山梨学院パブリシティセンター
全日本学生ホッケー選手権 決勝
〜激闘70分!立命館大を下し歓喜の3連覇達成〜
〜狩野が決勝点、笹木が好守、田中最優秀選手賞〜

平成26年度「男子第63回、女子第36回全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)」は11月5日、岐阜・各務原市の岐阜県グリーンスタジアムで男女の決勝戦が行われた。女子の決勝戦は、昨年度優勝の山学大と関西No1立命館大との対決となった。試合は一進一退の激闘、得点が決まったのはたった一度だけだった。後半5分、1年生FWの狩野真美が右サイドライン沿いからサークル内に切れ込み、相手DF陣を突破し貴重な決勝ゴールを決めた。ピンチの場面は何度もあったがDF陣とGK笹木美里が体を張り一度もゴールを割らせなかった。激闘70分!山学女子は、全員守備全員攻撃の山学ホッケーで大接戦を制し、インカレ3連覇、通算7度目の大学日本一を勝ち取った。最優秀選手賞は、膝の手術を乗り越えて戦列に復帰したロンドン五輪代表田中泉樹に贈られた 。


山学大女子は前日の準決勝では、ホームの東海学院大が濃紺のユニホームのためセカンドジャージの赤いユニホームで戦ったが、決勝戦はファーストジャージのプルシアンブルーに戻り、颯爽とグリーンスタジアムに登場した。ベンチに入れなかった部員たちはスタンドで声を揃え、♪優勝に向って走って、立命ゴールを目指し、みんなで力を合わせて、勝利の女神を勝ち取れ、今まで鍛えた体で、本当の力を見せてくれ♪、大合唱で選手を決勝のフィールドに送り出した。

平成26年度全日本学生ホッケー選手権 女子決勝
≪山梨学院大vs立命館大≫(11/5)各務原市・岐阜県グリーンスタジアム
○ 山梨学院大 1
前半 0−0
後半 1−0
0 立命館大 ●
得点 狩野真美

前日の準決勝と違い立ち上がりは硬かった。序盤は立命館に主導権を握られ、ゴール前に迫られる場面が多かったがDF陣が体を張って防いだ。徐々にペースをつかみDF高田結菜(4年 島根・横田)とMF田中泉樹(4年 岩手・不来方)の突破で2度ペナルティ・コーナー(PC)を得たが、2度とも決められず前半を0−0で折り返した。その時が来たのは後半開始5分だった。FW狩野真美(1年 宮城・築館)が前日の準決勝戦同様に右サイドから切れ込んでサークル内に持ち込み、相手のDF陣をかわしシュート、1年生FWが貴重な先取点(これが決勝点になった)をもたらした。そして、あとはもう死闘だった。2度PCを得たが2度とも防がれた。立命にも2度PCを与えたが2度ともG K笹木美里(2年 滋賀・伊吹)が弾き返した。笹木はフィールドプレーでのピンチも再三防いだ。山学女子はフォワードも懸命に守り、ディフェスも機を見て攻めあがった。全員守備全員攻撃の自分たちのホッケーを最後まで貫き、ついに勝利の時を向えた。

優勝の瞬間、スタンドにいた全部員がフィールドになだれ込み、寺本総監督、ジョン・シアン監督、高田結菜主将ら4年生全員と、出場した選手ほぼ全員を次々に胴上げして部員全員で喜びを共有した。今年の山学大女子は、6月の大学王座では連覇を逃し3位の悔し涙を流した。秋のインカレにかける思いは例年以上に強かった。FW佐藤圭(3年 羽衣学園)は鎖骨を再び痛めながらも最後まで出続けた。膝の靭帯を手術しリハビリを経て7ヶ月ぶりにフィールドに戻ってきたMF田中泉樹は圧倒的な存在感を示した。FW山田明季(4年 羽衣学園)はこの日も誰よりも多く駆け回った。小柄なMF西永優衣(3年 富山・石動)も石橋唯今(1年 島根・横田)も俊敏なプレーでチームに貢献した。主 力の1人藤井美沙(3年 羽衣学園)が早稲田戦で負傷して欠けたが下級生らがその穴を埋めた。誰もが全力で優勝に向って走り、立命のゴールを目指し、みんなで力を合わせ、勝利の女神を勝ち取った、インカレ3連覇・7度目の優勝を走り取った。

決勝点を入れた狩野真美選手は「最初は緊張しました。得点の場面は、自分の得意技であるスピードを生かしたプレーができてよかったと思います。これから精神的にも技術的にも、もっと上に上がれるよう頑張って行きたい」と成長を誓った。好守でピンチを何度も救ったGK笹木美里選手は「立命には苦手意識があったんですが、そういうことを考えないで、来たボールに反応することだけに集中しました。準決勝で4-0と勝っていながら3連続失点してしまったんですが、決勝でやっと力が出せて本当によかった」と笑顔で振り返った。高田結菜主将は「王座で負けているので、インカレに向けては格別な思いがありました。相手に押される場面が何度もありましたが、キーパーの笹木を中心にしっかり守ることができました。全員守備全員攻撃ができていたので、チームみんなの思いが詰まった勝利だったなと思います」と優勝の喜びに浸った。最優秀選手賞を受賞した田中泉樹選手は「自分でもびっくりしています、ケガをして苦しいときがあったので本当に嬉しいです。リハビリはきつかったですが、チームのための仕事に取り組んだことで、感謝の気持ちとか色々なことを学ぶことができたのでマイナスではなく人間的に成長できてよかったと思います。日本代表選考会の時はまだケガが完治してなかったんですが、何とか残れたので、日本代表としてもこれから頑張って行きたい」と喜びを語った。ジョン・シアン監督は「今年は立命館と1勝1敗1分けで、相性がよくない印象があり、立ち上がりは攻め込まれて不安な場面もありました。試合が進むにつれて自分たちのペースをつかみ、後半は自分たちのゲームが出来たかなと思います。藤井をケガで欠きましたし、田中は7ヶ月ぶりの試合で不安がありましたが、さすがに日本代表、いることによって精神的な支えになり敵に与える存在感が大きかった。準決勝も決勝も点を取ったのは1年生ですが、先輩たちがしっかり役割を果たして下級生がおいしいところを持っていった形になりました。全員がしっかり頑張って勝ち取った優勝です」と選手全員の努力と健闘を称えた。

大会最終成績
女子優勝山学大(3年連続7回目)、2位立命館大、3位東海学院大、4位天理大、
男子優勝立命館大(3年連続5回目)、2位天理大、3位明治大、4位朝日大、

文(M.T)カメラ(平川大雪)2014,11,5
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