平成26年度「男子第63回、女子第36回全日本学生ホッケー選手権(インカレ)」は11月4日、岐阜・各務原市の岐阜県グリーンスタジアムで男女の準決勝が行われた。山学大男子は、前日の準々決勝で朝日大に延長シュートアウト戦4−5の末に惜敗したが、女子は順当に勝ち進み東海学院大と対戦した。試合は、前半10分に1年生FW河村元美がゴール前につめて先制点を奪い、前半終了直前に2点目、後半にも3点目と5点目を奪った。東海学院大に一時1点差に詰め寄られたが、全得点に絡んだ河村の活躍などで5−3と突き放し決勝進出を決めた。明日5日に、インカレ3連覇をかけて立命館大と対戦する。
山学大女子は、1日の初戦で立教大を12−0、3日の準々決勝で早稲田大を5−0といずれも圧勝で準決勝に進出した。対戦相手の東海学院大は地元の各務原市に大学があり、グリーンスタジアムを練習拠点にしている。いわばアウェーでの戦い、戦前は1点差勝負の接戦になると予想されたが、試合は意外な展開を見せた。
平成26年度全日本学生ホッケー選手権 女子準決勝
≪山梨学院大vs東海学院大≫(11/4)於 岐阜県グリーンスタジアム |
○ 山梨学院大 5 |
前半 2−0
後半 3−3 |
3 東海学院大 ● |
山学大得点 河村元美4、狩野真美、 |
試合は、開始早々から山学大が東海学院大陣深くに攻め入る場面を多く作る展開になった。開始10分にFW狩野真美(1年 宮城・築館)が右サイドライン沿いを駆け上がり、ゴール前に持ち込みクロスパス、東海DF陣に2度はね返されたが3度目のこぼれ球をFW河村元美(1年 大阪・羽衣学園)が押し込み1年生コンビで先制点を奪った。前半終了3分前に再び狩野が回りこみ河村が合わせて2点目を奪い2−0で折り返した。後半は、開始早々から怒涛の攻撃、小柄なMF石橋唯今(1年 島根・横田)が俊敏な動きでエリア内に持ち込み河村が3点目のゴール、直後に狩野が河村からのパスを受け4点目を決めた。後半開始6分の段階で4−0、もう勝負あったと思われたのだが、勝負というの は分からない、ここから意外な展開が待っていた。4点目を奪った直後にカウンター攻撃から簡単に1点目を奪われ、13分に2点目、さらに16分にいともあっさり3点目を奪われた。3連続失点の思わぬ落とし穴、楽勝ムードから一変して1点差の緊迫した試合に変わった。残り時間はまだ19分もあった、残り10分にようやく得たペナルティーコーナーを決められない。応援席はハラハラどきどきしながら見守ったが、残り3分50秒だった、この日大活躍の河村元美がサークル内に持ち込んだ直後にリバースヒットシュートを豪快に打ち込み5-3と突き放した。あとの時間は相手のボールが体に当たって倒れてもそ知らぬ顔で立ち上がり誰よりもフィールドを走り回ったFW山田明季(4年 大阪・羽衣学園)と、膝の手術で戦列から離れていたロンドン五輪出場のMF田中泉樹(4年 岩手・不来方)が巧みなスティックワークでボールを保持、DFの2本柱近藤理美(4年 福井・丹生)と高田結菜(4年 島根・横田)ら4年生を中心に守備を固め試合終了を迎えた。終わって見たら辛勝だった。
4ゴール1アシストの河村元美選手は「自分の役割は、周りの先輩方がつないでくれたボールをしっかり決めることなので、それができてよかったです。だめ押しのリバースヒットは得意なコースのプレーです。今日の結果に満足しないで、明日が本番なので、優勝できるように頑張りたい」と声を弾ませた。高田結菜主将は「1点差に迫られて焦った時間帯もありましたが、フォワードも守備に加わり、ディフェンスも攻撃に参加する全員攻撃全員守備が出来ていたので、追いつかれることなく勝ちきることが出来ました。明日の決勝は絶対に勝ちます」と戦いを振り返った。ジョン・シアン監督ジョン・シアン監督は「4点目を決めた後にあまりにも簡単に失点してしまったので、相手に流れが行き、引きずってしまったが、そのあとは切り替えて1年の河村がだめ押し点を含む4得点を上げるなど若手も活躍し粘り強く戦った。決勝の相手立命館とは今年1勝1敗、山学らしいホッケーをして優勝します」と気持ちを3連覇に向けた。
明日の最終日は、3位決定戦と決勝が行われる。男子の3位決定戦は朝日大vs明治大、決勝は立命館大vs天理大。女子の3位決定戦は東海学院大vs天理大、決勝は山学大vs立命館大の組み合わせとなった。
文(M.T)カメラ(平川大雪)2014.11.4
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