山梨学院パブリシティセンター
関東大学ラグビーリーグ開幕戦
〜前年覇者の流経大と真っ向勝負大健闘大善戦〜
〜一時は逆転1部初勝利に向け確かな手応え〜

ラグビーシーズンが開幕した。11年ぶりに関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部に昇格した山梨学院大ラグビー部は9月14日、聖地東京・秩父宮ラグビー場で前年度優勝校の流通経済大と開幕戦を戦った。秋晴れの晴天微風、最高の天然芝舞台、グリーンのジャージ山学フィフティーンはまったく怯まなかった。前年覇者に真っ向勝負を挑み、小川優真のドロップゴールで先制するなど、フォワードを中心にぐいぐいと押し込む自分たちのラグビーを展開した。前半を9点ビハインドで折り返したが、後半17分にはスクラムからトライを奪い22−19と逆転した。自力に勝る流経大に後半最後の20分間に再逆転され22−40で敗れたが、予想をはるかに上回る大健闘大善戦だった。過去2回の1部 では、1勝も出来なかったが今回は違う、初勝利行けるぞ、残留も夢ではないぞ!


リーグ戦グループ1部は、山学大、流経大のほか、中大、大東大、東海大、日大、法大、立正大の8校が、9月13日から11月末までの隔週土日中心に、各7試合を戦う2カ月間の戦い。大石力也主将(4年 岡谷工)は、大会前、山日新聞の取材に対し「自分たちはチャレンジャー、積極的にプレーして1部初勝利と、大学選手権の出場権(5位以上)を目指す」と話し、山学フィフティーンはチャレンジャーとして開幕戦の舞台に立った。

平成26年度関東大学リーグ戦グループ1部 開幕戦
山梨学院大vs流通経済大 (9/14) 於 東京・秩父宮ラグビー場

● 山梨学院大 22

前半10−19
後半12−21

40 流通経済大 ○
山学トライ、トコキオ2、大和田、ドロップゴール小川

山学大ラグビー部は、11年前の前回と前々回の過去に2回、聖地・秩父宮ラグビー場でプレーした経験を持つが、その時は2回とも100点ゲームの大差で敗れている。今回は前年覇者の流経大との戦い、昇格に貢献した前主将の後藤輝也(現NEC)も司令塔のティモシー・ラファエレ(現コカコーラ)も卒業した。筆者は流経大にボコボコにされて100点大差ゲームになることを危惧しながら秩父宮の観客席に着いた。
 
しかし、とんでもない、山学大は強かった、強敵を相手にまったく怯まなかった。フォワードは昨年のメンバーがほとんど残っていて真っ向勝負のフォワード戦を挑み、スクラムも組み負けなかった。開始11分には敵陣に攻め入り、ゴールまで30m付近のところで新司令塔のSO小川優真(4年 湘南工科大附)が果敢にドロップゴールを狙い、見事に成功させ3‐0と先制した。その後、自力のある流経大に逆転されたが、前半終了直前に小川が再びドロップゴールにトライ、ボールは外れたが懸命に走り込んだFB大和田正洋(4年 常総学院)がボールをキャッチして飛込みトライ、小川がゴールを決めて前半を10−19で折り返した。
 
後半は、山学大が開始早々からほとんど一方的に攻め続けた。そして、9分だった。敵陣深くのマイボールラインアウトからモールでゴールラインに迫りフランカーのソシセニ・トコキオ(3年 ニュージーランド)が飛び込んでトライを決めた。さらに17分に、再びマイボールラインアウトからスクラムで押し込みソシが2度目のトライを決め22−19と一気に逆転した。ここまでは最高だったのだが、後がいけなかった。前半からそういうプレーが多かったのだが、フォワードが倒されても、倒されても、しつこくボールをつないでボールを支配しながら、最後のところでバックスにボールを回さずにハイパントを上げて、相手にボールを与えて逆襲で攻め込まれるシーンを何度も繰り返した。後半20 分にもこのハイパントプレーから逆襲され認定トライを許し再逆転された。このプレーが試合の流れを変えた。あとは息を吹き返した流経大のフォワード・バックス一体の分厚い攻撃で右に左に振られ守り切れず、30分と39分にトライを許した。最後のロスタイム約5分間は、相手ゴール前に激しく迫り、何度も何度も攻めたのだがラストトライは奪えなかった。予想よりはるかに大健闘大善戦した開幕ゲームは22−40でノーサイドとなった。
 
試合後の記者会見で、吉田浩二監督は「相手は前年覇者だが、相手よりも、自分たちの方がボールを持つ時間を長くしよう、記録よりも記憶に残る試合をしようと挑みました。次につながる良い戦いが出来たと思います。11年ぶりのチームですが、選手が緊張感の中で思い切りプレーしてくれたことに喜びと誇りを感じます」と語った。大石力也主将は「チャレンジャーとして臨み、前半40分は自分たちのペースで出来たと思います。後半もいい立ち上りが出来たと思いますが、後半20分を過ぎてから、相手にペースを与えて守れなくなり、こういう結果になりました。良い戦いが出来たとポシティブに受け止めて次の戦いに進んで行きたい」と記者団に語った。対戦相手の流経大の監督と主将の口からは「山梨学院さんのプレッシャーがきつくて、やりたいことをやり切れなかった、課題が多く残ったゲームでした」という言葉が出た試合後となった。
 
山学大ラグビー部の今後の日程は、9月20日東海大、10月5日大東大、19日中大、11月3日日大、16日法大、29日立正大の予定。11年ぶりに1部に復帰した山学大は、3度目の挑戦で初となる1部初勝利と5位以内を目指す。

文(M.I)カメラ(平川大雪)2014.9.14
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