進めることにしている。
文・カメラ(M.T)2014.9.9
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