平成２６年度「第６７回山梨県高等学校総合体育大会冬季大会フィギュア競技」が１２月６日、甲府・小瀬アイスアリーナで行われた。大会はインターハイ山梨県予選と山梨県フィギュアスケート小中学生大会を兼ねて開催された。大会の結果、高校女子Ａクラスの部は、優勝河西萌音、２位遠山莉央、３位河西歩果、４位片平陽冬（甲府一）、５位藤本梨乃となり山梨学院高が表彰台を独占した。女子学校対抗は山梨学院が１０年連続１１回目の優勝、２位甲府東、３位甲府一となった。冬季大会の団体得点は春の高校総体で加算されることから、貴重な３得点を獲得した。また男子の部に山学高の藤原有規がただ一人参加、個人・団体とも優勝（オープン種目）となった。女子の上位３人と男子の藤 原は１月に愛知県で開催されるインターハイに山梨県代表として揃って出場する。

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山梨学院高校からの出場者は、高３になり部長となった河西歩果（かわにし　ほのか　特進３年）と河西の妹の河西萌音（かわにし　もね　英語科１年）、昨年の優勝者遠山由華（山学大１年）の妹の遠山莉央（とおやま　りお　進学１年）、藤本梨乃（ふじもと　りの　進学１年）の女子４人と唯一人の男子藤原有規（ふじわら　ゆうき　特進１年）の５人。午前９時前からのショートプログラムと、昼近くからのフリースケーティングで順位が競われた。

山学勢のトップバッターは男子Ａクラスの藤原有規、剣を持ったナイトをイメージさせる振り付けで、ダブルアクセル主体の演技を行った。藤原は山学小、山学中、山学高と山梨学院一筋に中央市から通っており、この１年でぐんと身長が伸びた。唯一人の男子高校生藤原有規選手は「小３の頃からずっと小瀬のリンクで滑っています。もっと技術力と表現力を身に付けてインターハイの舞台に立ちたい」と練習に取り組んでいる。

次いで、ショートプログラムのミスで６位と出遅れた河西歩果が女子Ａクラス第１グループの１番手で登場し、奮起した。３回転ジャンプをふんだんに入れたあでやかな演技で華麗に舞った。ほぼノーミスな素晴らしい演技でショートの失敗を取り戻し３位に順位を上げた。河西歩果選手は「ショートのミスは、飛びすぎたもので、自分では前向きに捉えています。インターハイでは個人としても、団体としても、全員がいい成績を残せるように部長としてみんなを引っ張って行きたい」とリーダーシップも自覚するようになり、人間的にも成長した。

全体の５番目に藤本梨乃が登場した。一宮南小２年の時にフィギュアを始めた藤本は１４４ｃｍと小柄ながら非常に俊敏で体が柔らかい、ビールマンスピンを難なく決める。最初の３回転で転倒したのが尾を引き、ジャンプではミスが出たが、スピンは抜群の演技をした。藤本梨乃選手は「ショートはあまりミスしなかったが、フリーはミスが多かった。表現するところがまだ出来ていないので、そこを良くして行きたい」と努力を重ねて行く。

６番目にショートプログラムトップの河西萌音が滑った。最初の３回転・２回転を鮮やかに決めてリズムに乗り、途中で３回転・２回転・２回転も決めた。最後のコンビネーションスピンを鮮やかに決めて締めくくった。河西は姉の歩果の後を追い５歳でフィギュアを始め、姉同様に三珠中から山学高に進んだ。１０月の東日本ジュニア選手権では４位に入っている。河西萌音選手は「ルッツはよかったが、フリーではちょっとしたミスが多かった。この後の国体・インターハイでは今回出来なかったことを克服して、少しでもいい順位を取りたい」とさらに上を見ている。

最後の７番目に遠山莉央が演技を行った。遠山もフィギュア姉妹選手、姉の遠山由華（山学大１年、１０月の東日本選手権１９位）の影響で、山城小１年の時から小瀬アイスアリーナで育ち、姉同様城南中から山学高に進学した。遠山莉央選手は「ショートはよかったが、フリーはジャンプがプログラムに入らなかったミスもしてしまった。一つ一つの試合を大事にして、ノーミスの演技をして、みんなに感動してもらえる選手になりたい」と成長を期している。

個人戦の結果は、河西萌音が優勝（１２４．８１）、２位遠山莉央（１１６．０６）、３位河西歩果（１１５．１９）、４位片平陽冬（甲府一、１１３．８８）、５位藤本梨乃（１０４．３８）などとなった。学校対抗は１位山梨学院（４５点）、２位甲府東（１２点）、３位甲府一（１１点）、４位山梨英和（１０点）、５位甲府南（６点）、６位巨摩（５点）、７位白根（２点）となった。

今年度のインターハイ・フィギュア競技は、１月２２日（木）から２５日（日）に、愛知県名古屋市の日本ガイシ・ガイシアリーナで開催される。山梨学院高のフィギュア勢５人はそれぞれが飛躍を胸に、年末年始も練習に励む。

文（Ｍ．�T）カメラ（平川大雪）２０１４．１２．８
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