山梨学院パブリシティセンター
文武両道を実現
〜部活と勉強を両立させて慶応大学に合格〜
〜駅伝部坂口真子さんと野球部折目拓海君〜

大学受験シーズンが始まり、山梨学院高校に早速朗報が届いた。ともに英語科3年の女子駅伝部坂口真子さんと野球部折目拓海君がそろって慶応大学文学部に合格した。2人は11月23日に行われた自主応募推薦入試を受験し難関を突破した。坂口さんは、1年の時に高校総体1500m2位、3年時3位の実績を持ち、昨年の都大路には登録メンバー入りした。練習と勉強にひた向きに向き合い努力で合格を勝ち取った。折目君は野球部の内野手として砂田グラウンドで練習に励み、3年時のセンバツ大会には背番号16で出場、夏の県大会桂高戦で公式戦初打席初安打を放った。2人とも高校時代の3年間を寮生活で過ごし、部活の練習後夜遅くまで勉強に励み、合格という勝利を勝ち取った。


慶応大学の「自主応募制による推薦入学者選考」は、一般の学力考査とは異なった視点・尺度で、さまざまな資質を持った者に入学への道を開くもので、一定の資格を充たしていればだれでも自由に応募できる。選考の仕方は「総合考査T」(各種資料に対する理解力、文章構成・表現力、分析力等を総合的な視点から考査)と「総合考査U」(与えられたテーマについての記述を評価)で、翻訳問題について2人は英語で解答した。このほか、学校での成績や学内・学外での活動等も含めた在籍学校からの「調査書」・「評価書」等で選考される。今年度の自主応募推薦入試は11月23日に日吉キャンパスで行われ、11月28日に合格者121人が発表された。

坂口真子(さかぐち まこ)さんは静岡県御殿場市立富士岡中陸上部出身、中3の全国中学駅伝では2区区間賞を獲得しチームの準優勝に貢献。高校進学は沼津東高か山梨学院高かで迷ったが、文武両道をめざし山学高に進学、3年間寮生活を送ってきた。「親元を離れて苦しいことがとても多かったけれど、それを乗り越えようとしてきたことが今につながっていると思います。夏頃から山梨予備校に週1回通わせてもらい受験に備えました。試合には出れなくても自分はチームの一員なんだからという自覚を持って今も練習に取り組んでいます。厳しい練習と比べたら受験は一日だけでどうってことないという気持で平常心で臨むことができました。大学に入ってからも陸上を続けます」と、質問に対してじっくり考えて物静かに答え てくれた。萩倉史郎女子駅伝部監督は「夏からは受験に備える環境作りはしましたが、非常に良く頑張ってくれました。練習は今も続けていて1・2年生を引っ張ってくれています、地道に努力を重ねる努力家です」と語る。インタビュー最後の質問に対し坂口さんは「将来は、誰かにとって、この人がいなくては困ると思われる、必要とされる人間になりたい」としばらく考えてから誠実に答えてくれた。

折目拓海(おりめ たくみ)君は千葉県市川市出身、176cm、72kg、右投げ右打ちの内野手、小3で野球を始め浦安シニアから山学高に進学した。入学してみたら全国から集まったすごい選手ばかり、同じポジションの同級生には菊池海斗(のちに主将)がいた。「入ってすぐにレギュラーになるのは難しいと思い知りましたが、どうしたらチームに貢献できるかということをずっと考えていました」。センバツ甲子園にはメンバー入りしたが打席には立てなかった。公式戦出場は3年夏の県大会桂高戦が最初で最後の打席だった。2−0と追い込まれたが3球目のカーブをライト前にヒットした。「勉強は、真子ちゃんはすごかったけど、自分はそれほどではなかったです。野球部で唯一人の英語科だったので、他のメンバーより勉強しなければという意識があってコツコツ取り組みました。勝村先生の英語の授業について行くのがとても大変で、練習の後夜遅くなっても授業に備える予習を欠かさなかったことが、結果的に、受験の役に立ちました。仲間に恵まれて甲子園にも行けたし、関東で優勝することも出来ました。野球は十分やったので、大学ではバイトを経験したり、もっと勉強したり、自分を深めることに励みたい」と笑顔で語ってくれた。吉田洸二監督は「赴任して最初に生徒に『いい部員である前に、いい 高校生であれ』、部活も勉強も両方頑張れという意味で言いました。折目君はそれを忠実にやってくれました、英語科の先生方の指導の賜物です」と話している。

2人が共通して語ったのは、「合宿とか、練習とか、試合とか、苦しいことをたくさん経験したので、受験の時は、なんだこれぐらいと思えました。山梨学院に来たことで、全国から集まって来た色々な才能を持った人に出会い、自分はまだまだだと気付きました、ここに来なかったら得られなかったと思います、自分を高めることが出来ました、山梨に来てよかった」と2人は声を揃えてくれた。未来の森陸上競技場のナイター照明の下を走り、丸太を抱えて砂田グラウンドを這い回った日々、楽しい時より苦しい時辛い時の方がはるかに多かった青春の日々、3年の歳月が2人の若者の心を成長させていた、合格おめでとう。

文・カメラ(M.T)2014.12.17

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